関係の結び目
『いい質問ね洋美さん、関係性でいうとドラマの原作者と俳優ということだけよねぇクロちゃん』
『そう僕がまだ若い頃のことだけど、それから先生って呼ばせてもらってます。
ねっ先生。』
『えっ、蔵人さんが若い頃って』
『あの映画のちょっと前』
『えーっ、30年以上前じゃないですか、先生いったいいくつなんですか❓️
私より少し上かなくらいに思ってました。』
『証明出来ないから…運転免許証の更新も出来なくなっちゃったんだけど、ちょっと待ってね』
小野ユキはハンドバッグの中から1枚のカードを取り出して洋美に渡した。
『それが最後に更新した免許証よ、
その名前が本名よ』
「小野ユキ○正○○年12月17日生まれ、
昭〇○○年の誕生日まで有効…」
洋美は頭の中で計算して
『えー⁉️ヒャ、ヒャ、ヒャクサイ⁉️
でも写真が…』
小野ユキは洋美に今度は1枚の古いセピア色の写真を渡した。
『あっ先生だ』
洋美はあっさり納得した。
『免許証の写真の女性がセピア色の写真の女性に一晩で変わってしまって、30年そのままなのよ』
『ほとんどの人は信じないでしょうね。
でも私は信じますというより、私にはわかります。』
『やっぱりね、あなたはそういう人だと思ってたわ。
だからここに招待してくれたのよね。』
『そうなんです。
蔵人さんの顔を見てたら、いろんな思いが湧いてきて、全部聞いてほしいって思っちゃって、すぐお母さん…じゃなくて志乃さんに連絡して来客の準備をお願いしたんです。
お見せしたいものもあるし…』
『あなたの中では本当にお母さんなのね志乃さんは』
『私には母の記憶がないんです。
私が生まれてすぐに亡くなったと聞いていて、戸籍もそのようになっているけど、幼い頃から世話をしてくれているだけではない何かが母だと教えてくれてるんです。
先生はどう思われますか❓️』
『きっとそうに違いないわ。
信じるなんてヌルいこと言わないあなたがそう決めているならそうよ。
他人の許可や了解や理解は一切必要ない。』
『わかりました。
ありがとうございます嬉しいです。』
『その代わりあなたも志乃さんに強要しちゃダメよ。
ところでお祖父様のお写真見せていただけるかしら❓️』
『おじいちゃんの写真ですか❓️
隣の部屋にあると思います。おじいちゃんをご存知なんですか❓️』
『私が写ってる写真があるかも…』
『えー⁉️すぐ持ってきます』
洋美は十数冊のアルバムを持ってきた。
『はいどうぞ』
『ありがとう。たくさんあるわねぇ。
手分けして探そうか、クロちゃん、おフジさんの写真探して。』
『ガッテンだ』
(おフジさんって誰❓️
蔵人さんもおじいちゃんと縁があるのかしら❓️
そういえばおじいちゃんのアルバム見るの初めてだわ)
洋美はとりあえず小野ユキのような女性に照準を合わせて探すことにした。
(あれ❓️なんかおかしい)
アルバムの中の小野ユキの姿を探しながら洋美は何か物足りなさを感じていた。あるべきものがないそんな気がしたがそれが何かは、とうとうわからなかった。
『ありましたよ先生』
発見したのは蔵人だった。
『これこれ、やっぱりあの人だったんだ。あなたのお祖父様。』
『おフジさんってこの人ですか❓️』
洋美が尋ねた。
『それは私よ一緒に写ってる背の低いクルマがおフジさんよ。
そう呼んでたの30年前にクロちゃんのところに嫁がせて今も健在らしいわ。
それからその場所はあのヨットハーバーよ』
『クルマに名前をつけるなんて素敵です。
確かに先生だ、でも今の先生よりちょっと歳上な感じですよ…そうか100歳でしたね…なんだか時間がユラユラしてます。』
その写真を撮ったのがあなたのお祖父様よ。
おフジさんを見て声をかけてきたのよ「写真撮らせてください」って。
学生さんだったのかな「父親に頼んだけど買って貰えなかった」なんて言ってたわ。』
『この写真おフジさんを撮ったって感じじゃないな。
お目当ては先生だったんじゃないの』
蔵人が冷やかした。
『当たり前でしょ❗️』
小野ユキはキッパリと言った。
『お祖父様とはその時に会ったきりで、すっかり忘れてたけど、あの時と同じ場所で同じクルマを見てスイッチが入っちゃったかな』
『私もスイッチが入っちゃいました。
隣の部屋はおじいちゃんの書斎だったんですがアルバムを探している時に発見してしまいました。
ちょっと見てもらえますか。蔵人さんもどうぞ』
洋美は書斎へ二人を案内した。
『ここにアルバムがあったんですが、ほら』
壁一面の造り付けの本棚にはびっしり本が並んでいたが、洋美が示したアルバムがあった空間の上には
『これ先生の作品ですよね』
小野ユキの著作がズラリと並んでいた。
つづく
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