産土神社鑑定士 真壁辰郎です。
東京は朝から曇り空の
肌寒い一日となっています。
フィギュアスケートの全日本選手権で
浅田真央さんの成績が１２位に終わりました。
若手の台頭が目ざましいとはいえ
この成績には
多くの方々が信じられない思いかもしれません。
怪我の回復が万全でないにはせよ
彼女の過去の栄光を皆さんが知っているだけに
「どうした 真央ちゃん」
という思いが沸きあがります。
なかには
「もう充分だよ これまでよくやったよ」
そういう思いにかられる方々も
多いことでしょう。
ですが浅田さんはすでに
来期の現役続行を宣言されました。
プロスポーツ選手に求められることのひとつに
「引き際の美しさ」
というものが存在します。
オリンピックで金メダルをとって引退。
世界チャンピオンになって現役を退く。
これらはもっとも
華麗な引退の姿といえることでしょう。
そういう意味では
浅田さんにもその機会はあったのですが
彼女はそれを選択しませんでした。
「引き際の美しさ」を求めるのは
あくまでも見ている側の都合にすぎません。
本人には
本人にしか感じとれない
越えなければならない課題があるわけです。
彼女は今まさに
それにしっかりと向き合っているのを感じます。
浅田さんは国民的なスターといえますから
この選択をしたことには
とても勇気がいったことでしょう。
計り知れない重圧や苦悩も
あったはずです。
私は昨日の彼女の演技を見ていて
今までで最も美しいと感じたんですね。
そこには
金メダルを取らなければならない
日本のために戦っている浅田真央ではなく
他の誰でもない
自分自身とだけ向き合っている
生々しい彼女の姿に感動したからです。
私を含めて一般の方々も
人生に与えられている課題はあるわけですが
それと向き合う姿を
多くの人間の目にさらすことはありません。
トップに位置するスポーツ選手は
さらしながら乗り越えていくわけですから
想像を越える大変さがそこにはあるはずです。
浅田さんも２６歳。
ひとりの大人として
自身に与えられている役割の意味を尊さを
強く感じておられることでしょう。
負けるな真央ちゃん！
