逆さまに映る世界で

落ち葉が舞うあの日。
勇気を振りしぼって
わたしはワゴンに身を預ける。
後部シートに
ベッドマットを敷き
寝転びながらの大移動。揺れる車内。
今日という一日。胸の奥に不安がよぎるたび
前方でハンドルを握るあなたの声が私を支えてくれる。

一年ぶりの首都高速。
窓の外を流れる
下から眺める高層ビルは
まるで逆さまの世界のように映った。
今、世界は反転したまま。
けれど
車窓からふと思い出した。
都会が好きだったことを。
目的地に到着すると
平日のビジネス街をわたしは緩やかに歩き出す。
立つことさえやっとだった今朝から
少しの間、わたしの体は
足取り軽く前へ進んだ。
忘れていた感情が
胸の奥でかすかに蘇り
わたしを突き動かしたのだろうか。不思議な体験——
けれど確かだったのは
私の生命力に
まだ芽吹く力があるのだ、ということ。

この日も収穫はなかった。
労力は無駄だったのだろうかと
一瞬胸が曇りかけたけれど——
夕暮れの街並みを
下から眺める道すがら
あなたがぽつりとつぶやいた。「来年は、もっと出かけよう。
今できることから始めていこう。」
その三日後、あなたは迷いもなく
同じ車種の車を買いにいく。
その行動のすべてが
ただただ嬉しかった。
受け入れることは残酷で
ときに私の心を引き裂く。それでも私は知っている。
この先に
ほんの少しでも
呼吸が軽くなる瞬間があるのなら。
心が和む時間が生まれるのなら。
きっとそれは、
私が生きていくために
必要な道なのだと。
だから——
この先もそばにいてほしい。
あなたとなら
この痛みも、試練も、
いつか小さな喜びから大きな喜びへと
変えていけそうな気がするから。
深愛なるあなたへ。
私を運ぶ相棒がやってきたら
まずは二人で何処へ行こう?
そんな未来地図を
そっと胸に抱きしめながら
今日もわたしは
次の章へと頁をめくっていく。
※私two-miracleの綴る詩は
わたしの心の内や創作の中に
同時に存在する、いくつもの
愛のカタチを描いています。
誰かを裏切ったり
否定する意図はなく
ただ、一人の人間の記憶として
心を込めて紡いだものです。
この詩に触れた方が
それぞれの心にある愛の記憶と
静かに響き合えますように。
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