Gibson HB-L ピックアップ修理 その① | RE/F-TECH の足あと by u-tak

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RE/F-TECHとは、ビンテージ、アンティークをこよなく愛するミュージシャンu-takが、
旧き良きギター、アンプを中心に、修理、カスタムする小さな工房である。。。
子供たち(子役)の成長記も、ぼちぼちとお届けします。

再びブログ投稿に少し間が空いてしまいましたが・・・

皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

 

 

先日、NHKの「あさイチ」の「教えて推しライフ」にて、「推し名書き」の一部が紹介されましたが、、、

調さんの名前もありました~♪

推していただいた皆さま、有難うございました!

 

 

 

さて、年始からの活動は、なかなかパーツが集まらなかったり、準備が整わなかったりで多数同時進行パターンとなっています。

 

その間にGibsonのHB-Lと言うピックアップを修理させていただきましたのでログに残します。

今までにも取り扱ったギターに搭載されていたりして目にすることはありましたが、ピックアップカバーが付いていることが多く、内部をじっくり見たのは今回が初めてです。

 

このピックアップの特徴は、何といっても裏面の配線が基板となっているところです。

今回お預かりしたPUはリード線の配線が2芯シールドに変更されています。

オリジナルはタップが出来る様、4芯となっていて、グレーの樹脂皮膜のケーブルです。

 

そして、基板のマイナスパターンが良く見るものと違います。

良く見るものはポールピース周囲のマイナスパターンが十字状に下側のPUカバーをはんだ付けする部分まで延びているのですが、これはつながっていません。

また、BとG、RとWの間隔も狭いです。

(よくある基板のパターンの写真は持っていませんので、Web検索して確認してみてください。)

 

もしかすると、最初期のものは基板パターンが違うのかもしれません。

このPUはBill Lawrence氏の協力により開発され、1980年代後期~1990年代初期に生産されたと言われています。

LPカスタムやリイシューにも搭載され、「ハイゲインを狙った」とか、「よりワイドレンジを狙った」とかと言われています。

 

今回のPUは80年代後期のES-335に搭載されていたとのこと。

サウンドチェックするのが楽しみです。

 

話が逸れますが、PU修理の楽しみの一つはサウンドチェックです。

いつも決まったテスト用のギターで色々なPUの音を比較できる、と言うのは一個人では限界がありますので、修理する人の特権?みたいな部分です。

特に入手困難なビンテージPUは・・・( ̄ー ̄) ニヤリ

 

 

 

 

早速、状態を確認。

 

PU全体では導通ナシ。

アジャストPP(ポールピース)側のボビンは導通ありで、約4.3kΩ

スラッグPP側ボビンのコイルは導通ナシ。。

基板だとチェックがしやすいです。

 

では、PUカバーを外してみます。

先ずはリード線を取り外し。

次にハンダ吸取り線でPUカバーを留めているはんだを除去。

はんだの量が多く、片側のはんだを吸い取るだけで時間もかかり大変です。

PUカバーにはんだゴテを当てる時間が長くなるのも、過熱しすぎないか気になります。

 

と言うことで、反対側ははんだを溶かしておいてから、すぐに木板にトンと手ごと勢い良く当てて、慣性力ではんだを落として除去しました。

こちらの方が、かなり効率が良いです。

 

いよいよPUカバーを開けようとしましたが・・・

簡単には取れず、何かが結構な力で抵抗しています。。

 

しかし基本的に引っかかる部分は無いハズなので、恐る恐る、ゆっくりと力を入れてこじ開けます。

開きました!!!

抵抗していた主は、スラッグ側ボビンの上に貼られた両面テープ。

粘着質が固化し、多くの部分は既に剥がれていましたが、一部だけ強固に貼り付く形で固化していたようです。

今までに細部を観察確認したことがありませんでしたので、じっくりと。

スラッグ側のPPは基板側まで届いておおらず、短い感じです。

樹脂のボビンにはネジ留めするボス部が成型されていて、基板側からネジで固定されています。

樹脂ボビンは端子を構成する脚の部分まで成形されています。

その端子が基板側へ貫通し、パターンにはんだ付けされています。

組立て時はコイルのはんだ付け処理が大幅に簡単になっていて、作業性/量産性は良いですね。
 

逆サイドから。

Mg(マグネット)は断面の感じからフェライトでは無さそうで、アルニコと思われますが、詳細な種類までは判りません。

良く見ると基板直接ではなく、何か1枚、基板より少し薄い板が基板とボビンの間に敷いてあります。

それまでのハムバッカーでは、ボビン下のPPの外側に木のスペーサーが入っていたのですが、それが無くなっています。
樹脂で端子まで成形してはんだ付けで保持できるようになったため、不要になったという事でしょう。

 

長くなってきましたので、今回はここまで。

 

 

 

NHK-BSで再放送している朝ドラ「まんぷく」

いよいよ即席ラーメンが完成しましたね!

 

タカちゃんと茂さんの赤ちゃん、神部大介も産まれました♪

 

調さん演じる成長した大介が登場するのも、もう間もなくです。

観たことが無い方は是非一度、ご覧くださいませ。

 

今思うと、アカデミーナイトGにビリーエリオット2020の紹介で出演した調さんが、お菓子を食べてココリコ田中さんに「食べない!」って突っ込まれる場面があるのですが、神部大介味があるかもしれませんね~(笑)

 

 

 

 

では、また。

u-tak