仕事でヤマハXJR1200Rのお相手をしました。
「仕事で」と書きましたが、正しくは「仕事場で」が正しい。
私の仕事場に来たのは、”Yぴさん”で、元の会社の後輩、
そして学校の後輩、加えてツークラブの仲間です。
バイクはこちら。
ご依頼の内容は「スプロケを交換して、
ヨシムラTEMPメーターの配線ルートを変更してほしい」
と言うものでしたが、
来店当日、手ぶらです。
あれ? スプロケはどうしたの??
何で???
まだ用意していないようです。(笑)
画像に撮りませんでしたが、
一般的にスプロケが摩耗している時って、先が尖った形状に
なるんですが、
Yぴさんのスプロケは、先端形状には一切変化が無く、
谷の横腹にチェーンが食い込むように減っている。
側面にもアルマイトが削れた跡は少なく、チェーンラインが狂っている
訳でもなさそうです。
付いているスプロケはXAM製48Tで、XJRの強いパワーとYぴさんの
体重により、スプロケが耐えられない可能性のほうが高いか?
そこで、二人して新しいスプロケをネットを検索。
以前サンスターで、アルミと鉄のハイブリットがあったように記憶して
いましたが、サンスターHPにはハイブリットはラインナップされて
いません。
どうも、結合部分の強度が問題になり、ラインナップから外れたみたいです。
他社製にハイブリットはあるようですが、サンスターがダメなら、
これもダメなのでは? と言う事で、
次もXAMの同型かサンスターのアルマイトから選んでもらう事に
なりそう。
では、すぐにできるヨシムラTEMPメーターのセンサー配線ルート変更を
やっていきましょう。
と言っても、エンジンが熱くてスグに手を付けられない。
冷えるのを待っている間に、最近の会社の近況なんぞを話したりして
時間を潰します。
センサー配線のルート変更はなぜ必要かと言うと、昨年、XJRの
エンジンO/Hをした際、O/Hしたションプさんが以前と違うルートを
通し、
しかも、保護用に巻いたスパイラルが、エンジンにくっ付いて、
溶けてしまったためです。
まあ、ヨシムラTEMPメーターの配線自体は、耐熱性が高い電線を
使っているので、電線被覆が溶ける事は無いんですけどね。
センサー付近のコネクターを外したら、配線を引っ張り出して、
新しい保護材の選定をします。
エンジン付近は白のガラスチューブ一択なんですが、Yぴさんは
白がお気に召さないようです。
エンジン直近以外は、配線ルートを考えるので、ビニル系の
保護材で良いのですが、
コネクターが付いた状態で被せなければならないので、
メッシュの保護材にします。
タンクを外して、エンジンにくっ付いている配線を引き出します。
くっ付いているところは、手が入らないところなので、ロングの
マイナスドライバーで引きはがして、
出てきました。 熱でヨレヨレ。
耐熱性のないこの保護材を、何でエンジン直近に使用するかな?
スパイラルを切って、センサー配線を救出。
配線ルートは、以前フレームの右側を通って、エンジン右サイドを
通って、ダウンチューブの陰になっているセンサーに接続して
あったそうですが、
エンジンO/Hショップが、O/H後にアッパーフレーム右側に通って
いた配線をわざわざ中央部分に戻って、キャブの隙間の大きい
2-3番間を通り、
エンジンシリンダー直後でエンジン右に出て、エンジンクランクケース横で下に降りて、センサーにつないでいました。
Yぴさんのご希望で、フレーム右側に沿ってエンジン後方に到達後、
エンジンを迂回してダウンチューブ部分でセンサーに接続する
ルートを試しましたが、
このルートでは配線の尺が足りません。
配線を一旦戻して、メインフレームのアッパー部分中央を後方に走り、
キャブとエアクリの間、3-4番間を降りて、エンジン後方クランクケース直近を下に行きます。
どうしてもエンジン直近を通らなければ配線が届かないので、
この部分はガラスチューブを通します。
なるべく白いチューブが見えなくなるように、黒のゴムホースの陰を
通って、エンジン下に向かい、
ダウンチューブの陰を前方に進んで、エンジンクランクケースから出た
センサー配線と接続しました。
ギリだったね。
TEMPメーター電源に、私の嫌いな分岐タップが使われていたので、
それを通常のスリーブに替えて、絶縁処理して接続変更は終了。
メインスイッチを入れて、温度表示に異常が無いことを確認したら、
タンクを載せて作業完了です。
もう少し雑談をして、Yぴさんはお帰りになりました。
次は入手したスプロケ交換になりそうです。
暑くなるから夏明けかな?
おしまい