ピックガード反り修正、カスタムNo.29テレ改造 | RE/F-TECH の足あと by u-tak

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RE/F-TECHとは、ビンテージ、アンティークをこよなく愛するミュージシャンu-takが、
旧き良きギター、アンプを中心に、修理、カスタムする小さな工房である。。。
子供たち(子役)の成長記も、ぼちぼちとお届けします。

長女の通う高校の保護者会で使うJazz曲のオケ作成が一段落し、久々にゆっくりギターを弾く時間が取れました。

で、弾いたのがサンタナ先生の「哀愁のヨーロッパ」。

まさに哀愁漂うフレーズと、鳴きのワウサウンドがしびれる一曲。

 

でも、全然弾けなくなってる・・・

 

で、その曲を弾いたのがこれ。

製作したカスタムギターで唯一手元に置いている、No.29のテレキャスター。

自分用として使っています。

サンタナはレスポールかYAMAHAのSG、PRSなどのハムバッキングPU系で弾いているのですが、このテレでもフロントPUで鳴らし、RE/F-TECH Modified Maxon SD-9 Plus のWildモードでめいっぱい歪ませ、SD-9 PlusのToneは4割くらいに絞れば、なかなか雰囲気が出ます。

演奏しているとフロントPUとリアPUの音量バランスや、ピックガードの浮きが気になってきました。

ので、メンテ&改造しました。

 

先ずはピックガード。

実はWarmouthが販売していたものの様で、ピックガード内面に楕円のシールが貼ってあったのですが、そこが膨らんで歪が発生していました。

ランプの光に浮かぶ、楕円のシール跡が見えるでしょうか。

表面側が凹み、ピックガードに写ったランプの形が歪んでいます。

 

樹脂材料は各種容器に使用されることから分かるように、耐水性、耐油性や耐薬品性が高いモノが多いのですが、接する油や粘着剤の種類によっては成分を吸収して膨潤する場合もあります。。

 

念のため、塗装用のシンナーや清掃用のアルコールで、樹脂が変化するか、歪んだ部分で試してみましたが変化なし。

 

そうなれば、後は熱をかけて修正を試みます。

シール跡部分にだけ熱がかかるように、発泡シートと新聞紙にシール跡と同じ楕円の形に穴を開けてピックガードの裏面をマスキングし、

ヒートガンで熱をかけます。

そして、ピックガードが温まったら、楕円部分を親指で押さえて膨らみを押し伸ばして平らになりるよう修正。

 

一気に行くとやり過ぎるかもしれないので、少しずつ様子を見ながら何度も繰り返して修正していきます。

ちなみに加熱されたピックガードの表面温度は約68℃。

手で直接触るとやけどをするので、クロスを敷いて押さえます。

かなり修正できました。

ランプの光を反射させると少し変形しますが、普通に見ただけでは分からなくなりました。

もちろん、本体へ取り付けた時の浮きも解消!!!

 

次に、PUと回路も変更します。

フロントPUはBill Lawrence L200だったのですがスタックタイプのハムバッキング構造のため出力レベルが高く、リアはシングルPUのためバランスが取りにくいので、思い切ってビンテージ系に乗せ換えます。

Fender JapanのJV期、赤ボビンのテレ フロントPUにします。

 

リアPUは元々Fender JapanのEシリアル期にテレPUをベースにRE/F-TECHで巻き線カスタムしたものでしたが、もっとハイをジャキっとさせたいので、Fender USAの70's後期のPUに載せ替えます。

PU交換。

そして、Volノブの操作性が悪いので、操作プレートの上下を入れ替え、前からVol、Tone、セレクターと配置します。

更に、Volポットを1MΩにしていたのですが、絞った時になかなかレベルが下がらず、スムーズテーパー回路を組んでも上手く解消できなかったので、仕方なく500kΩ+スムーズテーパー回路に交換。

1MΩに比べハイのジャキジャキ感が減ったので、ハイパスフィルタ―を追加。

ハイだけをジャキっと残したいのでハイパスコンデンサーは0.0015μFをセレクト。

完成!

 

当面はこれで使ってみます。

 

 

では、また。

u-tak