訪れた京都。
三十三間堂の目と鼻の先に位置し、
見事なもみじのトンネルをくぐり抜けた先に
ひっそりと佇むお寺がありました。
『養源院』 です。
江戸時代には、将軍家や大大名、高貴な身分の人のみが
参拝を許され、他を寄せ付けないほどの立場にあったという養源院。
その理由は、後で触れることにします。
私は、この秋NHKのBSプレミアムである番組を見ました。
それは、『風神雷神を描いた男 天才絵師・俵谷宗達の正体』
女優の中谷美紀さんが 俵谷宗達 の活躍した京都で、
生涯をほとんど知られていない宗達のルーツを探り
その人物像に迫るという構成の番組でした。
冒頭で養源院が映し出されます。
残暑を思わせるとある日。
和服姿の中谷さんが日傘を差し
まだ青々茂るもみじのトンネルをくぐり、
お寺の入口までしっとり歩くシーンから始まりました。
俵谷宗達と言えば、琳派の創始者とも言われ
有名な風神雷神図屏風があります。
今年は琳派400年の記念すべき年として
各地で琳派の作品の数々が展示され、
春に私も多くの作品を目にしてきました。
番組の京都ならではの構成も素晴らしかったのですが、
400年近く前に描いた一人の絵師の作品が、
現代の私たちにまで今尚息づいているということを
この目で見たくなり訪ねることにしました。
寺の奉納幕をくぐり、
真正面に出迎えてくれたのは杉戸。
「唐獅子」が描かれた宗達の絵でした。
二匹の躍動感ある「唐獅子」が大胆に描かれ、
構図は堂々たるもの。
筆の運ぶ間隔を操り、獅子の毛の動きを表す繊細なものでした。
俵谷宗達の絵師として大仕事となった
ここの「白象杉戸絵」「松図襖絵」「唐獅子杉戸絵」は
後々出世作として知られるようになりました。
<続く>
