ひとつ言い訳すると、古本の通信購入にポチッとするのはしばらく控えているものの(何度か誘われかけたが)、直接蒐集するのは緩やかに継続中である。
週末のコーヒー銭、たばこ銭ぐらいの新たな古書の発見は、一週間の疲れを存分に落とす効果があるのと、清々しい明日への希望に繋がるのは言過ぎだろうか。
過日、貴重なアンソロジー本「モンスター伝説」と「テルジーの冒険」を発見した聖なるみかん箱の上は、あれ以来重くて大きな本が蓋代わりとなって封印されている。
きっと私のような輩に無闇に乱されては敵わないので、対策を打ったのだと思う。
気を取り直し、いつもの本棚巡りの出だし、海外小説文庫のコーナーを物色する。
今読んでいる川端康成の「眠れる美女」の特別感と背徳感に充たされた、静謐で至高なる変態世界に誘われているせいもあってか、「眠り」に寄せた角川文庫発のある本の背表紙が気になる。
多分、この一週間で新たに入ったものだと素早く察知し、本棚から引き出し裏表を確認。
予想どおりバーコードなしの申し分ないもので、表のカバーアートも素敵。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240412/23/u-tatane-book/b7/fc/j/o0810108015425042408.jpg?caw=800)
発見したのは「眠れる美女」のモチーフ?か、かの有名なおとぎ話が詰まったペローの童話集「眠れる森の美女」である。
さく引から所収作を見ると、「青ひげ」に「長靴をはいた猫」もある。
これは即買いだネと、吟味厳選の末選書した他2冊とともに本日私の蔵書へ。
ちなみに、性懲りもなく本が増える一方で、わが家では先日来、本棚の明け渡しが囁かれている。