生きねば。という空想 | クラスタ民主主義システム研究室

クラスタ民主主義システム研究室

☆学習とディベート☆ ☆ネットワークデモクラシーを夢みて☆ 
☆教育ディベートを推進しよう☆ ☆「complex system」で思考してみよう☆「ネットワークデモクラシー(Demoex)研究室」からタイトル改題しました。 

生きねば。


これは、この夏に封切りのジブリ映画「風たちぬ」のキャッチコピー。


この映画はゼロ戦を設計した堀越二郎の半生をモデルにした物語りです。


この前、堀越二郎さんの息子が試写の後に感想を述べていました。


たしか「父の実像とは違いますが無論構わない。父も喜んでいるでしょう」といったことを話していました。


物語りは、たとえ自分の一生にしても、自分に都合がいいように空想して憶えているんでしょうね。


ですから、あかの他人が書けば、伝記にしろ歴史書にしろ、全くの空想になっていると言えるでしょう。


中国人が語る歴史も、韓国人が語る歴史も、日本人が語る歴史も、全ては史実を忠実に語っているわけではなく、おおいに空想が入り込んでいるわけです。


それならば、空想でいい…のではないでしょうか。




人間は自分に都合が良い思い出だけを抱いて生きていきます。


人間の記憶を調べると、6割は良い思い出、3割は悪い思い出、1割はどちらでもない…のだそうです。


今日、テレビで茂木教授が言っていました。


記憶の話で、線条体、扁桃体、角回なんかの話をしていました。


嫌いな人の不幸は快感と線条体で感じる、扁桃体で記憶をコントロールできるかも、物事の関連付け、隠喩の理解、イメージを言語化するのは角回。


そんなところが連動して、自分に都合がよい物語りを築くんでしょうね。




人は忘れるから幸せになれる…


その基本は大切なんじゃないでしょうか。


自分の非を忘れるから幸せ、相手の非を忘れるから幸せ…


ずっと憶えていると、フラッシュバックに苦しみ、PTSDから抜け出せません。


ADHD障害の人々は、こうした記憶が鮮明に残るので、人付き合いが苦手なんですよね。




情報(物語り)取得、

要約、

分類・集積、

判断、

作話(対話)、

意志決定

情報(物語り)出力


この一連の流れ自体が、物語り作業になっていて、みんな自分に都合が良いように行っている…


それが人間であり、生物なんでしょう。


これだけの要素がバランスよく配置されていると、生命体として、あるいは人工生命体として存在し、機能するような気がします。


共同体と機能体を一致させ合理的に稼動させるためには、前述の各要素が整っているべきなんでしょう。




こうした全体像を熟議民主主義において意志決定支援を行うグループウェアに設計したら良い訳です。


<情報(物語り)取得>

議員発言、議事録、ニュース、雑誌、書物、映画などから物語りを得る


<要約>

全文を100字とか3行とかに要約する、これを視覚的に行う


<分類・集積>

3系統で立体的にデータベース化すべき


判断、作話(対話)、意志決定はループ化して繰り返す事項です。


<判断>

これをクラウドソーシングするわけです。マイクロディベート を行う。これによって人々のメタ認知の能力を向上できるでしょう。


<作話(対話)>

頭書の段階で取り入れた物語りに関して論点の洗い出し階層化を行います。その論点に関して個々にマイクロディベートを行うことになります。


<意志決定>

クラウドソーシングで、評価基準を洗い出して階層化し、評価基準のスケーリングを行い、最後は階層分析法で複数の代替案を順位付けして意志決定する。これで次善の策を用意できるし、評価基準の変化に伴い機動的に意志決定を改善できる。


<情報(物語り)出力>

最終的には、政党化できる、DEMOEX議員を配する、ネットメディアとして影響力を持つ、ポリティカル・インテリジェンス・ツールとして社会に貢献する…といった成果が目に見える必要がある。




イノベーションは空想です。


空想し物語ることが生きることであり、人生の目的。


生きねば。…ですね。


それを知っていれば、パチンコ、酒、タバコ、過食に溺れて、人生を浪費している暇はありません。


(もちろん、パチンコ、酒、タバコ、食事は嗜む程度で溺れていなければ問題は発生しません)


そして、忘れるべきことは忘れて前向きに物語れば、たとえ浪費していたかのように思えていた人生も、いつの間にか生き生きとしてきて、生きる気力が復活する…のですよね。


映画「風立ちぬ」、楽しみです。

http://kazetachinu.jp/


以下は「風立ちぬ」のサイトに書いてある一説をモディファイしています…。


========

空想は夢


夢に忠実に真っ直ぐ歩む…、一心不乱に


夢は狂気をはらみ、毒ですらある


そして、毒薬は劇薬だが有益な薬にちがいない


美しいもの、真理への憧れは、人生の罠であり、死に終わる人生の出口でもある


それは、アニマであり、アニムスであり、二つの合一である


善には悪、天才には狂気、対極には相補、楽しみには苦しみ、創造には破壊。


これは設計されている宿命…


『風立ちぬ、いざ生きめやも』

========


クラスタ民主主義システム研究室-生きねば

ウサギ