今日は、筑波大学附属駒場中学校(2020年)で出題されたSDGsに関する問題を紹介します。
親子で挑戦してみてください!
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桃子さんが新聞で「世界寺子屋運動30周年」という記事を見つけ,これについて発表を行いました。
「私は,世界の子供たちが置かれている状況を改善することが, これからの社会を平和にするために必要なことではないかと考えました。世界寺子屋運動というのは国際連合の専門機関の活動に賛同している日本の組織が始めた運動です。
この運動が目指すところは, 国際連合で2015年に採択されたSDGsの考え方にもつながります。」
■問題1
桃子さんはこの「世界寺子屋運動」の目的に「貧困の連鎖を断ち切ること」があることに注目しました。
「貧困の連鎖」とは具体的に次のような悪循環です。次のa~cに当てはまるものを以下のア~ウからそれぞれ選び,記号で答えなさい。
収入が少ない → a → b → c → 収入が少ない → a → b…
ア 安定した職業につくことができない
イ 学校に通うことができない
ウ 読み書きや計算ができない
■問題2 下線部について答えなさい。
(1) SDGsには17のゴールがあります。国際連合では何年までにこのゴールを達成しようと決めましたか。西暦で答えなさい。
(2) 「SDGs」の「S」が「持続可能な」という意味であることを知った生徒が次のような発言をしました。
「SDGs」の理念にもっとも近いことをのべている1人を選び, A~Dの記号で答えなさい。
Aさん これに関わる活動は「持続可能」なことでないと意味がないよね。だから, 私は毎月,ずっと募金できるようにおこづかいを節約しようと思う。
Bさん 今の世界を「持続可能」にするためには,日本のような豊かな国が経済発展を目指し,維持していくことが大事だよね。
Cさん「持続可能」な世界は,現代に生きる私たちが,今のことだけでなく,将来の社会の ありかたにも責任をもたなくてはつくれないよね。
Dさん これからの世界を「持続可能」にするには,まずは環境問題を最優先にしなくてはいけないから,産業の基盤の整備は後回しにしないとね。
立教女学院中学校(2020年)
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■問題1
a :イ b:ウ c:ア
■問題2
(1):2030(年), (2):C
■問題1
親の収入が少ないと,子どもを学校に通わせることができない場合があります。学校に通えなければ,読み書きや計算などを十分に身につけることができません。
その後成人し,できる仕事が限られるため,安定した職業につくことができず,少ない収入しか得られない可能性があります。
このようなサイクルが世代間でくり返されることになります。
■問題2
(1) SDGsは,2015年に国連総会で採択された「持続可能な開発目標」のことで,2030年までに世界が達成すべき17分野の目標(ゴール)と169のターゲットが盛りこまれています。
(2)
Aさん:募金を続けることは良いことですが,SDGsは「持続可能な社会を実現するための目標」であり,活動を続けること自体が目標というわけ
ではありません。
Bさん:SDGsは,すべての国とその国民が目指すべき目標です。
Cさん:「持続可能な社会」とは将来の社会のありかたに責任を持つことでもあるので, この考え方はSDGsの理念にかなっています。
Dさん:「持続可能な開発」とは,環境の保全と産業の開発の両立をはかるものなので,産業の基盤の整備を後回しにするものではありません。
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