遺言書を作成されている方は、まだまだ多くはないと思います。
司法書士としては、相続登記のご依頼を受けた時に、遺言書がある(しかも公正証書遺言)とちょっと嬉しいです。
なぜかというと、集める書類が、遺言書がない場合に比べて少なくてすむし、何より分割協議が不要となるからです。
遺言書がなくて分割協議でもめるケースがありますが、遺言書があれば基本的にスムーズに登記申請まで持ち込めます。
しかし…。
今回の遺言書は、一筋縄ではいきませんでした。
遺言書に記載されている不動産が登記簿上存在しないのです。
はて…?
公図を取り寄せて調べたり、いろいろやってみた結果、地番の記載が間違っていたのです。
これは相当キビシイものがあります。
また、他の不動産の登記簿を調べると、大昔に設定された抵当権の登記がありました。
その共同担保として、遺言書に記載されていない不動産が存在することがわかりました。
もしかして、と思いながらその不動産の登記簿を見てみると、やはりというか何というか、それも相続財産でした。
相続財産なのに、遺言書に記載されていない。
ほんの小一時間のうちに、暗澹たる気持ちになってしましました。
いや、私が暗澹たる気持ちになろうが、そんなことはどうでもいいのですが、相続人の方々に遺産分割協議をしていただかなくてはならないようです。
せっかく、遺言書を作成したのに、残された相続人の方に余計な手間をかけさせてしまうこともあります。
公正証書遺言でさえ、こんなことがあります。
自筆で作成した遺言書ならば、法律上の要件を満たしていないものが、とても多いと思います。
少なくとも、登記手続きや、銀行等に対しては「使えない」ということになってしまいます。
遺言書を作成されるときは、ぜひ専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。
司法書士、弁護士、行政書士等が相談にのってくれます。