全身が震えあがるほどの怒り、人生で3回経験しました

半世紀以上生きてきて、怒りで体が震えるという経験を3度しました。今日お話しするのは、その中でも一番初め、20歳の頃の話です。まさか、自分のすぐそばにいる友人が、そんなひどいことをするとは想像もしていませんでした。その事実が、当時の私にはあまりに理解できず、体が震えるほどの怒りを感じたのだと思います。

これまで、いじめの裏にある嫉妬について実体験を書いてきました。今回の話は、少し毛色が異なります。

 

憧れの彼女と、師匠の言葉

DVに遭う直前、夢を追いかけていた頃の話です。互いをライバルとして、切磋琢磨し合う仲間がいました。その中でも、一つ年上の彼女は本当に綺麗で、自分の容姿に絶対的な自信を持っていました。

私は、歌の師匠に「お前の歌には色気がない。もっと恋をしろ!」と、いつも言われていました。これは、恋愛禁止令のような話ではなく、もっと性的な魅力を意識した異性との関わりを指していました。私は性被害の過去から、女性として振る舞うことが苦手で、自分の体形を隠すのに必死だったのです。

そんな私にとって、自分自身を正しく認識し、その魅力を表現の世界で巧みに活かしている彼女は、尊敬と憧れの対象でした。

 

目の前で起きた、裏切りと破壊

そんな彼女と一番仲の良かった子が、年下の彼氏ができたと報告してくれた時がありました。私たちは皆、その子が彼に長いこと片思いしていたのを知っていたので、心からお祝いしました。

しかし、その後、私は偶然にも彼の部屋のベッドで、その彼と、憧れの彼女が絡んでいるところを見てしまったのです。

全身が震え、怒りで声が上手く出せませんでした。たった一言、「どうして!」と叫ぶのが精一杯でした。仲間の長い片思いを知っているはずなのに、憧れの彼女は、既婚者との不倫と同時並行で、友人らの彼氏を寝取るという行為を繰り返していると聞いてはいたのですが、前述の友人の様に目の前の彼女を信じていた私にとって、その時の目の前の事実を到底理解できませんでした。

 

歪んだ自信と、壊れていく心

怒りに震える私を前に、彼女は悪びれる様子もなく、笑いながらこう言いました。

「だって、私の方が綺麗でしょ?ちょっと声かけたら…こんな程度の男なんだって、教えてあげようかと思って。」

「だからって、そこまですることないんじゃない?」「私より幸せになっちゃいけないでしょ?」

自分より容姿が劣る子が、自分より幸せになることが許せない。

そんな「嫉妬」から、彼女は破壊行為をしている…。

彼女は、真剣に人を愛しているのではなく、「他人のもの」を自分の魅力で奪うことに快感を覚えていました。それは、既婚者との不倫も、友人の彼氏を寝取ることも、すべて彼女の「虚栄心」を満たすための行為だったのです。

彼女の歪んだ自信と嫉妬は、他人だけでなく、彼女自身をも傷つけていました。

彼女は中絶を繰り返した結果、子供を産めない体になってしまったのです。

私は、彼女との付き合いを断ちました。その後も彼女の懲りない話は耳に入ってきましたが、似たような人間模様は、残念ながら至る所で起こっています。

 

「人間」であることの意味

大切な人を傷つけてまで、一時的な嫉妬や欲望を優先する人たちへ。

その時点で、あなたは人間という知的生命体ではなく、単なる得体の知れない動物にすぎない、と私は言いたいです。

最近、このような人が増えていると感じます。

あなたを大切にしてくれる人を、あなたも大切に思えているか、大切にできているか。

「嫉妬」という感情の欠片を軸に今一度、考えてみてほしいと願って、この話を綴りました。

https://note.com/ub2_proj_story/n/na3dd2e24ced