2022年6月 11日


 


今から30年ぐらい前のことでありますが私が経営してる学習塾に NTT から多量のパンフレットが届きました。

中を開けてみると FAX 塾をやりませんかと書かれていて 後は FAX のカタログがあるだけでありました。

呆れてものが言えません。

現在通っていらっしゃる生徒に 明日から FAX 塾にしますのでもう来なくていいです 家にファックスを買って通信費を払ってください というのでしょうか ?



1度も黒板の前で授業をしたことのない人の発想ですね。



考えてみれば英語の音読指導 発音指導リスニング 論文指導などは FAX でできるはずがありません。



大手企業が学習塾を 勘違いして参画した場合に 失敗した要素は二つあります。

一つは学習塾は零細企業が多いので大手の資本で参入すれば成功すると思っているわけです。



先の下津井電鉄 桃太郎 未来ゼミナールにおいても ホームページには資本金が何億円とか従業員数とか 書いているだけで教育履歴が全く書いていないわけです。



2番目は本社の都合を考えていて 生徒の目線で考えていないわけです。

本社がバス会社だからといって学習塾の生徒にバス旅行が安くなります 。
受験の際のホテルが予約できます。
学習塾の送り迎えのタクシーが予約できます
これらは生徒から見れば 全くメリットはありません。 バス会社の売上を増やすことしか考えていないわけです。

同じように FAX 塾というのも NTT が思いつきで計画したことでありましょう。

FAX の機械の売上を増やそう販売促進にはどうしたらよいのか。

そうだ学習塾に FAX 学習をさせて売りつけよう。 そうすれば通信費も稼げるという発想なわけです。



生徒や保護者目線に全く立っていません

ビジネスは常にお客様が必要としているモノやサービスから出発するのです。

会社が売りたい物を売るわけではありません。

FAX で指導をすれば生徒が成績が上がるのでしょうか ?

バス会社にタクシーを頼んだりホテルの 予約の手配をすれば 志望校に合格するのでしょうか ?

ビジネスは常にお客様が必要としているサービスや物を提供するわけであって経営側の利益のためにモノやサービスを提供するわけではありません。

30年ほど前 コンピューター教育というのが流行りました。 パソコンに成績を入力すると プリントが出てきて 答え を入力すると 次のプリントが出てくるというものであります。


私の経営する学習室に営業に来られました。

話を聞いてみるとコンピューターを売るとことしか考えていません。 生徒に何のメリットがあるのか説明すらできません。 結局コンピューター教育というのはあれから30年して全く普及していません。


目先の売上を追求するよりも長期的な利益を追求するのが継続的なビジネスです 。


例えばこういう中学生がいました 。

東京の有名私立大学の付属高校に行きたい。

不合格になったら岡山の地元の県立高校からその有名私立大学を目指したい。


不合格になった場合には 地元の県立高校に行くわけですから私どもの 学習塾 でさらに 指導 すれば売上は上がります。


相当厳しい指導もしましたが なんとか有名私立大学附属高校に合格しました。

生徒も保護者も大喜びでありました。

純粋に私も大喜びです。


今では ご結婚されて 四十歳ぐらいに なっています。

結婚式にもご招待いただきました 。

娘さんが小学生になったので是非とも先生にご指導いただきたいと言って家族揃って来られた時には 塾講師をやって本当に良かったと思います 。


桃太郎未来ゼミナール

桃太郎未来ゼミナール

下津井電鉄

下津井電鉄