軍師官兵衛:第4回 新しき門出 第2幕 | ♪ DEAR MY LIFE ♪

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この第4回の演出は、前3作の田中健二氏から本木一博氏へ。
彼のNHK監督作品だと「チャンス」は見たことあるかな。
(藤原紀香主演、競走馬ビジネスの話し)

演出家が違うと、その回の雰囲気がガラリと変化することがある。
例えば、『信長 KING OF ZIPANGU』『篤姫』の時は、
その違いが面白かった。

今回の「官兵衛の結婚」&「家督相続」の内容を、
本木氏がどう料理するのか?注目しながら観ていた。

★★第1場 御着城内 弓稽古 ★★★★★★
殿様(=鶴太郎)の弓の稽古をお手伝いしてる官兵衛
今度、職隆(もとたか)も誘って狩りに行こうと誘う殿様。
  櫛橋家の領内にいい狩場があるので調べとけ~と下知を受ける。

弓矢修練中の殿様、一瞬「歯」がドアップになって映し出されたけど、
あれは、どんな意味があったんだろう?

陰謀の成就を感情表現した~なら、「歯」その物より、
口元の笑みとか目元の表情のほうが分かりやすいし、

矢を引き絞っている時の「力み」をあらわすなら、
何か噛ませたほうが良かったと思う。
いまだに、あのカットを差し込んできた意味がよく分からん。



★★第2場 櫛橋家領内 山桃の木 ★★★★★★
狩場コースをメモする官兵衛
近くから、子供の泣き声と口論する女性の声がする。
木から降りられなくなった子供。
  子供を助けようと、自分も木に登ろうとする若い娘

「危ないからやめなさい」(官兵衛)
「大丈夫です、木登りは得意ですから」(謎の娘)
「とんだ跳ねっ返りだ・・・」(官兵衛)
「だったら貴方が助けてあげなさいよっ!」(謎の娘)

そんなラブコメみたいな会話の応酬。吹いたわ。w
いや、ラブコメにもなってないな。
う~ん、佐藤健&武井咲なら、ありなんだけとなぁ。
(あ、これ、、「るろうに剣心」か)



泣きやんだ子供に声をかけ、足場を教える官兵衛。
途中で木から落ちてくる子供、とっさに抱きとめる二人。

>病で寝込んでいる母親の為に、
>精のつく山桃を取ろうとした事を知った官兵衛は、
>子供のかわりにスルスルと木に登り、山桃を取ってきてやる。
>そして、もう一本の山桃を、若い娘に差し出した。

「これで仲直りです」(岡田)
「ぇ?」(中谷)

おいおい、、、
クソキザッたらしくて、何も言えんぞ・・・。(-。-;)

どうも、この岡田&中谷ペアには恋愛シーンが似合わない。
「真面目に演技してます」っていう雰囲気。これはキツイ。

この「二人の出会い」の場面、
口喧嘩から仲直りするまでが、はやすぎるし、

運命の人との出会い~衝撃のひと目惚れシーン~にしたいなら、
単純に、娘の危機を官兵衛が救う~でいいだろう。
(腹痛介抱、川で溺れてる、暴れ馬停止、隕石落下。etc)

なんか中途半端でモヤモヤフワフワしてる。
互いの感情の変化が、よ~わからん。



★★第3場 小寺軍団の狩り ★★★★★★
小寺の殿様が討ち逃してるのに、見事に仕留める父=職隆
官兵衛の機転で、殿様に獲物を仕留めさせるのに成功。喜ぶ殿様。
立派な跡取りに成長した官兵衛を褒める櫛橋をはじめとする家臣達。
  それを苦々しく皮肉る小寺の殿様。

ここでもまた、父ちゃん、ボケたのか?と思った。
職隆って、気配りできる人なのか、ボンクラなのか、
よく分からなくなってきた・・・。

こうなると、囲碁勝負で殿様にいつも負けていたのは、
気遣いからではなく、本当に弱かったってことで、
殿様が官兵衛に負けた時に言った言葉は、
単なる負け惜しみだった?ってことなんだろうか。



★★第4場 櫛橋邸内 酒宴、そしてその夜 ★★★★★★
櫛橋家の宴(うたげ)の最中、何事かを指示する小寺の殿様
若い娘が二人登場。
どうやら、今回の狩りは、小寺の殿様が仕組んだ、
  官兵衛の見合い相手を世話する策略だったことに気付く職隆
櫛橋(くしはし)の娘、姉=力(りき)妹=光(てる)登場。
  先日出会った娘は櫛橋家の息女=光だった事を知る官兵衛



「似合いの夫婦となろう、のう、左京亮?」(小寺)
「はい、それはもう」(櫛橋)

>櫛橋左京亮(くしはし・さきょうのすけ)の笑顔とは裏腹に、
>娘=力(りき)の顔は暗かった。
>宴がおわった夜、光(てる)が屋敷の一室で
>灯をともしていると背後から人の声が聞こえてきた。


「合点がいきませぬ、黒田は商人あがりの外様ですぞっ」(左京進=さきょうのしん)
「昔はともかく、今は家老の家柄、官兵衛が賢い男だという事は、
  わしも、よう知っとるわっ!」(左京亮=さきょうのすけ)

「評定で見せる顔だけが全てではありませんっ!
  官兵衛は、己の浅知恵をひけらかす、心、卑しい男です」(左京進)


卑しいのは、お前だ・・と言いたくなるシーン。
人は他人を推し量る時、自分の価値基準で判断するものだから、
この場合、左京進自身が、心、卑しい人~になる。
これはこれで、面白い台詞だとは思う。

「わたくしも、噂は常々、兄上から聞いております。
  そのような狡賢い人のもとへゆくのは、嫌でございます!」(力)

「いいかげんにせいっ!我が儘を言うでない」(左京亮)
「父上っ!」(左京進)

噂~というより愚痴だろう。
長年、兄と妹として同じ家で暮らしてきて、
兄の性格が分かっていない、この力って女は・・・阿呆?



「姉上、御縁談でございますか?」(光)
「たわけた事を申すなっ!あの男が弟になるなど、
  考えただけでもハラワタが煮えくり返る!」(左京進)

「その様な、悪いお人でしょうか?」(光)
「なに?」(左京進)

今回の金子くん、コミカルだよね。
前回までの演出、特に官兵衛の初陣の時の彼の態度を踏襲すると、
この場面は、かなり刺々しい雰囲気になるはず。

しかし何故か、怒ってるのに滑稽に見えてしまう。
これが本木マジックなのか?(それとも単なる偶然か?)

「わたくしには、兄上の言うような方には、見えませぬが」(光)
「さっき、会うたばかりで、何が分かるっ!」(左京進)

>憤慨しながら立ち去る兄。
>それを見送る、二人の妹達。


前述の山桃シーン

病の母の為に山桃を取ろうとして、
木から降りられなくなった~という子供の姿を、
母の為に薬草を取ってきた幼い日の自分に重ね合わせ、
この子の為に山桃を取ってやった~という事なんだろうか?

もし、そうなら、台詞無しのワンカットでいいから、
いわ(戸田菜穂)の顔を入れて欲しかったね。

なぜ、あえて「山桃」をアイテムとして使ったのか?
よくわからんちん・・・。

▼軍師官兵衛:第4回 新たなる門出 第3幕