今日は、2021年に私立の中高一貫校で出題された「コロナウイルス」に関する問題を紹介します。
親子で挑戦してみてください！
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私たちは，日々からだの中にしん入してくる病原体にさらされています。体の中に入ってきた病原体を取りのぞくはたらきをするのは，血液の中の白血球という細ぼうです。白血球にはいろいろな種類があり，それぞれ役割が異なります。その中の一つに， しん入した病原体に結合するタンパク質をつくり，放出するものがあります。このタンパク質は「こう体」と呼ばれ，それに対応するもののことを「こう原」と呼びます。
こう原は，体内にしん入した病原体そのものや，病原体のからだをつくるタンパク質，病原体によってつくられたタンパク質など，さまざまなものがあります。いくつかの種類の白血球は，しん入した病原体を取りのぞいたあと一部がそのまま体内に残り，次に同じ病原体がしん入してきたときにすばやく反応し，病原体への攻撃を行います。
■問題１
下線部の現象と関係のあるものを次のア～エから1つ選び，記号で答えなさい。
ア：体内に病原体がしん入すると，体温が高くなることがある。
イ：インフルエンザの予防接種によって炎症を起こす人がいる。
ウ：納豆など，からだにいい食べ物を食べているとかぜをひきにくい。
エ：流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)に一度かかると，二度目にかかる人はほとんどいない。
■問題２
様々な病気の予防に使われるワクチンとはどのようなものですか。
次のア～エから1つ選び、記号で答えなさい。
ア：すでに感染し，なおった人の血液から取り出したこう体
イ：弱毒化したウイルスなど，こう原となるもの
ウ：体内に注射することで，感染したときに病原体と戦う別の生物
エ：体内に注射することで，感染したときに病原体を弱くする物質
日本大学豊山中学校(2021年) 一部略
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世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスは，生きた細胞内でのみ増殖します。新型コロナウイルスに感染し，重症化すると、a肺炎がおき，命に危険が及ぶことがあります。
b山中伸弥先生が開発した細胞をつかって， cウイルスと戦うための血液成分を増やし，投与する治療法の研究が始まりました。
■問題１
次の文章は，下線部aの肺炎について説明したものです。文中の( ① )～( ④ )にあてはまることばをそれぞれ答えなさい。また，( ⑤ )，( ⑥ )にあてはまることばをそれぞれ選びなさい。
私たちの体をつくる細胞は，ブドウ糖などの栄養分を，( ① )をつかって( ② )と水に分解し，生きるために必要な( ③ )をつくりだして，生命活動を維持しています。このはたらきを( ④ )とよびます。
肺では( ④ )に必要な( ① )を体外から取り入れ，( ② )を体外へ排出していて，肺炎がおきると，これが正常に行えなくなります。
指先に光をあて， 血液の色を見る器具があります。この器具によって(⑤ 動脈血・ 静脈血)の色が少し(⑥ 明るく・ 暗く)なっていると，肺炎によって(①)が全身に十分にいきわたっていない可能性があります。
■問題２
下線部bの細胞の名称を答えなさい。
■問題３
下線部cの血液成分の特徴として正しいものを選び，ア～エの記号で答えなさい。
ア：円板状で，真ん中がくぼんでいる。
イ：アメーバのような運動をする。
ウ：血液中に最も多い成分である。
エ：門脈に多くみられる。
明治大学付属明治中学校(2021年) 一部略
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新型コロナウイルスの感染確認の方法としてPCR検査があります。
検査を受けることで陽性か陰性かの結果が出るのですが， PCR検査とはどのようなことを行っていますか。
次のア～エから1つ選び，記号で答えなさい。
ア：ウイルスの遺伝情報を増幅する
イ：ウイルスの遺伝情報を除去する
ウ：ウイルスに蛍光の印をつける
エ：ウイルスの殻に付着する物質を投入する
麗澤中学校(2021年)
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新型コロナウイルスの検出にPCR検査が利用されています。かん者の体内にいる新型コロナウイルスのDNA量だと検出が難しいのですが， PCR検査ではウイルスのDNAにある工夫をすることで検出できるようにしています。
その工夫として最も適切なものを選びなさい。
ア：形成 イ：切断 ウ：増幅 エ：培養
学習院中等科(2021年)
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口や鼻から入った新型コロナウイルスは体内で増え，発熱や咳のような風邪の症状を引き起こします。新型コロナウイルスが気管から肺に入って増えると，重い症状になることがあります。
新型コロナウイルスによる感染を防ぐために，あなたが学校や家庭で対策したことは何ですか。
「マスクをつける。」以外で1つ答えなさい。
城西川越中学校(2021年)
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2020年は新型コロナウイルスが世界的に広がり，呼吸する際の飛沫感染を防ぐため多くの人々がマスクを着用するようになりました。ヒトの鼻や口から入った空気は気管を通って肺に入り，この空気中の酸索の一部が肺胞から毛細血管中の血液に取り入れられ，二酸化炭索は体外へ出されます。
呼吸および血液について，以下の問いに答えなさい。
■問題
体内に入りこんだ細きんやウイルスをとらえて殺すはたらきを行うものはどれですか。
次のうちのどれですか，記号で答えなさい。
ア：赤血球 イ：白血球 ウ：血小板
藤嶺学園藤沢中学校(2021年) 一部改
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新型コロナウイルス感染症の予防策として，手指の消毒が大切であることはよく知られています。この消毒液としてアルコール(エタノール)が広く用いられています。以下は太郎君と先生の会話です。
太郎：先生，アルコール消毒で用いられるアルコールの濃度は100%ではなく，水で少しうすめたものの方が効果があると聞いたのですが。
先生：そうですね。アルコール濃度70%程度が効果的だと言われています。
太郎：それでは，アルコール消毒液を100mLつくるためにはアルコール70mLと水30mLを混ぜればつくれますね。
先生：それは違います。この「70%」と表されている濃度は，正式には質量パーセント濃度と言います。食塩水の濃度(％)を計算するときと同じ方法で求めることができます。
太郎：なるほど。ではアルコール濃度70%の消毒液を100gつくるためにはアルコール( ① ) gと水( ② ) gを混ぜればつくれますね。
■問題
( ① )， ( ② )に入る値をそれぞれ答えなさい。
立教池袋中学校(2021年)
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2020年は新型コロナウイルス感染症の影響で世界中が大パニックになった。世界中の人々が改めて手洗いやうがい，除菌に注目し，コロナウイルスに感染しないようにする意識が高まったと思う。
ウイルスと同様に，病気の原因となるものに細菌がある。基本的な予防法が似ているため間違われることもあるが，ウイルスは生物には分類されず，細菌は私たちヒトや植物と同じく生物に分類される。
だから細菌は生きるために活動をし続けなければならないんだ。では，活動するためには何が必要だろうか。例えばきみが活動するときを考えてみよう。活発に運動すると呼吸が激しくなるけれど，これは空気が大量に必要になるからだ。
また，冬の寒い時期は体が動かしにくくなることから，適度な温度も必要だと分かる。そして，運動をしたら水分補給が必要だ。細菌もヒトと同じように，活動をするためにはこれらが必要になる。
そんな細菌の活動によって，私たちの生活が助けられていることを知っているかい？
例えば，納豆は納豆菌ヨーグルトは乳酸菌のはたらきで作られている。
このような細菌によるはたらきを「発酵」といい，細菌が生きるための活動によるものなんだ。
一方で，細菌の種類によってはヒトに有害な物質が作られることがあり，この場合は「くさる」と呼ばれる。だから発酵させたいときは細菌が活発になるようにして，くさりにくくしたいときは細菌の活動を抑えればばいい。
では，どのような条件にしたらくさりにくくなるだろう？
あなた：「 (ア) 」場合だと思います。
(ア)に当てはまる言葉を次の①～④から選びなさい。
①：常温で保存する
②：空気と触れさせて保存する
③：水分を少なくして保存する
④：ガラスの容器で保存する
大妻多摩中学(2021年)
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解答は次回に！
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