NHKスペシャル「日米の巨大な闇 40年目のスクープ」 | クラスタ民主主義システム研究室

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未解決事件 FileNo.5 ロッキード事件 第三部 NHKスペシャル「日米の巨大な闇 40年目のスクープ」

http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20160724


観てみました。そこで感想を記録しておくことにします。


気になったのは、三木元首相が遺していた「三木メモ」


今回はスクープのはずなのに、田中角栄氏の名前が記されていた部分以外は全てボカシが入っていました。今回のスクープでも、未だNHKが自主判断で隠した部分がある…。そこに、どんな政治家や、どんな疑獄構造の予測が書かれていたのでしょうか…。


あと何十年かして三木メモが公になることがあるのか?、なかなか難しいことです。


ハワイで行われた田中ニクソン会談で、軍用機の売買交渉が行われていたのは、既に明らかにされていたことなので、予想の範囲内といったところでしょうか…


その田中ニクソン会談では、核物質(濃縮ウラン)の売買が交渉されたことも既にわかっているが、何故か今回のNHKスペシャルでは話題になっていなかった。


「原発と原爆」に関する記事

http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20120925/1348585088


つまり、P3Cという軍用機の必要性や軍用機の自主開発の想いが日本にあったこと、中曽根元首相が防衛長官だった時代に、自主開発・自主防衛の必要性を熱く語っていた事実に、今回の放送では焦点が当てられているということなのだろう。


田中角栄首相の秘書官を務めた小長啓一・元通産次官が、「政治家・田中角栄の決断と実行の一コマ」と題して日本記者クラブで講演

http://www.recordchina.co.jp/a111687.html


大統領専用機であるエアフォースワンで、キッシンジャー国務長官と同行記者団が非公式会見

http://www.kanshin.com/diary/1120555


これらの文章を読むと、「田中程度なら、いつでも取り替えられる」と語っていたり、キッシンジャー元大統領補佐官が中曽根元首相との対談で「(ロッキード事件は)やり過ぎだった」と語っていたりしたことから、今回の放送のとおり、米国側が情報操作したことは明らかと言えるだろう。


今回の放送でも、米国側が田中角栄以外に捜査が及ばないよう、国家間の軍事的関係性や主従関係が公にならないよう、米国側が情報操作に尽力したことが明らかにされたわけで、こうした日米間の闇は、オスプレイ、F35、イージス艦などの調達でも続いているのは間違いない…。


そして、この時代から日本政治の闇は国士が動かしていたわけで、それは今の時代でも変わることはないし、その一翼を中曽根元総理がずっと担い続けていることも知っておくべきだろう。


最後に、中曽根元首相が防衛庁長官だったころ、兵器の自主開発に熱心だったことと、その方針が突然に転換されたことは、記憶に留めておかねばならないでしょう。


いま開発されている国産ステルス戦闘機「心神」が自主開発されるのか?、あるいは単なる価格交渉の当て馬に終わるのか?、そんなところも考えてみるべきかもしれません。


これから日本の産業が兵器産業へ傾倒していくのか、米国追従で国防するのか、分水嶺のような気がします。


情報の、どこが公開されたのか、どこが隠されたのか、知る術はなかなかありません。


情報というものは、できる限りオープンにした方が良いのか、秘匿した方が良いのか、スノーデン問題のようなこともありますから、日本社会全体として今後のことを考えてみるべきでしょうね。


ウサギ