こんにちは
産土神社鑑定士 真壁辰郎です。
今日も東京は
湿度の高い一日でした。
私は西葛西での歯医者の治療を終えた後、
表参道にでる予定でした。
少し買いたいものがあったものですから
青山辺りに行こうと思っていたんですね。
そのつもりで
駅に向かって歩いていたのですが
はたして西葛西の駅に着いたときに
私の目に飛び込んできたのは
バス停に入ってきたばかりの
一台のバスでした。
行き先を見ると
「亀戸駅前行き」
「そうか・・・西葛西から亀戸行きのバスがあるのか・・」
バス停で並んでいた人達が
どんどんとバスに吸い込まれていきます。
気が付くと
最後尾に並んだ私は
バスの中の人となっていました(苦笑)
以前にもお伝えしていますが
私は直感で物事をどんどん進めていきますから
予定の急遽変更は
よくあります。
今日もバスに乗り込むまでの
数十秒の間に
「そういえば亀戸天神さまに、ひと月以上参拝してないな・・」
という事に気付き
意識を合わせると
待っておられる感覚が伝わってくるので
当初の予定は
迷うことなく変更となりました。
バスの中はほぼ満員で
乗客の9割が60歳以上の高齢者の方々です。
これにも奇妙な感じを受けたんですね。
次のバス停でとまったときに
走って乗り込んできた年配のご婦人が
私の隣に立たれます。
そして息をきらしながら
私の目をしっかりと見て
「これ、亀戸に行く?」
「はい、行きます」
と、答えました。
人の縁(えにし)とは本当に不思議で
面白いものです。
このご婦人とは
恐らくもう、今生でお会いすることはないでしょう。
ですがお互いが相手の目をしっかりと見て、
言葉を交わしたわけです。
たったそれだけのことですが
このご婦人の人生に
私は一瞬でも係わり、
そして必要だった存在ともいえます。
私がこのバスに乗り込んだのは
このたった一言の会話を交わすためだけ・・
だったのかもしれません。
久しぶりに参拝した亀戸天神さまは
私を温かく迎えてくださいました。
天神さまは
藤祭りも夏越大祓いも終わり
境内はしばしの静けさを
取り戻しています。
鳥居をくぐってから
手水舎に着くまでに
他の参拝者には出会いませんでした。
手水で写真を撮ろうとすると
「私も撮って」
と言わんばかりに
一羽のスズメが舞い降りてきてくれました。
写っているのが、わかるでしょうか。
私は拝殿においてゆっくりと
そして静かに祈りを届けていきます。
やわらかな心地よい風が
私を包み込みます。
それはまるで
「あなたのことは全て理解している」
と、私に告げているようでした。
私の守護神社である亀戸天神さまは
私に生誕地の京都を思い起こさせてくれます。
大鳥居や拝殿に使われている朱色は
伏見稲荷大社の朱色であり
八坂神社の朱色であり
神泉苑の朱色であり
今宮神社の楼門の朱色であったりします。
そのどこもが
私にはかけがえのない思い出の場所です。
朱色は私の魂(たましい)の琴線に触れるからでしょうか・・
やたらと私の持ち物には
オレンジ色が多いんですね。
携帯電話、手帳、枕カバー、靴下、ポロシャツ
お香を着けるときのライター・・・etc
オレンジは
私がもっとも私らしくいられる色なのかもしれません。