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あ・かぺらのつれづれ感想記

漫画とアニメとゲーム好きなダメ女のつれづれ感想記

ひさしぶりにゆっくり小説を読みました。

現在TVドラマ放映中の「夜行観覧車」です。

TVの導入に惹かれ、謎を早く読み解きたくて文庫になっていたのを買ってきました。

読みはじめてすぐに、TV版は随分と細かく設定が違うことがわかります。
レビューの中には、この設定の違いに違和感を覚えた、という方もいるようですね。
私は最初から知っていただけに、その違い自体も楽しめました。

さて、読んでみて…

基本的にはぐいぐいと読ませてくれます。

どうなる、どうなる?o(゜∇゜*o)(o*゜∇゜)o~♪

と先が気になって一息に読んでしまいました。
湊さんの作品は初めてだったのですが、とても読みやすかったです。
ただ…

やはり、多くの方が言うようにラストには少々不満が…。
私の中では

「で、下巻は?」
(@ ̄ρ ̄@)

という気分でした。(下巻は存在しません。)


↓以下、多少のネタバレがあります。



























他の方のレビューにもありましたが、この作品は「解決」がありません。
作者のもっとも言いたいことかもしれないコピー

「もしかすると、あなたの家で起きることかもしれません」

という1点に尽きる作品だと思いました。

読者としての私は

殺人事件が起こった → そんなことが起こるはずのない家なのに  → 
きっと隠された秘密があったはずだ\(゜□゜)/

と考えます。
だから、「その秘密は?何何?」と興味を惹かれ、読み進めて行きました。
でも…最後まで読んでも

何が原因かわからない
他の家庭と違う特別な何かがあったわけではない
何も解決しない

というもの。(いちおう、多少の動機となることは描かれていますが、母親の本心が語られないから、結局宙ぶらりんな感じです。)

作者的にはこんな『普通さ』こそが言いたかったのかもしれませんが、「娯楽」として読みたい私としては若干の不満が残りました。もちろん、私の勝手なのですけれどね。

また、映画「告白」では「悪」も突き抜ければ爽快にすら感じる、と感嘆したものですが(気持ち悪さはありましたが)、こちらは不満たらたらだったり、人を見下したり(見下されることをする、という相手も微妙に悪い)、臆病だったり、といった各人の気持ちがわかりやすく露になっただけで(別に隠れていたわけでもない)、何も心に変化はない。

世の中って、いつからこんなに暗く、荒んだ思考に支配されているのだろうか?orz

これが普通なのですか?

最後にこの事件について書かれた記事。
そこにあらわされた人の「ずるさ」。
どこまで行っても「人間はしょせん醜い」と言われているような感覚がしました。

彩花の荒れるきっかけ自体は多少同情の余地がないわけではないものの、こうも何年も救いのない状況で心を歪ませた彼女には怒りすら感じてしまいます。

私ならもっと前に殴っている゚・゚*・(゚O゚(☆○=(`◇´*)o

もっともその前に親も親だったりするんですけれど。とにかくいろいろとダメな一家である「遠藤家」は、リアルであるかもしれないけれど、私には受け入れがたい人たちでした。

これ、本当に続きはないのかな?
バラバラなピースを組み合わせて、いろいろな視点から事件を眺めた趣向はとても面白かったし、ちょっとディケンズの「二都物語」を思い出させてくれました。
全てが集約し、問題の人物が集まり、そこからがドラマの本番、という場面で一気にほどけて終わってしまったのが残念でなりません。 ちなみにTV版はもしかすると、その「語られない部分を語ろう」としているのかもしれませんね。

女性作家さんにはわりとありがちなことですが、惜しいな~。
(宮部みゆきの作品もときどきそんな感覚にさせられる作品があります。)

この作者さんの作品はこれが初めて(映画での[告白]以外)だったので、他の作品だと違うのかな?
機会があれば読んでみようと思います。
先日、アニメを見てから気になっていた「宇宙兄弟」をイッキ読みしました。

あらすじは

小学生の頃、UFOを見た兄弟は宇宙飛行士を目指す。弟:南波日々人(なんばひびと)はついには夢を叶え宇宙飛行士に、そして兄:南波六太(なんばむった)はその後自動車開発会社の社員として平凡な人生を送っていたものの、上司にたてついてリストラの憂き目に…。日々人の計らいもあり、かつて「ふたりで月にたとう」という約束を果たすために、兄:六太も再び宇宙を目指す…

というお話。

最初、この主人公「六太」の「モジャ頭」がどうにも気になって、気になりながらもスルーしてしまっていたのですが、読んでみてその印象は一変。

六太兄ちゃん、素敵だヾ(@°▽°@)ノ

細かいし、どちらかというとヘタレだし、ちょっとずるいところもあるし、小心者。でも、不器用で既に颯爽と夢の先をいく弟へのコンプレックスを抱えながらも懸命に虚勢をはり、弟を応援し続ける「兄としての」優しさや、思い描く自分になれないことに「もがいている」その不格好さがカッコいい。読んでいくうちに、他の登場人物たちと同じように、ついつい応援してしまう魅力にあふれています。

でもこの六太。欠点は多々あれど、本当は「できる男」です。

実はこの作品を読んだあと、実際の宇宙飛行士の募集要項を覗いてみました。そこに書かれた書類審査、二次審査。そこを通るだけでもものすごい難関であることがわかります。それを社会人経験を経て何の準備もしてこなかったにも関わらず軽々とパスした六太は、実は「エリート」と言っても過言ではない部類の人間です。だからこその「サクセスストーリー」であるのだけれど、彼の「ヘタレっぷり」がそこに「ハラハラドキドキ」と「痛快さ」というスパイスを効かせてくれます。

おもしろい(≧▽≦)

もちろん、他の登場人物も素敵ですよ。宇宙飛行士を目指すという人たちに求められるものは全方位にわたっています。勉強だけでもだめ、運動だけでもだめ、人間としても豊かなものを求められるスーパー人間です。だからこそ、そこにふるいをかけられ残った人たちは、一見癖があるように見えても、皆「宇宙」という夢を追って頑張ってきた素直さが根底にあります。様々な選考過程のなかで、そんな皆の魅力が伝わるシーンに、胸がすくような思いもしばしば。夢を叶える人々の思い、そしてそんな夢に向かう人たちを支える側の人たちの思い、

本当に、素敵です(@°▽°@)

この物語の設定は今から12年後。今、学生をしている子ども達が読んで、この2025年の現実世界で本当に宇宙飛行士になる人も出てくるのではないか、と思わせてくれる、この時代設定がにくいですね。未来が楽しみになってきます。



夢を追い続けることで、様々な課題を乗り越えていく彼ら。そして夢を支える人たち。彼らの台詞にはどれも含蓄があり、名言集のようです。

例えば…

偶然の事件で、誤解され「アメリカのヒーロー」的に扱われることになった六太に隣人オジーが言った言葉

運も実力のうち

この言葉は社会に出てからの方が意味を実感するかもしれませんね。自分に自信がなく「運がよかっただけ」と思うことも多々あるけれど、それを一つの糧として活かすも殺すも自分次第。「運がよかっただけ」と引いていては、できることもできなくなる。だったら活かしたもん勝ちだ、というわけです。納得。



頭で考えても答がでない問題にあたった六太に天文学者「シャロン」が言ったアドバイス

「どっちを選択するか迷ったら、『どちらが楽しいか』で考えるといい」(台詞そのものは忘れてしまいまいたが、こんな内容のこと)

ということ。これ、実は私もある「悩み事」でさんざん悩んだ末に友人に言われた言葉でした。頭で考えて優劣がつかないとき、「どちらがドキドキするか」「どちらが楽しいか」で決めるのは一見不謹慎に思えますが、一番「後悔がない」選び方だと今は思います。言ってくれた友人に感謝。



教官の「ビンス」に聞かれた「君にとっての‘敵’は誰ですか?」に対する六太の答。

「俺の敵はだいたい‘俺’です」

自分の夢を邪魔し、足を引っ張り続けているのも「自分」。

わかります((>д<))

そして未だに引っ張られ続けている、という現実σ(^_^;)



さらに六太

本気の失敗には価値がある

「ただの失敗」ではなくて「本気の失敗」。私もつくづく思います。

本当に頑張ったことに無駄はない

と。
それが失敗でも、一見くだらないことでも。そのときは無駄に思えても、あとあと振り帰ってみると、違った形で自分の力になっていることがわかったり…この作品の中でも遠回りに思えた六太の「自動車開発会社での経験」がいかんなく発揮されているところに、その言葉の重みを感じてしまいます。



そんな風に、いろいろと考えさせられながら、六太と日々人、二人が月面に立つシーンを楽しみに待ってしまう、そんな漫画です。




アニメもなかなかの出来で、面白いです。とにかくムッタの「ぼやき」がはまっています(≧▽≦)
あの「ぼやき」とモジャ頭を見るとどうしても「大泉洋」を思い出してしまうのですが、実写映画ではなんと「小栗旬」が演じたとか。DVD化されたら、怖いものみたさで見てみようと思います。

続きが楽しみです(=⌒▽⌒=)
忙しくて積ん読状態になっていた小説のひとつ。やっと手を付けました。

小野不由美さん「黒祠の島」

まず黒祠とは、国の祭政一致政策に与せず統合されなかった神社のことであり、迷信、邪教として弾圧された宗教のことである、と説明があります。

物語はそんな黒祠を奉る孤島での物語。それを聞くだけでもおどろおどろしい感じです。

小野不由美さんの作品なだけに、怖々読み始めましたが表書きは「長編本格推理」

推理?\(゜□゜)/

今まで読んできた作品はどちらかと言えば「ホラー」だったので、どう「推理」なのか楽しみに読み始めました。

あらすじは…

作家「葛木志保」が失踪。仕事のパートナーとしてつきあっていた式部は彼女の別れ際の言葉に「自分を探してくれ」というメッセージを読み取り、ある孤島に辿り着く。余所者を嫌う島、黒祠の因習が今も残るこの島で、陰惨な殺人事件の謎を追う…

というお話です。

一息に読んでしまいました。

うん、面白かった( ̄▽ ̄)

読んでいる最中、死体の謎、二人の女性の秘密、協力者の謎など、次々と疑惑が生まれ、そのたびに「こうじゃないかな?」と思う予想を裏切る事実がわかる。式部の調べと推理を自分の中でも繰り返していることに気付きます。

結局のところは、最初に想像した「解答」とそれほどはずれてはいなかったのですが(笑)、でもその過程でいろいろなことが見えてきて、見えたことで混乱したり翻ったり、と思考をかき回されること自体がとても楽しめました。

うん、推理小説とはこれまさにヽ(゚◇゚ )ノ

ただ贅沢を承知で欲を言えば、もう少し主人公の心情が見えるとよかったかな?と思います。

推理をしていく場面や、事件に遭遇して行く場面などは丹念に描かれているのですが、主人公:式部と「葛木志保」の距離感が今ひとつわからない。一言で言えば

愛があったのか、どうか?

パートナーとして信頼しあってはいたのでしょう。でも、仕事の仲間というだけにしては、その真剣さが微妙です。「志保」の方も彼に思うところがあったのかどうかも微妙。結局

ふたりはどういう関係?

と、実は最後まで気になりながら読んでいました。
事件は因習に凝り固まった孤島での出来事。殺人のもみ消し、人の失踪すら「なかったこと」してしまう島民。犯人不明のまま「解決」したとされる空気の中での強引な調査。

消されるよ?( ̄□ ̄;)

自分の身すら危ういことも顧みず、彼女の汚名を雪ぎたい、と思う式部の気持ちがどこかしっくりこなくて…自分のなかで

きっと彼女を好きだった自分に気付いていない人なのだろう…( ̄▽ ̄)=3

と無理矢理思い込みながら読んでしまいました。
ま、でもこれは贅沢というものなのかな?作品としては十分楽しめましたし。

宗教についての描写には力が入っていたように思います。
特に印象的なのは、島の「邪教」を理性では否定しつつ、根底の価値基準、思考回路自体がそこにしばられていたことに気付いた島民の戸惑いが伝わる場面。

「殺人を犯した犯人がいる」→「犯人としての疑惑があった人が殺された」→

殺されたということは、罪があったのだ

という三段論法。
そこに何の疑問も持てなかった島の住民は自分が信じていないはずの宗教を「信じてしまっている」事実に愕然とします。これ

怖いです(((゜д゜;)))

私は基本的に宗教は嫌いです。
信仰に対して純粋になればなるほど、その行き着く先が「洗脳」という事実。これはどんな宗教でも多かれ少なかれ存在してしまうことで、恐怖以外には感じられません。
もちろん、そこに救いや支えを見出す人もいるでしょうし、それで「生きやすく」なる人もいるのでしょう。その方々を否定する気はありませんが、少なくとも「宗教」を興す側が良心をなくせば、その先は一路悲惨な道へ辿ることは新興宗教による現実の事件でも明らかです。そして一番の問題は、良心を無くした「宗教」でも、信仰している人にとっては「正義」となってしまうということ。この島民のように無意識に変容させられてしまうのです。

この舞台となる島ではもちろん「洗脳」などは行われていません。ただ、幼い頃から「風習」や「言い伝え」が流布しているだけで、島の人の意識は「昔話」や「迷信」だと思っている。それにも関わらず、奇想天外な出来事に宗教的儀式を見出し無意識に納得してしまう姿に、宗教における洗脳の恐怖の一端を見た気がしました。

小野不由美さんは相変わらず人の中にある「怖さ」を描くのがうまいと思います。
この作品と比較されることのある「屍鬼」。そちらの方がこの「黒祠の島」より評価が高いことを思うと、読むのが楽しみ。

次は「屍鬼」を読んでみたいと思います。
実家での埋蔵物を改めてみていたら、こんなのがありました。

自分製本本(^▽^;)

$あ・かぺらのつれづれ感想記-自分製本_

小学生の頃、「単行本になったら買おう」と思ってとっておいた切り抜きを製本したものです。この頃は「なかよし」の別冊版「なかよしデラックス」をよく買っていたのですが、この「なかよしデラックス」は雑誌製本が背面の糊のみだったので、カッターで綺麗に切りわけられたのです。お金のない小学生の時分、気に入った作品はちょこちょことっておき、ついでに白い厚紙で製本までする徹底ぶり。我ながらマメだな…

で、結局

単行本で出なかったΣ\( ̄ー ̄;)

という作品がいくつかあります。
気に入っていたのに残念です。
ましてや、この頃、雑誌に載った作品は全て単行本で出る、と思っていただけにショックでした。漫画の世界もシビアなのですね。

その中のひとつ。

水上澄子さんの「マスカレードという作品。

ある館で起きた失踪事件を中心としたゴシックミステリーです。狂気を秘めた登場人物たち。双子の片割れと家庭教師の失踪…それを調べにきた新しい家庭教師…どこか幻想的な空気を漂わせつつ、真相が気になる作品でした。

この方はこのお話で初めて知ったのですが、繊細で少し萩尾望都の「ポーの一族」を思わせるような雰囲気ですね。(萩尾望都作品を読んだのはむしろ後でしたが…)繊細で、綺麗な絵を描く方です。この作品以前はいくつか代表作を発表していたらしく、単行本も発刊されていますが、この作品のあとぱったりと見なくなりました。この作品のみ単行本化されていませんし、何か出版社とのトラブルでもあったのかな?と今は思います。ぜひ単行本、もしくは文庫化をしてほしい作品です。

↓ebookjapanにて水上澄子さんの別作品が販売されていました。(立ち読みページあり)
http://www.ebookjapan.jp/ebj/book/60015369.html
「銀色のリフレイン」
また、「樫の木物語」も販売されています。

切り抜き本の中にあった松本洋子さんの短編「はだしでラブ・ステップ」も面白かったですね。

この作品も単行本未収録作品。今見ると小学館で活躍されていた川原由美子さんにとても雰囲気が似ています。影響を受けていたのかな?松本洋子さんの作品は初期作品がとても好きでした。多くは救いの無いホラーにその才能を発揮していたように思いますが、明るいラブストーリーの中でこの作品は結構好きでした。

黒の輪舞(ロンド) (講談社コミックスなかよし)/講談社

¥398
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↑松本洋子さんの作品で大好きなオカルト系作品群、「黒シリーズ」最初の作品。古い名門校で行われる悪魔儀式にまつわるお話。

そんな松本洋子さんが描く明るいラブコメディー「はだしのラブ・ステップ」のあらすじは…

都会で大学生として一人暮らしをしている兄のもとを訪れた千世。ひょんなことから兄の友人と行動をともにすることになったものの方言丸出しの田舎ものな自分にコンプレックスを抱き始める。そのコンプレックスを溶かしてくれた彼に、だんだんと好意をもつものの…

というお話。あれはどこの方言だったのかな?田舎言葉の千世がとても生き生きしていて可愛かったです。

松本洋子さんも「なかよし」では好きな作家さんでした。
初期の短編「氷のレクイエム」や「人形たちの夜」、「天使は闇にほほえむ」といったオカルト物が特にお気に入り。「本当は怖いグリム童話」のような、「綺麗で残酷な怖さ」がありました。って、よくよく見るとこの方のこの頃の作品はとにかく

救いがない( ̄Д ̄;;

氷のレクイエム」や「哀しみのアントワーヌ」、「人形たちの夜」…これら全て「復讐心」や「悪意」が勝つ構図。バッドエンドばかりです。「ベルが鳴ったら…」という短編もありましたがこれも「謎の悪意(悪霊?呪い?)」に

登場人物全員死亡(((゜д゜;)))

という…
改めて書くとすごいですね…。
後に描いた赤川次郎さん原作の「殺人よこんにちは」も主人公が復讐を果たして終わり、というものでしたよね。もっとも、そのあたりから多少変わってきたようにも思います。私自身が「なかよし」から離れてしまったので、最後に気に入って読んでいたのは「天使の疑惑」くらいまででしたが…

同じようにずっと単行本化されず、半ばあきらめた頃、20年近く経ってから他社で出版されたものもありました。

竹本泉さんの初期作品
いちご♡もの思い」のシリーズ。

↓こちら「なかよし」時代の初期作品を集めた本ですが、こちらに初収録されましたヾ(@°▽°@)ノ。
夢みる7月猫(ジュライキャット) (Beam comix)/エンターブレイン

¥924
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竹本泉さんは「パイナップルみたい」のあと「あおいちゃんパニック」を連載。その後は他社さんに移ってしまったのか他で見る事が多くなりましたね。
私はこの「いちご♡もの思い」シリーズの「ふりむけば☆べっかんこ」という読み切りが大好きで(と、いうかツンデレ女子の「深町」と飄々とした草食男子の「野村」の掛け合いが楽しかった)こういう関係っていいなあと、幼心に憧れていました。なんと言っても

野村くんがいいせーかくなんだな、これが:*:・( ̄∀ ̄)・:*:

ケンカっぱやいけれど、結構可愛い所のある「深町」は、親友でちょっと(いや、かなり?)天然が入っている「大森さん」にちょっぴりコンプレックスを持っている(ちなみに「いちご♡もの想い」はこの大森さんとその想い人市川くんのお話)。大森さんと市川くんがつきあう事で必然的に一緒にいることが増えた市川くんの親友がこの「野村くん」。最初はお互い反発していたものの、ある日「深町」の弱点を知った野村くん、その弱点を知った頃からだんだん深町の可愛いところが見えてきて…

という…

この本が出版された時は驚喜しました(笑)


また、こんな雑誌も残っていたのですが…

フラワービッグポケッツ
$あ・かぺらのつれづれ感想記-ビッグポケッツ

ここに掲載されていた池田さとみさんの「はだしのダンスフロア」のまーとシリーズがとても好きで、このためにとっておいたものでしたが、こちらも池田さとみさんの「シシィガール」の文庫化にあたって20年ちかく経ってからの初収録。嬉しかった~。

他の作家さんも懐かしいですね。とっておいてよかった(笑)

こんな単行本未収録作品。誰かの記憶に細々と残っているのがあるんだろうな。
かつてのそんな作品が、また日の目をみることができるシステムがあるとよいですね。
実家の埋蔵物の中から、久しぶりに読んでみました。

「あしべゆうほ」さんの「テディベア」です。
$あ・かぺらのつれづれ感想記-テディベア

↓ebook-japanで販売されていました。34ページ分立ち読みできます。
http://www.ebookjapan.jp/ebj/title/27411.html

「あしべゆうほ」さんの作品では「悪魔の花嫁」と「クリスタル・ドラゴン」が有名すぎて、この作品はかなりマイナーなものではありますが、この作品もなかなかよいのですよ。

物語の舞台はチロル。

主人公アーロは病弱な少年。病気療養の目的でチロルに訪れるところから物語は始まります。アメリカの大富豪の息子であるアーロはその病弱さゆえ、友人はテディベアただ一人。「テディが動く」と信じて疑わず、母親に恐れられてしまった、ということもチロル滞在の遠因。付添人は富豪の片腕としても信頼厚い教育係の「エド」ひとり。チロルの麓で若くして未亡人となったヒルダの民宿に滞在し、アーロの新しい生活が始まります…。

基本的にはアーロの成長物語。

チロルという自然豊かな村での初めての友人との出会いや交流、イベントごとや争いごとなど、様々な経験を重ねていくことでアーロは心身ともにたくましくなっていきます。そしてエドとアーロの見えない絆。全くの赤の他人でありながらもアーロを心配しかいがいしく面倒をみるエドと、全幅の信頼を寄せるアーロ。親子でもなく、友人でもない不思議な関係のふたりにヒルダが加わり、疑似家族のような温かい空間が育まれていきます。

七三分けにサングラスの「エド」がまた魅力的なんだな(笑)(〃∇〃)

アーロの世話、教育も含めかつて不良だった「傷」を持っているだけにちょっぴり哀愁も漂っていたりして…今この話が世に出たらおそらく真っ先に

同人の餌

となりましょう(笑)
もちろん、この物語には一切それはありませんよ、念のため:*:・( ̄∀ ̄)・:*:。

エドだけでなく、チロルの子どもたちも素敵です。心も体も「健康」そのもので素朴な魅力にあふれています。例えば、ちょっと「恰好つけ」で他人に厳しい「フェルジン」。癖のある子ですが、改めて読むとこの子の見えにくい優しさに

ニヤリ(^~^)

泣き虫で引っ込み思案な妹「エリーゼ」にはとにかく弱くて、なんだかんだと良いお兄ちゃんだったりするのです。年代もバラバラな「子ども達」は自然と年長者が年少者の面倒をみる形ができていて、新参者のアーロに対しても温かく迎え入れています。ふと

今の子どもたちは年齢の違う「友達」と遊ぶ機会があるのか?

と思いを馳せてしまいました。

個性的で魅力あふれる彼らは、皆アーロと同じように成長していく姿を見せてくれ、巻が進むとかつて一緒に遊んだ仲間がひとり、またひとりと成長して遊びの輪から離れていき、ちょっぴりせつない気持ちになったり。年長者の成長を目の当たりにした幼かった彼らが、また自分たちも彼らの生き方から学びつつ成長していく。そんな、以前なら当たり前の光景がそこにはあります。

テディベアだけが友人だったアーロ。その寂しさからか持ち得てしまった不思議な能力。この能力が物語にほんの少し「あしべゆうほ」的スパイスを効かせていて、魅力的です。第一部ではエドに「守られる」だけの少年だったアーロが「守る」側へと成長し、「ライナスの毛布」であったテディを手放すところで終了。

単行本第5巻は「第ニ部」。数年後、学生寮で学ぶところまで成長したアーロですが、そこには暗い影が…。

エド…(iДi)

第1部と第2部の「語られない時間」に起こった出来事があまりにも急展開であったうえ、一見「謎」として提示されているように見える出来事も、何も解決せず、物語は終わってしまっています。もしや

打ち切りだった?(@ ̄Д ̄@;)

成長したかつての仲間が今度は恋愛を絡めた関係へと変わり、それぞれの思いの変化やその後の関係がとても気になっているのですが、結構唐突な終わり方でちょっと消化不良な状態なのが残念。

フェルジンとアーロの恋合戦が見たかった(//・_・//)

かつての名作「悪魔の花嫁」の完結編が現在連載されていますが、

この物語の続きもぜひ!

と思うこの頃。
もっとも、二部には「エド」がいないので、魅力がちょっと落ちてしまうのが難点なのですけれどね。

チロルでの生活が丹念に描かれているので、自分もチロルにいるような錯覚をさせてくれるのもこの作品の魅力。私もチロルッ子としてここで生活してみたい、と思わずにいられません。

「悪魔の花嫁」で見せているような邪悪さはなく、清々しくときどきコミカルな「あしべゆうほ」作品。これはこれでまた魅力的。

文庫本化が待ち遠しい作品です。







あしべゆうほさんの作品

「悪魔(デイモス)の花嫁」
悪魔(デイモス)の最愛の妹ビーナスの生まれ変わりである美奈子。彼女を花嫁として攫いたいディモスと美奈子の葛藤が主軸ではありますが、その関わりのなか、人間の尽きない欲望、悪意や狂気などを真正面から描いたエピソードの数々が恐ろしくも妙に惹かれる作品群です。奥さんをミイラにしてしまったり、異次元世界で蟻の卵を足に埋め込まれた少女が出てきたり、生きたまま人形にされてしまったり、とその怖さが生々しいところがなんとも…(;^_^Aでも冷酷でいてときおりのぞくディモスの純情にもちょっと同情してしまったり…。最終章が現在連載中ですが、どう決着するのか気長に待っています。