夢を見た。


天気の良い日。


開け放した窓。


気持ちのいい風が


入って来た。


「あぁ・・拓、帰って来たの?」


気持ちのいい風が私の身体を包む。


拓に間違いない。


暖かな気持ちに包まれて


やっぱり拓は側にいる。


自由に行きたいところへ行って


そしていつも私と共にいてくれる。



問題が山積みだけど、


頑張るしかない。


拓のお陰で


今日は少し元気。

仕事の行き帰りや教会の行き帰り、


また、たまに出かけたとき、


ひとりの時は、私の中の拓也に話しかける。


家の近くだと、「拓、ご近所に新しい家が建ったよ。


拓は知らなかったよね」とか。


出かけた時は、「拓、ここにあったお店、閉店しちゃったよ。


お母さんが若い頃からあったお店だったのにね・・」


とか。「地下に新しい通路が出来たよ」とか。



今朝の新聞に神戸の中心地の駅ビルが


再開発になると載っていた。


まだ数年先のことだろうけど、


また、ひとつ拓也の知っていた街の風景が


変わってしまう。


拓也と歩いた道、拓也と見た風景、


拓也と入ったお店・・・


変わってしまったり、無くなってしまったり・・


今・・未来・・のこの街の風景は


もう拓也の知らない風景になってしまう。


時の流れは残酷だ。


私と拓也の思い出を少しずつ消して行く。


それは自然なことなのだろうけれど・・


前に進めない私がいる。


思い出の中だけで生きて行きたいと


願う私がいる。