世の中には数々の経営指南本があるが、


学習塾経営に大学院で学ばなければ習得できないような難しい経営理論があるわけではない。はるかに難しい毎日毎日の生徒に接している際に学ぶべき「生で体得する経営経験」があるだけ。この謂いは「塾の経営は円高・円安がどうかとか、ゼロ金利がどうかとか、国際経済がどうのこうのという以前に、すべての保護者(←断言します)は自分の子供のよりよい将来を期待してその塾を信頼して通わせている」ということである。


 



あるカレー・チェーンの創業者の言葉。

「お客様の待ち時間と待ち時間が長いというクレームは一致しない」

どういう意味だろうか?

つまり、すべては人間関係ということだろう。

注文してからカレーが出てくるまでの時間はたかだか5.6分くらいのものであろう。その間、水もすぐ出さずに、不愛想なら、たった、一分でも腹が立つ。

たった、2・3秒でも声掛け。「はい。カレーとハム・サラダですね。すぐに、お作りしていますからねぇ」「お水遅くなってごめんなさいねぇ」「お待たせしました、熱いのでお気をつけてくださいね」とにっこりされれば腹も立たない。カレーのお店というのはカレーを売っているわけではなく、カレーを提供するという体験を売っているのですから。

だから、同じ待ち時間でも、スタッフの表情や・態度でクレームがなくなるということだそうだ。


塾も同じ。同じ生徒指導でも声の抑揚・顔の表情で印象が変わる。生徒の、帰り際に・・・「…君・・・・の公式、あれから確認したのー?」との声かけ。

あれから・・・・前の講義や説明を覚えているという意味。
確認・・・・生徒を全否定していない。生徒が理解できていないとは云っていない。
のー・・・生徒の学習に対する承認欲求への婉曲的表現。

20年前の昔の生徒にあった。UBQにきたら、突き放したように「こ・ん・に・ち・は・・・」というから、あれで身が引き締まって・・・「いや、あれは君専用の挨拶だから・・・」だって君は…中学を落ちてどうしても・・・・大学付属高校に行きたいってことでしょう。君が知らないだけで中高一貫生の中学3年生とは、毎日ゲームの話をしてましたよ。


成功する塾の条件:きわめて小さな配慮をひたすら積み重ねること。具体例を言います。途中入会の生徒には、答えやすい質問をする。「あれっ?今度の月曜日は振替休日だったかな」

ここで、全国の個人塾の経営者に質問だ。女生徒がトイレに行きやすいように、どんなシステムを構築していますか?

一時、はやったコンピュータを活用した素人塾に見学に行った時の事「H6年前後、いわゆるCAI」。


算数なら、計算問題のプリントが出てくる。答え合わせをして入力をすると点数が一定の基準以下なら同じような類題が出てくる。何回か正解基準を満たすと次の単元に移行する。


生徒・保護者にお知らせする書類に「処理中」とか「処理打ち切り」とか書いてある。


訊いてみると。

・未処理・・・まだ学習をしていない
・処理中・・・プリント学習をしているところ
・処理済み・・・基準点を超えた分野
・処理打ち切り・・・・コンピューターだから、計算が〇点なら、同じような類題プリントが出てくるのだが、いつまでも〇点ならば「処理を打ち切る」そうだ。

これが理解できない塾講師は、自分の塾を作って独立しようなどと思わないこと!私のTAP在職時代、(後の)サピックス創業者が最初に言われたこと、

「別に、指導経験が少なくても心配はいらないよ、とにかく、生徒のことを考えて、全力で教えたら、絶対に生徒はついてくるから、人間関係ってそういうものですよ。」

「能力のある人間が、いい加減に教えるより、未経験者の講師が全力で教える方が生徒は伸びる」とまで言った。

ああ、ごめんなさい。また、昔の話。教務主任をしていた中堅塾で、ある学生講師(東大生)が、酸化数を間違えて教えた。生徒の信頼を裏切ったのである。だが、訂正をすれば信頼関係は取り戻せるのか?

単純な言い間違えだ。東大の学生講師が根本的に間違えるはずがない。だが、私が現場の責任者をしてる以上許されないミスだ。

収拾に動かないといけない。(こういう時に、「鬼のような形相」で対応してたと後で言われるが、仕事だから当然)

塾は講師ではない?教務だといつも言っている!

ご理解いただきたい。

受講生徒の面談結果「・・先生があれだけ、汗まみれで懸命に教えられるので、信頼しています。ちょっと言い間違えたのは気が付きまして、みんなで確認しましたが、だって、どーせ、そのうち長山先生が説明に来るのはわかっていますから・・・」


この件で却って塾に対する信頼は高まったとまで塾長に言われた。

本当に、保護者は誤解されている。塾は講師ではない?教務だといつも言っているという一例である

結局小さな自営業から大手の企業であれ 経営というのは相手の立場になるというのが全てであると思います。 どんなに it が発達しても最終的には人と人の関係であるという意味だと思います。