ONKYO C-705TX 、 2003年 9月 の購入なので、20年も使用している CD プレーヤーです。大切に使用してきたので傷一つありません。天板に上に置いた他の機器の跡があるだけです。不具合症状は 4 ~ 5 年前から起き始めていました。
写真 1 ONKYO C-705TX 外観
【 不具合症状の進行 】
1. トレーが開かない ( 4 ~ 5 年前から ) ・・・ CD プレーヤーは ディスク を磁石を使って上下からクランプして回し、ディスクに記録された情報をレーザーで読み取って音楽を再生する仕組みですが、この時はディスクをセットせずにトレーを閉めていました。天板を開けていろいろ試してみると、ディスクがセットされていればトレーの開閉はでき、問題なく音楽再生はできるので、以後はいつも必ずディスクを入れておくことにして使用し続けました。
2. ディスクを読み取れなくなる ( 今年 7月 ) ・・・ PLAY ボタン を押しても少しだけ回転して止まり、再生できなくなりました。しかし 2 ~ 3 日後、なぜか正常に読み取って再生できるようになりました。 → 後に、売られている ミュージックソフト CD は 読み込み ・ 再生できるが、CD-R はできないと判明しました。
3. トレーが閉まらない ( 今年 10月 ) ・・・ ディスクをセットして PLAY ボタン を押しても、数秒でトレーがディスクを吐き出すように開いてしまい、再生できなくなりました。
【 修理及びメンテナンスの注意事項 】
この機種は ONKYO C-705TX ですが、I NTEC 205 シリーズ の C-705 ・ 705X ・ 705LTD は同一手法でいけると思います。
CD プレーヤーは再生のみで、録音機能のある CD レコーダー や MD プレーヤー そして カセットデッキに比べれば、修理は容易な気がします。大半の故障は ローディング ゴムベルト と ピックアップレンズ に起因するようです。
修理に際して注意すべき点があります。 取説にこんな記載があります。「 レーザー光源 ( ピックアップレンズ ) をのぞき込まないでください。レーザー光が目に当たると視力障害を起こすことがあります。」またこの機器の背面には「 警告 ! カバー取り付けネジは絶対にはずさないでください。感電の原因になります。」 私はスイッチの付いたテーブルタップを使い、内部作業の際は電源を OFF にして作業しました。さらに電解コンデンサーは電気を蓄積していますので、電源を OFF にしても触れないように注意が必要です。今回はメカ部分の作業ですが、回路部分の作業には感電防止手袋の着用が必要です。また電解コンデンサー周辺の作業では安全な方法での放電が必要になります。
【 修理作業手順 】
1. 天板の取り外し ・・・ 側面の左右のネジそれぞれ一箇所を外し、さらに背面のネジを三箇所外します。全部で 5個のネジを外し、側面の後方下部を持って少し左右に開くようにして、上に引き上げて天板を外します。
写真 2 天板 側面のネジ外し
写真 3 天板 背面のネジ ( 中央 左右 ) 外し
2. 前面操作パネルの取り外し ・・・ 底面前部の黒ネジを二箇所外し ( 写真 4 ) 、写真 5 , 6 に示すように、前面操作パネルに付随する四角部分 ( 左右側面にある ) にツメを掛け、左右に開くようにしてパネルを外します。
写真 4
写真 5
写真 6
写真 7
写真 8
写真 7 のフレキシブルケーブルは、外した方がし易くなる作業もありますが、薄くて繊細な端子が約 30もあり、破損したりすると取り返しのつかない事態となるので、外さずに写真 8 のようにパネルを開いた状態にして後の作業を続けます。
3. クランパーの取り外し ・・・ ネジを二箇所ゆるめてクランパーを外します ( 写真 9 ) 。クランパーを分解してみると、リング状の永久磁石が付いています ( 写真 12 ) 。
写真 9
写真 10 クランパー表面
写真 11 クランパー裏面
写真 12 クランパーの分解 ( 修理とは無関係 )
* * * * * 続く * * * * *