戦車バイアスロン2020(T-80BVM)
2020年8月29日
今日は戦車バイアスロン最終日である。
T-80主力戦車の最新型であるT-80BVMの
のエキシビションレースが行われた。
T-80BVMは昨年配備された最新型である。
最新型と言っても、お蔵入りになる運命だった
ガスタービンエンジンのT-80を寒冷地での
始動容易性に目を付けT-90、T-14などの
技術を取り入れてリファインしたモデルである。
T-80BVMのBVMは
T-80BにV(ERA)つけ、M(改良型)したものだ
以前T-80BVというモデルがあったが
ERA(爆発反応装甲)は第1世代の“コンタクト”
を使用していたが、T-80BVMは第3世代の
“レリクト”と言われている。
ガスタービンエンジンの排気は高温である
そのため陽炎で後方戦車が揺らいで見える
このド派手な熱シグネチャーが欠点だ
各戦車前に示されているのが第一関門である
「地形障害①スラローム」だ
前へ!!
スラロームコースを進む“T-80BVMグリーン”
他レース同様に参加4両は時間差で発進する
後ろの対戦車砲やダグインのT-62が絶妙だ
弾薬置き場に到着
後方の車両はBREM-1戦車回収車
“乗員全員が下車する”という訳ではなくて
”定位に付く”というのが基本動作の様だ
「たま」「よし」
弾は“3P-11Practice HEAT(HEAT演習弾)”
自動装填装置の型式が違うためかT-72よりも
給弾に時間がかかるようだ
https://www.youtube.com/watch?v=QHn_N3Vq9DM
上記URLはT-80の給弾動画である
HE-FS(翼安定榴弾)を自動装填装置に給弾
射撃線へ前進!!
射撃線(陣地)に入った“T-80BVMグリーン”
初弾は概ね陣地進入11秒後だ
しかも外れって・・・・
“T-80BVMレッド”は陣地進入から発砲まで
約6秒、そして命中だ
ちなみに
90式戦車や10式戦車は
陣地進入から発砲まで0秒だ。
というか、止まる前に撃っているから
マイナス秒だな。
第1射撃課題の「戦車砲」が終わると
バックストレートを疾走し
「地形障害②水壕」へ向かう
水壕は河川渡渉を見立てた地形障害である
T-72は時速40~50キロメートルという速度で
派手に突っ込んできたので戦車が消えるは
フェンダーが・・・の状態になるためか
T-80は慎重な進入速度である
時速10キロメートル前後と言う徐行速度だ
水深は1メートル程度だ
水が減らないように常に給水している
水壕を抜けると次は「地形障害③土堤」越え
ちょうど川を渡って土堤を超えるといった
シチュエーションであろうか
「地形障害③土堤」は楽勝でこなし
ホームストレートへ向かう
ホームストレートに入ると
「地形障害④狭小路」「地形障害⑤超壕」
が待っている
「地形障害④狭小路」
ポストを倒すとペナルティー喰らうので
要注意だ
「地形障害⑤超壕」
超壕とは言っても対戦車壕の設定だろうから
上を飛び超えるための跳飛はできない
壕をクリアしたら全速だ!!
中央観客席前のホームストレートに設置された
ゴールポストを通過する
1周目(実質半周)クリア
「地形障害⑥」に向かう
「地形障害⑥」は「段差」という事だろうか?
いわゆる整備のためのピットに見えるが
何を模したものだろう?
とりあえず唯一派手なシーンが見れる場所だ
「地形障害⑦波状路」へ向かう
波状路は戦車たる所以を見せられる地形だ
“T-80BVMレッド”は時速53キロで通過
「地形障害⑧」へ向かう
ここも何を模したのか不明な場所である。
左右の黄色い看板と通路内の赤い棒?から
地雷原に作られた“啓開路”と推測した
バックストレートを抜けると
「地形障害⑨登坂路」に向かう
「地形障害⑨登坂路」を抜けると
「地形障害⑩超堤」がある
超堤をクリアすると更に登坂路があるが
「地形障害⑪」とカウントするのかは不明
なお、T-80BVMの映像がないので
中国軍の96式戦車で代用した。
登坂路を抜けると
バックストレートに入り
機関銃射撃線へ
第2射撃課題は「対空射撃」だ
砲塔上の重機関銃の射撃である。
射距離は不明なのだが
どうやら600~800メートルぐらいの様だ
銃身先は泥などが入るのを防止するために
ラップで蓋をしているが、そのまま撃てる。
撃ち殻薬莢が飛び出しているのが分かる。
ちなみに銃の横の袋はリンク受袋だ。
射撃が終了したら
約1キロメートルほどのバックストレートで
最高速アタックだ
そして周回コースに入り②~⑪の地形障害を
クリアしたら、機関銃射撃線に入る
第3射撃課題は「同軸機関銃射撃」だ
自衛隊では「連装銃」と称するものだ
目標は「RPG-7を担いだ歩兵」
射距離は恐らく300mぐらいと推測
一番最初に“レッド”が射線に入ったのだが
故障したのか砲身が上がったままだ
同軸機関銃射撃が終了したら
二回目の最高速トライをして
フィニッシュへとむかう。
“イエロー”のゴール
1位だったがタイムは25分48秒
T-72B3のトップよりも10分以上遅い結果に
エキシビションとはいえ残念な結果だ
おまけ
途中で“ブルー”がいなくなったと思っていたら
ハマってリタイヤしていた。
ライブは怖いな。
戦車バイアスロン2020(会場紹介)
先に“タンクバイアスロン”と紹介したが
ウィキペデアでは“戦車バイアスロン”になっているので
以後は“戦車バイアスロン”と表記する。
今年は8月23日から9月5日にかけて実施されている
第6回国際陸軍競技大会「ARMY-2020」の競技種目として
競技は8月24から29日までの5日間に渡る。
23日にはバイアスロン会場にてT-34戦車によるレースが実施された。
また、29日には最新型であるT-80BVM戦車の訓練展示があるようだ。
画像はグーグルマップより
開催場所は首都モスクワ、クレムリン宮殿から
西南西へ約50キロにあるアラビノ演習場だ
地図でも「タンコヴィ・ビアトロン」と表記されている
英訳で「タンク・バイアスロン」の意味である
距離を測ったところ1周約4キロメートルである。
赤い表示の場所前がゴール地点であり、
スタート線はゴール広場の西端である。
競技はこのコースを3周する。
実質的には2.5周ほどだ。
コースは上図のようになっている。
緑、赤、黄、青の◇がスタート位置だ
白地□に1~11が路上障害位置
1:スラローム
2:水壕(渡渉:としょう)
3:土堤
4:狭小路(きょうしょうろ)
5:壕(対戦車壕通過)
6:段差(?)
7:波状路
8:地雷原通過(?)
9:登坂路
10:超堤(ちょうてい)
11:登坂路
6と8は正式に何なのかが良く分からなかった
赤地□が戦車砲射撃位置
黄地□が機関銃射撃位置
赤線〇が戦車砲目標区域
射撃距離:約1500メートル
黄線〇が重機関銃射撃区域
射撃距離:約1500メートル
オレンジ線〇が同軸機関銃射撃区域
射撃距離:約500メートル
赤と黄色のPはペナルティーサークル
走行距離500メートル
先回、戦車目標は約2400メートルとした。
砲弾飛翔時間から導き出したのだが
グーグルさんの計測では
1400~1600メートルほどだった。
訂正する。
タンクバイアスロン2020
昨日何気にYTで乃木坂ちゃんの動画見てたんだな。
すると、戦車のサムネおすすめ動画が表示されていた
何気に見たらロシア主催のタンクバイアスロンの動画
しかも“ライブ”だと?
https://www.youtube.com/watch?v=O-jmMdQlwIQ
«Танковый биатлон». Гонка 1-го дивизиона: прямая трансляция
≪タンクバイアスロン≫ディビジョン1レース:ライブストリーム
とりあえず、上記動画のさわりを紹介
コースは上図のようになっている。
戦車は各国ごとに色分けされている
青:ベラルーシ
黄:セルビア
赤:アゼルバイジャン
緑:中国
紹介するのは現停止位置である各色の点から
前進してスラロームコースを経て突きあたり
そこで戦車目標に対する射撃をする
発進位置の各国戦車
各国タンククルー(戦車乗員)紹介
中国軍
戦車は96式戦車
アゼルバイジャン軍
戦車はT-72B3
セルビア軍
戦車はT-72B3
ベラルーシ軍
戦車はT-72B3
中国以外はT-72B3を使用している
競技場概要
観客席から見る
前方に伸びる道の広くなったところが
スラロームコース
奧の左右に伸びた道まで前進し射撃する
第1走者(車)の中国軍で
競技紹介
【乗車】
乗車!!
発進線に付いた中国軍の96式戦車
超ミニスカートだが、以前参加した際に
捲れて「(/ω\)イヤン」したから変えたのか?
【状況開始】
[10秒]
発進後、約10秒でスラロームコースに進入
進入速度は時速30キロメートル
スラローム速度(時速)は
最低:9キロメートル
最大:15キロメートル
平均:12キロメートル
[30秒]
発進後30秒でスラロームコース走破
脱出時速は12キロメートル
[40秒]
速度ませ!!
10秒後、時速44キロメートルに達する
直線コースにおける最高時速は
51キロメートルだった
しかし
徐々に砲身が下がるのは何故だ?
[50秒]
弾薬置き場到着
[58秒]
弾薬搭載は全乗員が一度下車する
[1分5秒]
操縦手が砲塔上の砲手に砲弾を手渡す
弾頭の形状から
翼安定対戦車榴弾(HEAT-FS)だ
[1分8秒]
弾頭の次には装薬(発射薬)を手渡す
96式戦車も
ロシア戦車の血統なので分離弾薬である
砲身が垂れてた理由は弾薬積載のためか?
[1分21秒]
戦車砲弾3発、搭載完了
3発の給弾時間は30秒ということだ
思いのほか速いな
砲安定装置を効かせて射撃線へ前進
懸架装置とともに安定精度ほ良いようだ
{1分46秒}
射撃線(射撃位置)に到着
T-72とくらべ停止時の車体抑制は非常に良い
{1分53秒}
初弾発射
射撃位置到達後7秒で初弾だ
初弾が7秒で出るという事は
走行間に装填済みということだ
[1分56秒]
命中!!
ど真ん中だ
素晴らしい
弾痕(125ミリメートル)から
的の最大幅は3.5~3.6メートル
高さは2メートルほどだ
概ね主力戦車の正面全姿になる
2.7秒前後で到達しているので
射距離は2400メートル前後であろう
[2分10秒]
第2目標現出
[2分15秒]
2弾め発射
[2分18秒]
命中!!
弾一つ下、左へ80センチ程ずれたようだ
[2分32秒]
第3目標(最終目標)現出
[2分37秒]
最終弾発射
[2分40秒]
命中!!
方向良し
しかし、目標下ぎりぎりだ
この中国軍クルーの練度は良いようだ
初弾は映像では判らないが次弾三弾共に
目標現出から5秒以内に射撃できている
とりあえず中国軍による
スラローム走行及び停止射撃はこんな感じである