休日って、
どうしても、
スマホのアルバムを開いてしまいがちですよね。
せっかくのお休みだから、
お部屋の片付けをしようとか、
作り置きおかずをたくさん作ろうとか。
いろいろ計画は立てるのですが、
結局は、
ソファにゴロンと横になって、
昔の写真を延々とスクロールしてしまうのです。
こういう時間って、
なんだかあっという間に過ぎていってしまいます。
そういえば、
昨日もまさにそうでした。
何気なく、
五年前の写真フォルダを開いてみたんです。
すると、
そこには、
信じられない人物が写っていました。
それは、
まぎれもなく、
過去の私です。
でも、
今の私とは、
明らかに、
何かが違っていました。
これは、
単なる年のせいなのでしょうか。
それとも、
もっと別の何かなのでしょうか。
少し、
話しは変わりますが、
人間は、
日々、
少しずつ変化していく生き物です。
朝起きて、
ご飯を食べて、
夜眠る。
その繰り返しのなかで、
私たちは、
少しずつ、
年齢を重ねていきます。
自分では、
昨日と今日の違いなんて、
ほとんど分かりません。
鏡を見ても、
「まあ、いつも通りだな」
なんて思ってしまいます。
でも、
数年前の写真という、
いわば『客観的な証拠』をつきつけられたとき、
私たちは、
自分の変化に、
はじめて気がつくのです。
では、
いったい、
何がそんなに違っていたのでしょうか。
それは、
圧倒的な『若さ』だったり、
肌のハリだったり、
目元の輝きだったりします。
そう。
私は、
驚愕(きょうがく)しました。
あの頃の私は、
なんだか、
今よりも、
ずっと、
キラキラしていたのです。
ここで、
みなさんは、
こう思うかもしれません。
「そりゃあ、五年前なんだから若いでしょう」と。
確かに、
その通りです。
時間は、
誰に対しても、
平等に流れています。
でも、
問題は、
そこではありません。
問題は、
私の『表情』にあったのです。
写真の中の私は、
なんだか、
とても楽しそうに笑っていました。
お友達と行った、
ちょっとおしゃれなカフェでの一枚です。
パンケーキの上に、
大きなアイスクリームが乗っていて、
それを目の前にして、
満面の笑みを浮かべている自分がいました。
「わあ、美味しそう!」
そんな声が、
写真の中から聞こえてきそうなほど、
生き生きとしていたのです。
それに比べて、
今の私はどうでしょうか。
最近の写真フォルダを改めて見返してみると、
そこにあるのは、
料理のアップばかりです。
「今日は肉じゃがを作りました」
「この前のランチのパスタです」
そんな写真ばかりが、
延々と並んでいます。
肝心の私自身は、
どこにも写っていません。
たまに、
自撮りをする勇気が湧いて、
パシャリとやってみることがあります。
でも、
そのときの自分の顔を見て、
私はいつも、
そっとスマホを閉じるのです。
そこには、
あの頃のような、
はじけるような笑顔はありません。
真顔で画面を見つめる、
なんだか少しお疲れ気味の主婦が、
ぽつんと写っているだけなのです。
これは、
ちょっとショックでした。
私は、
いつの間に、
あんな風に笑えなくなってしまったのでしょうか。
いや、
笑ってはいるつもりです。
日常の中で、
楽しいこともたくさんあります。
美味しいものを食べたときは、
心から「幸せだな」と思います。
でも、
写真に切り取られたときの『勢い』のようなものが、
明らかに、
失われている気がするのです。
そう考えると、
なんだか、
切ない気持ちになってきます。
私たちは、
日々の生活に追われるうちに、
大切な何かを、
少しずつ、
どこかに置いてきてしまっているのかもしれません。
洗濯物をたたんでいるとき。
掃除機をかけているとき。
スーパーの特売品をカゴに入れているとき。
そういう、
何気ない日常の連続の中で、
私たちの表情は、
少しずつ、
平坦になっていくのです。
変化のない毎日。
それは、
平穏で、
とても素晴らしいことです。
大きなトラブルもなく、
平穏無事に暮らせるということは、
本当にありがたいことです。
でも、
その平穏の裏側で、
私たちは、
自分自身の『輝き』を、
少しずつ、
削り取られているのではないでしょうか。
五年前の写真を見て、
私は、
そんな大げさなことまで考えてしまいました。
もちろん、
今の自分が嫌いなわけではありません。
あの頃よりも、
少しは大人になったし、
世の中の仕組みも、
なんとなく分かってきました。
無駄に焦ることもなくなったし、
自分の機嫌の取り方も、
それなりに知っています。
今の私には、
今の私なりの、
落ち着いた良さがあるはずです。
そう自分を慰めてみるのですが、
それでもやっぱり、
あの頃の写真のまぶしさに、
少しだけ嫉妬してしまうのです。
若いって、
本当にそれだけで、
ひとつの『才能』だったんだなと、
今さらながらに思います。
ただそこにいるだけで、
絵になる。
ただ笑っているだけで、
まわりがパッと明るくなる。
あの頃は、
それが当たり前だと思っていました。
でも、
当たり前ではなかったのです。
時は、
二度と戻ってきません。
だからこそ、
過去の写真は、
あんなにも美しく、
そして、
少しだけ残酷に、
私たちの心に残るのでしょう。
ところで、
みなさんは、
自分の昔の写真を見返すことはありますか。
「うわ、黒歴史だわ」と笑い飛ばせる写真もあれば、
「あの頃はよかったな」と、
胸がキュッとなる写真もあると思います。
そういうのって、
やっぱり、
人間らしい証拠ですよね。
過去を懐かしむということは、
それだけ、
自分の人生を、
ちゃんと歩んできたということなのかなと思います。
そう思うと、
少しだけ、
救われたような気持ちになりました。
過去の自分と、
今の自分。
姿形は変わってしまったし、
目の下のクマの数も増えたけれど、
それでも、
同じ人間が、
こうして時間を繋いで生きてきたのです。
そう考えると、
今の私にも、
今の私なりの輝きが、
どこかにあるはずだと、
信じたくもなります。
ただ、
そうは言ってもです。
このまま、
スマホの中が料理の写真だけで埋め尽くされていくのは、
なんだか少し、
もったいない気もしてきました。
せっかくのお休みです。
たまには、
今の自分を、
ちゃんと写真に残してみるのも、
悪くないかもしれません。
もちろん、
あの頃と同じようにはいかないでしょう。
加工アプリの力も、
少しだけ借りる必要があるかもしれません。
でも、
今の私の笑顔を、
五年の歳月を経た今の私が、
どう残せるのか。
ちょっと、
試してみたくなりました。
次にスマホのアルバムを開くときには、
過去の写真にため息をつくのではなく、
「今の私、悪くないじゃん」と、
自分で自分を褒めてあげられるような、
そんな写真を増やしていきたいなと思います。
みなさんも、
お暇なときには、
ぜひ、
昔の写真フォルダを開いてみてください。
思わぬ発見があったり、
ちょっとクスッとしてしまったり、
色々な感情が湧いてきて、
意外と楽しい休日になりますよ。
さて、
感傷的な気分に浸るのはこれくらいにして、
そろそろ、
現実に戻ることにします。
今日の夕ご飯のメニューを考えないと、
いけません。
今夜は、
何を作ろうかな。
冷蔵庫の中身と相談しながら、
またいつもの日常を、
元気に過ごしていきたいと思います。
冷蔵庫の中身を思い浮かべながら、
スーパーまでの道のりを歩く、
この静かな時間が、
私はけっこう好きだったりします。
夕方の少し涼しくなった風が、
火照った頬をなでていって、
なんだか心地いいんですよね。
こういうのって、
ささやかだけど、
大切な時間だなと思います。
みなさんは、
今日の帰り道、
どんな空を見上げたでしょうか。
ふと、
そんなことを考えてしまいます。
そういえば、
この間、
近所に新しいパン屋さんができたんです。
前から気になっていたのですが、
なかなかタイミングが合わなくて、
先日、
ようやく行くことができました。
小さな、
本当にこぢんまりとしたお店なのですが、
木の引き戸を開けた瞬間から、
なんともいえない、
幸せな香りがふわっと漂ってくるんです。
あれは、
ずるいですよね。
あんな良い匂いを嗅いでしまったら、
お腹が空いていなくても、
ついつい、
たくさん買ってしまいます。
私の悪い癖です。
でも、
せっかくのお出かけなんだから、
そういう小さな贅沢も、
たまにはいいのではないでしょうか。
お店番をしていた店員さんも、
とても優しそうな方でした。
「お気に入りは見つかりましたか?」と、
柔らかい笑顔で声をかけてくれて、
なんだか、
それだけで心がほっこりしてしまったのです。
こういうのって、
やっぱり嬉しいですよね。
美味しかったのはもちろんですが、
そのお店の温かい雰囲気が、
とても印象に残っています。
思わず、
また来週も来てしまいそうだな、
なんて思いました。
私たちは、
日々の生活の中で、
知らず知らずのうちに、
いろんなことを頑張りすぎていたりします。
仕事だったり、
家事だったり、
人間関係だったり。
気がついたら、
肩に力が入ってしまって、
息をするのも忘れているような、
そんな日もあったりしますよね。
そういうときこそ、
ほんの少しだけ、
日常から離れてみる。
いつもとは違う道を歩いてみたり、
気になっていたお店にフラッと入ってみたり、
自分のための小さな時間を作ってあげる。
それは、
決して贅沢なことではなくて、
心と体を優しく休めるために、
とても大切なことなのかなと思います。
そう考えると、
今日のパン屋さんでの出来事も、
私にとっては、
大切な心の栄養だったのかもしれません。
日常の中にある、
小さな宝物を見つけるような感覚。
そういう視点を持つだけで、
いつもの景色が、
少しだけ違って見えたりするから不思議です。
明日は、
どんな一日になるでしょうか。
特に大きな予定はありません。
洗濯をして、
掃除をして、
溜まっている録画ドラマを観て、
のんびり過ごす予定です。
でも、
それだけで十分すぎるくらいですよね。
平日に頑張っている自分への、
ご褒美のような休日。
お気に入りのマグカップに、
温かいカフェオレを入れて、
ゆっくりと本でも読もうかな。
考えているだけで、
なんだかワクワクしてきます。
大人になると、
子どもの頃のような、
大きなサプライズやイベントは、
少なくなっていきます。
でも、
その代わりに、
自分なりの小さな楽しみを見つけるのが、
上手になったような気もします。
それって、
年齢を重ねるということの、
ひとつの良さなのかもしれません。
みなさんは、
この週末、
どんなふうに過ごす予定でしょうか。
もし、
まだ何も決まっていないなら、
近所をちょっとだけお散歩してみるのも、
おすすめですよ。
普段は通り過ぎてしまうような場所に、
素敵なお花が咲いていたり、
新しいお店を見つけたり、
小さな発見があるかもしれません。
案外、
私たちの周りには、
楽しいことがたくさん転がっているんですよね。
それに気づけるかどうか、
それだけなんだと思います。
そろそろ、
スーパーの角を曲がります。
今日の特売品は何かな、
なんて考えながら、
歩幅を少しだけ広げてみる。
夕暮れの空が、
オレンジ色からゆっくりと深い青に変わっていく、
そのグラデーションを眺めながら、
家路を急ぎます。
今日も、
穏やかで、
いい一日でした。
また明日から、
それぞれのペースで、
ぼちぼちやっていきましょうね。