本日(11月14日)、外部弁護士による調査チームの報告書を元に、宝塚歌劇団による対策が示されました。

木場理事長、村上専務理事、井場制作部長が出席されました。

大江橋弁護士事務所の弁護士9名による調査。

16時から2時間15分、事実説明から各メディアの質疑応答になりました。

報告書の音読や記者からの質問は、一部音声が聞き取れない時があり、全文文字で読みたいです。

 

 Aさんが8月末から亡くなる前の時間外労働は277時間は、労働基準法の時間外労働の上限(月100時間未満)を遥かに超えています。

劇団から発表された内容と、今まで疑問に思っていたことを合わせて考えてみます。

 

 

 

心理的な負荷

 

宙組62名のヒアリングがされ、4名辞退があったそうです。辞退された方が誰なのか述べれないということでした。まさか名前の挙がった4名ではないと思いたいです。

 

調査報告書の要点

「強度な心理的負荷が認められる」

「特定のハラスメントはなかった」

「しかし、場面場面で厳しい指導はあったと思っている」

 

ご遺族の代理人弁護士である川人博氏の会見で雇用形態の話がありました。

研5までは労働契約で阪急電鉄の社員、研6からはタレントと同じ業務委託契約です。ただ、タカラジェンヌは勝手に外部へ出演してはいけないなど行動に制約が多く、実質上は労働契約と認められる。

労働契約だと労働基準法が適用されます。

 

劇団は、今までの安全配慮義務が不十分であったことを認め改善していくということです。

外部に通じる相談窓口を設置したので、匿名で相談できるので、それを周知していくとのことです。

 

 

パワハラはなかったのか

 

「心理的負荷があって、イジメやハラスメントはなかった」と「指導が厳しくなる場面もあった」相反するような言葉がありました。

精神的に落ち込んでいるときに、上級生から叱責を受けると強く感じることもあったかもしれないということです。

 

ご遺族の思いとは随分違うのでは?という質問に対して、これからご遺族にお会いして、お気持ちを聞いて考えていきたい。

実は、ご遺族側の会見が同時進行されているそうです。

今回、聞き取り調査をした生徒からはパワハラを訴える方はいなかったそうです。

 

私が疑問に思っていることは、2023年2月「ヘアアイロン事件」が週刊文春に報じられた後、2月上旬に宙組で開かれた「弁明会」で、Aさんが泣いていると芹香斗亜さんが「なんで、あんたが泣いてるの」と言われたと週刊文春に掲載されました。

少なくとも芹香さんがAさんに言ったとされるのはこの言葉のみです。

 

Aさんが亡くなったのが9月30日、芹香さんの言葉が7か月後まで深い悲しみを与えたとは思いにくいです。

以前、週刊文春(10月4日号)を読んだときは、あまりにショックで気がつかなかったのですが、9月28日にAさんは上級生から”強烈な罵声”を受けたとありました。この上級生は記事では特定されていません。

これから、週刊文春で明かされるのでしょうか?

 

今後の対策は十分なのか

 

宙組の東京宝塚劇場公演は、生徒の心身の状況を把握して公演できるならばしたいと述べられました。

また、理事長「退団希望は全く聞いていない」 えーー、週刊文春とだいぶ違いますね。

退団を思いとどまった人が多数いるということでしょうか?

 

心理的身体的負荷を減らすため「公演の過密スケジュールの見直し」を行っていきたい。

2024年の年8公演は来年以降も継続されるようです。

 

理事長「安全配慮が足りていなかったが、宙組に特に問題があったとは考えていない」

これは大丈夫でしょうか?今までの退団者の数を見ると、宙組は問題大ありだと思うのですが。

今回の聞き取り調査では、初めてお会いする弁護士に生徒も本心は言いにくかったのかもしれません。

 

◇ 理事長は「新人公演などの大変さを見て見ぬふり」になってしまったのは、意見を吸い上げる仕組みが不十分であったと述べられました。

◇ 宝塚音楽学校、数年前に大きな変革を行い、時代に合わせて不断に変革していく。

◇ 上級生から下級生への指導のやり方は、研3になったときに適切に行うよう教育を行っていて、改革前の上級生にも行う必要があるかもしれないと述べられました。

木場理事長には改革の意思と柔軟性を感じます。少しお疲れのようでした。

 

「生徒の加害責任はとらない、謝罪と賠償をして組織として責任をとる」ということでした。

組織として生徒を守るという姿勢はホッとしましたが・・・

ご遺族は納得がいかないのではと思いました。

 

厳しい言葉があったなら、受けた方から見るとそれはパワハラにあたると思います。

ただ、自死につながったかどうかの認定は難しい・・・

パワハラはあったと認めて謝罪する方が、ご遺族の気持ちに沿えるように思います。

 

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