プロトタイプ(その17) 蓮台 | クラスタ民主主義システム研究室

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☆教育ディベートを推進しよう☆ ☆「complex system」で思考してみよう☆「ネットワークデモクラシー(Demoex)研究室」からタイトル改題しました。 

この世は蓮の葉(花)に座すために在る…


けれど、最後まで蓮台に座れないものの方が多いのだろう。


とはいえ、ひと華咲かせる基準を変えてみれば…


たいていの人々は人生の中で何かしらの華を咲かせている。




蓮の花が咲くためには、泥沼が必要で、濁りがない清らかな水では駄目。


清らかな純水には栄養がない。


濁りが栄養になり、濁りに鍛えられて、より美しくなっていく…。


そう、人は、より美しくありたい、より良くありたいという衝動がある。




美しく善良な華…


何もなく、何もしなければ、泥沼に華は咲かない。


自由奔放で破天荒なキリギリスでは、冬の寒さに凍え、空腹に襲われてしまう。


けれど、そんなキリギリスにも役割があり、アリさんに善行を積ませ華を咲かせることになる。




キリギリスのように生き、美しく善良な華を咲かせる泥沼の濁りになるか…


アリさんのように生きて、泥沼を整備しつつ、より多くの華が咲くように願うか…


誰かが蓮の葉に座すことができるよう、華に成れずとも善き蓮台になるも良し。


先ずは蓮の葉の上にいるカエルになって考えてみよう。


蓮の葉
http://illustar.net/










さて、蓮台を造れるでしょうか…


そのためには、論理構造を誰でも簡単に構築できるようなシステムが必要です。


明日の23日、イギリスがEUを離脱するかどうかでイギリスの世論が割れていますが…


いまの情勢ではEUからイギリスが離脱しそうですね…。


投票日の天候によるとは思いますが、アメリカや日本を見ていても、水面下の泥沼の中では移民に不寛容な論理が拡がっているように思います。


しかし、いま、イギリスが保護貿易を選択しても、事態は好転しないでしょう。


イギリスでも、職がない人々が都市部に多くなっているようですが、その他方で移民が農村地帯で働いている様子が放送されていましたから、これは日本でも同様ですね。


今日、近くのコンビニに行きましたが、従業員はミンさんとリンさんで、ベトナムかタイの人のようでした。片言の日本語ですが、なぜか日本でも日本人ではなく外国人が働いています…。


ネット上では、韓国人は読解力が無いとか、中国には人権が無いとか、日本のワインは凄いから日本人の技術が上だといった意見が流れ、それに多くの人々が同意し自分たちのテリトリー内で自画自賛し合って納得している光景が繰り返されています…。だから、中国人や韓国人を追い出せと…。


しかし、現実的には、東大は第七位に落ち、中国の大学が躍進し、第一位はインドネシアの大学。日本は確実に国力を失っています…。その原因は国民の数と生活力の減少でしょう…。ネット上で慢心していても事態が好転していくことはありませんし、参議院選挙で自民党がGDP600兆円とぶち上げても、それは現状で不可能と言わざるをえない…。アベノミクスも成功しなかったから消費税を10%に上げる公約を守ることができなかった…。


日本で地震、豪雨、猛暑が繰り返していますが、これは世界規模で発生していることですし、当然ながら赤道近くの熱帯や砂漠地帯で人間が暮らしていくことが困難になり、みんなより良い暮らしを求めて、米国、欧州、日本へと移民してきます。この移民圧力に対して高い障壁を築いてみても、事態を改善することはできません。


全体的に判断すれば、移民を受け入れるか、熱帯や砂漠地帯などの発展途上国の暮らしを向上させるかのいずれかしか選択肢はありません。


つまり、EUから離脱しても、地球から離脱はできない…。


日本が美しく住みやすい土地だった幸運と、これまでの国内産業の成功と国債の大量発行のお蔭で、私たち日本人は蓮台の上で暮らしています。多くの人々は恵まれた環境に慣れているので、その幸運を忘れていますが…、実は生れながらにして恵まれている…。


イギリスも、日本も、泥沼から蓮の葉の上に這い上がろうとしている人々を追い返していれば、私たちの幸せを守ることができるのか?…よく考えてみることができるでしょうか。


全体から考えると、この世はいずこも泥沼であり、より多くの人々を蓮の葉の上に座らせることができなければ、より善い世界はやってきません。これから再び人類が互いに蹴落とすことを始めてしまえば、おそらく、イギリスのEU離脱でブロック経済化が始まり、世界は欧米、ロシア、中国の三極へと分裂していくことになり、資源と食糧の争奪戦へと向かうでしょう。


何とかして、こうした論理的な繋がりを明視化しないといけませんね。。。


イギリス、EU,、アメリカ、日本が国家間に障壁を築き自国の権益を守ろうとするのであれば、基軸通貨を持つ強大国が国債発行で国内に資金投入するのではなく、もっと地球規模での生活改善と産業育成を始めるべきでしょう。


そうしなければ、地球規模の泥沼に蓮台を築き、みなが安泰な世界へと向かうことはできない…。


そんなわけで、これから暫くは、この辺りを何とかして論理マップ化してみたいと思っています。


ウサギ