茶の湯とお金　その２　まず一年間

お茶はお金が掛かると思い込んでいる方、

お稽古を始めたとたんに「お茶盌を買いなさい。はい、ひゃくまんえん！」

そういう事仰る先生はいませんから（いたら逆に素敵でもある）ご安心ください。

きものも「必須ですよね。一式誂えなさい」こういうこともあり得ません。

 

 
 
何を習うにしろ、実際に習いだす前には本当にそれが好きか嫌いか、わからないでしょう？
「お茶＝お金」的な適当なウワサや盛られた体験談や都市伝説に惑わされて
二の足を踏んでいる方、まず一年間お稽古なさってはいかがでしょう。
一年間通ってみてそれから続けるかどうか考えてみるのもアリだと思いますよ。
入門の際に先生に「まず一年間だけお稽古して続きは一年後に決めたいんです」と
はっきり伝えれば良いと思います。それで「それはお断り」と言われたら他の先生の教室へ！
自分の目的に合う先生を探すのですから手間を惜しんじゃいけません。
 
 
教室を決めたらその一年間はお稽古にきっちり通って、
先生のおすすめのお茶会や展覧会やその他諸々の
「これは良いわよ」に出来る限り参加する。
先生がお茶会を開かれるときなど手伝いを頼まれれば手伝う。
来年は無いと思えば少しの時間や費用を捻出するのは惜しくはないはずでしょ。
そうして一年間「お稽古してる自分」と付き合って、費用はどれくらい掛ったかもメモしとく。
一年後に去年の自分と比べて、お稽古によってどんな所が変わったかとか、
費用は合計いくらだったかとか、冷静に分析してみれば見極めが付くと思うんですよ。
 
 

 
難しいお点前が出来るようになるのも進歩だけれど、
普段日常生活での物を持つ手付きが優しくなったとか、禅語に詳しくなったとか、
襖の開け方からはじまる一連の畳の部屋での立ち居振る舞いに自信が持てたとか、
そういう変化を掛かった費用と比べて、いわゆるコスパですね。
さあどうでしょう？「あら、案外掛からないものね」と思えればお茶が好きで向いてる。
「え～っこんなに！」となればお茶には向いてない。ということにならないかな？
 
 
 
昔風の考えの先生がこれを読まれたら「ま～っ、そんな腰掛けみたいな思考で」と
お怒りになるかもしれませんが、あんまり お茶＝お金持ちの趣味、みたいに
言われることが多いので提案します。
興味があるのに二の足踏みまくりで一生知らずに過ごしたらモッタイナイ！
お茶のお稽古にはお月謝以上プライスレスの良いことがたくさんありますよ。
ぜひ一歩踏み出してお教室探しをはじめてください。
 
茶の湯とお金　こちらも合わせてお読みください。
 

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