2024年4月26日投稿



オペラを映像付きで、誰もが見えるようになったのは、ごく最近のことです。


バイロイト音楽祭の中継は、FM放送で音楽聞いていました。


このローエングリーンが音だけで放送されたときに大変な問題がワーグナーフアンで起こりました。カラン・アームストロングが歌うエルダの夢見る歌唱です。


白鳥の騎士が舞い降りて、ドイツを救うと言う物語は、ルートヴィヒ2世が自らを擬えて有名なノイシュバンシュタイン城を作りました。


そしてアドルフ・ヒトラーが自分はドイツを救うということで、ローエングリーンを激賞したわけです。


この歌を聴いて、当時病的で気持ち悪い本質から大きく外れている。と酷評した音楽評論家がいました。


芸術作品の本質とは何なんでしょうかね


ところが何年も経って映像付きで見たときに驚きましたね。




最後で全員が崩れ落ちるのです


すべては、エルザの病的な妄想の世界を描いた問題作なのか?もし演出家からそういった指示があるならば、こちらの方が本質的なわけです。


オペラが総合芸術ということで、リアルトワーグナーはあえてオペラと言うことを使いませんでした。


舞台芸術全体に通じることです。

演出家や身体監督が個別の歌手や音楽まで指示ができるのか?



例えばショルティのニーベルンゲンの指輪を聞いたときに効果音が多すぎると感じました。しかしながらこれは音だけで聞くことを前提にプロデューサーのジョン・カルーショーが作った作品だと言われています。



ステレオが最初に出たときには、過度にステレオを強調するために、左右でピンポンをしてるような録音だとも言われました。





ハンス・クナッパーツブッシュがこれを嫌って、ニーベルンゲンの指輪の全曲録音を断ったと言われます。


演出家のウィーラント・ワーグナーとソリが合わなかった。クナッパーツブッシュはあまりにも象徴的な演出に、今日は舞台道具が間に合わなかったのかと嫌味を言ったと言う記憶もあります。


バイロイト音楽祭に行って、クナッパーツシュが指揮する実際の演奏のプログラムを買って帰りました。古物商で売っているんです。


とんでもないことが書いてあったんです。


喧嘩をしたときに、ウィーラント・ワーグナーに向かって、私のワーグナーに対する忠誠心はお前なんかより強いと言ったのです。


ドイツ語で言ったのですが、英語とドイツ語の併記されてるパンフレットです。英語では my faith is a stronger stronger than you .


この言葉は、日本に最初に紹介したのは私なんですよ。そこでワーグナーに対する忠誠心と言う言葉を作って、バイロイトの事務局で行ったら、大受けしたわけです。




今でも議論が尽きない。フルトヴェングラーのバイロイトの第九についても、フルトヴェングラーが指揮をした後にそれを編集したり、あるいはゲネプロとミックスしたのはフルトヴェングラーではありません。


ピアノ・コンチェルトはピアニストと指揮者のコラボレーション。ピアニストが指揮者に合わせるのでしょうか?それとも指揮者がピアニストに合わせるのでしょうか?


グレン・グールドとレナード・バーンスタインの指揮するブラームスの協奏曲1番で、わざわざバーンスタインが開演前に英語で呼びかけています。



これだけ非常に遅いゆっくりとしたテンポは特に冒頭のところの混沌から湧き出るようなピアノの出だしゾクゾクします、グレン・グールドが決めたのか、指揮者が決めたのか?。




ヘルベルト・フォン・カラヤンが指揮をしたワーグナーは、なぜかタンホイザーだけ公式録音が出ていないんです。代わりにゲルデス指揮をしたものが出ていますが、本来プロデューサーなのになぜ指揮をしてたのかと言う問題が生じますね。



近年でもアイドルタレントがクイズ番組でわざとボケていたり、天然ボケ回答してるのは本人が決めてるのか、それともプロデューサーの指示によるのかと言う問題です。