身体が透明なら



私の中に何が見える?



見た目より
静かに考えてる私



口で言うよりも
臆病な私



いざと言う時に
頼りになる私



第一印象よりも
のんびりな私



人が思うよりも
優しい私



結構いいじゃん
透明な私


















あのさ


なんでそんなに
急いでるの?


たまには休もうよ。


疲れたら休む。
それ常識。


散歩、昼寝、ごはん。
それが何より大事だよ。


見習ってもいいよ。



















自分の感受性を
閉じてはならない


その先端を
コンクリートで埋めてはならない


歳を取ったからと
錆びさせてはならない


日々の忙しさに流され
空っぽにしてはならない


何故なら


感受性があるから
私は今生きている
と感じることができる


この世界に生まれた喜びを
思い出すことができる


頬を撫でる風の
爽やかな冷たさ


この世界は美しいのだと教える
木漏れ日の光


共にさらって欲しいと
誘う木々の葉音


日向で眠る犬の毛の
生まれたての様な柔らかさ


生命力を私の体へと運ぶ
一口の食物の力強さ


私が感じる全てが
私の世界を色濃く鮮やかにする


私を幸福で満たしてくれる


どうだ、素晴らしいだろ?
と世界から問われている様な


今をしっかりと生きろ
と空から言われている様な


自然や生物が減り
星が見えなくなり


雪の感触も夏の夜の涼しさも
記憶の中にしかない


今を感じるものが
ひとつひとつ消えていく


この世が幸福である理由が
ひとつひとつ消えていく


でも



感受性さえ閉じなければ
まだ感じられるものがある
幸福に生きるために



















生きづらいのは
自分の胎が聞こえてないから


胎から聞こえてると思った声は
頭からの声だったかもしれない


だから
ずっと満たされないような
チグハグな感じがあって


どうにかしたくて
答えを見つけたくて
頑張り続けた


でも結局、行き詰まって
動けなくなった


身体も心もガチガチに固まって
息を吸うだけで精一杯だった


いつものように重たい身体を引きずって
会社に行った


皆にいつものように
『おはようございます』と
挨拶しようとしても
出来なかった


声が出なかった


目を合わせるのが嫌で
誰とも目を合わせないように
下を向いて歩いていた


息が詰まりそうで苦しくて
トイレに行って
やっと呼吸ができた


前の日までは
なんとか出来ていたことが
その日に出来なくなった


『あ、私、壊れたんだ』
とはっきりと分かった



感じが良くて明るい性格
なんて
要らなかったんだ


一人前の社会人なんて
マジメに目指す必要もなかったんだ


人は皆違う人生を歩いてるんだから
『人並みの幸せ』なんて言葉
知らなくてもよかった


無いものを目指していた
必要ないことをしていた


もっと早く気づいて
もっと早く潔く諦めて


自分の背丈で
生きればよかっただけだ


私の胎の声は
私にしか聞こえないのに
ごめんね


もう、気がついたから


やっと肩の力を抜いて
生きられる気がしてる

































私たちのカラダを

細かく細かく細かくしたら

小さい粒なのだ、と聞いた






粒になった私は

どこに行くだろう

何をしたいだろう







ああ

楽しそうな事しか

思いつかない






『自分のやりたいことが分からない』

と思っていたけれど






粒になって考えてみたら

簡単に分かる