明け方の背中

リビングで
ばったり父と出くわす
「寒いね」
交わし
父がリビングの雨戸を
カラカラと開ける

テラスは湿っていて
空はまだ
ほんのり薄暗い
ふと
父の背中を見る
不思議だった
おじいさんなのに
大きくて
厳しくて
やはり
歳のせいか
脆くも見えた
わたしは
子供の頃から
遠くから
近くから
ずっと
みつづけてきた気がする
自営だった父
自然と思ったのも
たぶん
そんな父の背中を
見てきたからだろう
今の父
様々に
うつり変わる
他者もそう
時に
受け入れきれないこともある
それでも
わたしは
ほんとうは
父のことが大好きで
父に憧れ父の真似をし
父に褒めてもらいたかったのだと
父の背中を見て
急に涙があふれる
これは
何の涙
この背中を
見ていられるのは
いつまでだろう
そんな
こわいほどの寂しさと
紆余曲折
荒波
ときどき小さな波を立てながら
残された時間を
共に暮らすことの
切なさと
有り難さが
入り交じる
複雑な涙
うまく言葉にできない
ひとつだけ
言えること
わたし
色々苦しいけど
ありがとう
お父さんのように
強く在りたい
※私two-miracleの綴る詩は
わたしの心の内や創作の中に
同時に存在する、いくつもの
愛のカタチを描いています。
誰かを裏切ったり
否定する意図はなく
ただ、一人の人間の記憶として
心を込めて紡いだものです。
この詩に触れた方が
それぞれの心にある愛の記憶と
静かに響き合えます
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