幻想に咲き誇る | いつかきっと白い翼!!

いつかきっと白い翼!!

Where flowers bloom so does hope.

シミュレーション・ロールプレイングゲームの決定版と評価しても過言ではない面白さ。

ユニコーンオーバーロードの完成度の高さに、太鼓判を進呈です。ヽ(=´▽`=)ノ

 

ヴァニラウェアさんのゲームは、超絶・変態クオリティを出してくるので、何年経っても記憶に残ります。(最大級の褒め言葉)

毎回異なるテーマに対して、世界設定を構築するためにどれほどの研鑽、本を読破したり、映像作品を観たり、音楽を聴きまくったのか。自分なりの解釈に落とし込んでゲーム化しているパッケージ力が凄まじいのです。(。>﹏<。)

 

古来の日本の奇々怪々の伝承(鬼や妖怪にまつわる怪談)を、艶やかなビジュアルと鮮烈な音楽で和の極みとして詰め込んだ2009年発売の「朧村正」。ヽ(=´▽`=)ノ ネオジオのデモ画面のような、心憎い演出が素敵デス。(海外でも大ブレイクするポテンシャルを持っているかと。)

沢城みゆきさん、吉野裕行さんは、鬼滅の刃でも最高のコンビでした。

2019年発売の十三機兵防衛圏では、ジュブナイル(10代の冒険物語)として、学園での噂話調査から始まり、いつのまにかタイムトラベルや宇宙に飛び出して大活躍するSF大スペクタクル作品にまで盛り上がっていきました。ヽ(=´▽`=)ノ 発売前に、このウルトラ展開を予想できた人は誰もいなかったことでしょう。

古き良きアイドルソングでの昭和な雰囲気での学園青春物語から、平成くらいのSFブームまでのカルチャー詰め合わせとして、心を鷲掴みにされた人も多かったかと。

ゲームの到達点の一つだと想う。

そして、2024年のユニコーンオーバーロードは、架空の中世欧州を舞台に、多くの登場人物の思惑がぶつかり合う群像劇の決定版となったのでした。ヽ(=´▽`=)ノ

過去のヒット作を徹底的に研究した跡が伺える、あの作品が現代に蘇ったような嬉しさに涙が止まらなかったです。全てが最高のご馳走でした。

ストーリーは単純明快な王道ストーリー。圧倒的な武力で周辺国家をねじ伏せていく暗黒覇王に強襲されて、王家の幼子として生まれた主人公が家臣とともに逃げ延びるところから始まります。

 

超豪華な音楽はベイシスケイプさんで、超濃密な旋律を聴かせてくれます。

幻想的な歌声が鳴り響く舞台装置の荘厳さに、心が打ち震えます。

主人公の母、イレニア女王(甲斐田裕子さん)VS将軍ヴァルモア(玄田哲章さん)大迫力の掛け合いに、このまま劇場版として上映して欲しいくらい。(女王チームメンバーも豪華絢爛過ぎ。)

月日が過ぎて成長した主人公は、かつての女王の臣下が暗躍しているとの情報を掴み、真実を確かめるために・・・そして祖国を取り戻すために仲間と冒険のたびに出掛けます。

ミステリアスな魔女役として、能登麻美子さんの右に出る人はいないでしょう。

伝説のオウガバトルのように3D視点で拠点を指定して、後はお任せの快適なゲームデザインは秀逸。

敵味方の全てが同時に動いていくため、どこに防衛ラインを敷くかを見極めることが重要です。

初心者でも安心設計でサポートされてます。迷ったら、公式チートキャラ(?)の忠臣ジョセフ(山路和弘さん)にお願いすれば、どんどん道を切り拓いてくれます。(。>﹏<。) かっこいい!!

 

謎を追いかけているうちに、女王の生き写しかと想えるくらいに血の濃ゆい従兄弟にして、亡国の王女部隊と遭遇。サブストーリーも豊富で「岩山に薔薇よ咲け」は、本編に匹敵する面白さ。

ここまで豪華なビジュアルがゴリゴリと動きまくる様子は、狂気の沙汰です。

背負った宿命の重さを感じさせる大きな剣、あらゆる困難に立ち向かうための重装備(両肘に小盾)、母親の家系に流れる勇猛さ、etc.・・・。

さらに愉快な仲間たちが4人も付いてきて、ジョセフと仲が良いとか、どこまで欲張りランチセットなヒロイン候補(?)でしょうか。

公式PVによると60人くらい仲間になるそうですが、1時間に1人くらいは登場人物が加入してくる(または敵キャラとして出てくる)ので、日本版の中世欧州ファンタジーの詰め合わせとして、朝の通勤ラッシュ状態です。(o・ω・o)(ありがとうございます。)

 

もちろん、ヴァニラウェアさん定番の食事アニメーション(ヴァニラ飯)も健在。

今回は、指定した仲間と食卓を囲む宴会を楽しむことが出来ます。食事が動き、指定した登場人物全員の声がついてくる変態クオリティです。(。>﹏<。)

中世欧州ファンタジーのど真ん中ストレートでぶち抜いていく作品です。

人間とエルフの混血のキャラクターは世間から冷遇されていますが、自分より困っている人は見過ごせないのですねー。多種多様な価値観の登場人物が入り乱れての大群像劇となっていきます。

暗黒な波動拳を放ってきそうな、規格外の強さを追い求めているお姉さん等・・・。

ここまで登場人物が濃ゆく、贅沢なビジュアルと音楽、声まで付いてくるのですから、編成画面で悩むことが多くなることでしょう。(o・ω・o) 稀代の時間泥棒に、今年の夏の休日は吸い取られてしまいました。

伝説のオウガバトルやタクティクスオウガの続編として、前に進んでいくゲームシステムや物語で本当に見たかったものを心ゆくまで楽しむことが出来て、大満足なのでした。

もちろん、このゲームだからこそのオリジナルが盛り沢山。

多くの作品の要素を貪欲に吸収しているからこその面白さなのですねー。

 

あらゆる立場の人が手を取り合い、大きなうねりとなって立ち上がっていく主人公たちのチーム。

言葉は少ないですが、熱い言動の主人公が実に良いのです。(o・ω・o)

謎を呼ぶ・・・相手の勢力は、さらに勢いを増していきます。

タクティクスオウガの続編で出てくると想われていた、帝国本隊のエリート集団ですね。分かります。(o・ω・o) ←違います。(でもFF12での既視感があるなー。)

難易度を下げると、サクサクと進むことが出来るので・・・丁寧に根気強くプレイできる人であればエンディングまで辿り着けるかと想います。

基本的にはフルオートでお任せの戦闘システムは快適そのもの。自分で作戦をアレンジできて、AIのロジックを組めるところがFF12のガンビットに似てるなー。(o・ω・o)

装備も作戦もお任せで最強にしてくれますが、頼り過ぎているとラスボスの真エンディングルートがクリア出来なくなってしまいます。本当に丁寧に作り込んでいますねー。

 

ラスボス戦の真エンディングをクリア後は、超豪華オールスターによるスペシャルステージが待ち受けています。夢のように特別な援軍も豪華出演するお祭りイベントで、そこは上手い調整が入っているのですよねー。

メインストーリーはあくまでもチュートリアルに過ぎないのでしょう。

 

主人公パーティーのキャラクターは自由な編成が可能ですが、誰もが本編のパートナーになっても不思議ではないくらいの縁の濃ゆさ。一角獣の指輪と乙女の指輪イベントは、穢れを許さない苛烈な純粋さを秘めているユニコーンからのきっつい究極の選択肢イベントでした。(。>﹏<。) ←ビアンカを迷わずに選ぶ人ですが、今回は本命ルート幼馴染のスカーレットではなく、一応こちらも幼馴染のヴァージニア姫にしました。一角獣と純潔の乙女という伝承もあり、イベントも秀逸だったので(震え声)。

大剣でトリプル攻撃しながら、ダブルの盾で防御しつつ、アクセサリーは指輪だけの姫様って、どこまでネタを提供する気なのでしょうか。編成画面を見ながら突っ込まずにはいられない。(´;ω;`)

超バランス型なので、そこも魅力的なのでした。

今回は、このパーティー組み合わせが強い気がしました。(たぶん。)

永遠の信頼関係という意味で、仲間キャラなら誰でもパートナーとしての誓いの儀式は可能です。

とはいえ、ラスボス戦でフルボイスの共闘イベントが専用に用意されているので、自分の推しキャラに使うのが素敵だと想うかな。これも60キャラで分岐しているのですよね。(構想から10年間もの開発期間を要したのも納得。)

タイトルにもなっているユニコーンとは空想の生物ですが、世界中の文献で古来から書き記されている模様。フランスの思想家ヴォルテールは、この世で最も美しい、最も誇り高い、最も恐ろしい、最も優しい動物と書き記しています。

旧約聖書の原文にも登場していたり、文字のない古代ポーランドの伝承にも出てきたり、科学者としても有能なレオナルド・ダ・ヴィンチにすら書物に記載されているのですよね。方舟に乗ることが出来なかったため、海の生物になった姿がイッカクだとも言われているのだとか。

角が万病に効く、不死の研究に使われたなど、様々な伝承を経て・・・世界をそして時代を超えて生きているミーム(人の願いにより成長していった伝説)なのでしょう。

オーバーロードは、宇宙から来た上位の存在を指していたり、人を超越している存在を指しているので、合わせると・・・人の願いが超越した何かを作っていく物語なのかもしれません。

空想の生物として、世界中で長く愛されている一角獣を題材に・・・人の想いがつないでいく歴史の縁(えにし)を力強く謳う冒険物語。

多くのヒット作に似ているようで、気が付くと・・・この作品だけの独創性が輝いている。

この作品もきっと多くの人に語り継がれていくに違いない。そう願ってしまうのでした。