お仕事でトライアンフのお相手 2 | 退職してバイク電装屋

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仕事でお相手をしているトライアンフ スラクストン900。

 

ご要望メインの、

モトガジェットメーター

モトガジェットのメーターに交換です。

 

純正メーターを取り外すと、エンジン始動ができなくなるので、

モトガジェm-TRI

その機能をキャンセルするモトガジェット社のm-TRIを接続するんですが、

 

この画像にある2つのコネクターが、どこに接続されるのか、接続取説には図が無く、英文も読めずに、さっぱり分かりません。

 

純正メーター裏

純正メーターを外して裏を見ると、それらしいコネクターが。

 

なるほど、これに接続するのか。

 

m-TRI接続先2

m-TRIの取説に、コネクター接続表があり、該当する色の配線を指定の端子番号に接続します。

 

(コネクター接続表と書きましたが、文中に英文で「コネクター」の文字が認識できたのと、配線色から推測しただけなので、合っているかどうかは分かりません)

 

接続端子穴が非常に小さいので、撚り線が差し込みづらく、電線の撚り線をハンダ付けしてから、精密ドライバーで下穴を開けてから差し込む、を繰り返し。

 

面倒くせ~!

 

指定色の配線を、表の通り指定の端子番号に差し込み、ネジを締めますが、その端子が何用の端子なのかは書いてないので、本当にあっているのか判断がつきません。

 

「こりゃあ~、全部繋いでみて、エンジン始動を試すしかないな」って思いながら、作業を続行。 (笑)

 

純正メーターのコネクター側に続いて、今度はモトガジェットのスピードクラッシック側のコネクターです。

 

m-TRI接続先1

こちらも接続端子番号と接続配線色の対照表があるだけ。

 

モトガジェットメーター

配線をバラした状態の画像ですが、メーター上側の110型コネクターからm-TRI までの配線は、当方で製作。

 

取説の2つの表は、110型コネクターの6極のものと9極のものに分けて書かれています。

 

が、この表を見るとNo.24とNo.26とNo.19に2本、別の配線が入るようになりますが、m-TRI 端子台は2本入る事を許さない狭さ。

 

各端子の役割が書いていないので、何を接続するのが正しいのか判断できないし、

 

かと言って、2本をジョイントしてから接続するには、配線内容に矛盾がある(1本はウィンカー信号で、もう1本はアース)ので、それもできません。

 

取り敢えず、任意の1本を接続し、第1回目のエンジン始動試験。

→ 結果、始動できず!

 

ここで、モトガジェット社に問い合わせメールを入れましたが・・・

「日本語は分からないので回答できない」の回答。

 

翻訳機能使えば読めるやろ! (; ・`д・´)

 

モトガジェット社は頼れないことが分かり、独自解決の道を選択。

 

モトガジェット製の新しいメーターは、信号を受け取るだけとの考え方で、メーター側コネクターを切り離して、2回目のエンジン始動試験。

→ 結果、始動できず!

 

今度はm-TRI の取説の端子台番号の誤記を疑って、エンジン始動に関係ない配線(ウィンカーやハイビーム信号)を切り離して、3回目のエンジン始動試験。

→ 結果、始動できず!

 

ここまで来て、純正タコメーターと純正スピードメーターの、どちらが接続されていたら始動できるかをテスト。

 ①純正タコメーターとm-TRI の組み合わせ → 始動不能

 ②純正スピードメーターとm-TRI の組み合わせ → 始動可能!

 

純正スピードメーターを模擬する配線は3本しかありません。

 ECUに行く2本と、スピードセンサーから来る1本のみ。

 

って事は、この3本を繋ぎ変えれば、エンジン始動できる可能性が。

 

でも、残っている接続した事の無い端子に、闇雲に繋いでいく訳にも行かず、

 

かと言って、3本の中で線を入れ替えるのが、良いのか判断がつきません。

 

ウ~ム、なんとかしたいけど、無理!

 

ここで、お客様からの情報で、トライアンフの別車種でm-TRI 接続先を変更して始動成功したWeb記事に載っていた配線図が来ました。

 

この配線図に基づき、配線変更を行って、5回目のエンジン始動試験。

→ 結果、始動できず!

 

ここで完全に行き詰りました。 (;´Д`)

 

お客様とお話をして、メーター作業は今回中止。

 

お客様側でm-TRI の情報を収集し、進展が合ったら再度ご依頼をいただく事にして、出来上がったハンドルスイッチをお引渡しし、

 

作業は終了です。

 

一応、各パーツを最初の状態に戻して、お引渡しです。

 

後味悪し・・・

 

 

 

 

 

 

おしまい