和訳に必要なスキルを身につけるのに、必要十分な講義をします。
和訳がない人も、英文解釈として必要なのでぜひチャレンジしてみてください。
以下、英文をノートに写して和訳を書いてください。
1
I have a dream.
どうでしょう。簡単すぎますね。
「私は夢を持っています」です。この簡単な英文から技術を身につけることが大切なのです。
この文章はS(主語)V(動詞)O(目的語)から成り立っています。
英語は日本語と違って、述部を先に訳すという特徴があります。それを和訳に利用します。
主語(ここではI)に下線を引きます。動詞(ここではhave)を丸でくくります。目的語、または補語(ここではa dream)に二重下線を引きます。
できましたか?和訳最大の原則「主語を訳した後は後ろから訳して、最後に動詞を訳す」です。
ここではI(わたしは)a dream(夢を)have(持っている)となっています。
次に行きましょう。
2
This is a book of society.
前置詞がついただけです。
「これは社会の本です」が答え。
では構造をとりましょう。主語(this)に下線。動詞(is)を丸で囲む。補語(a book)に二重下線。
そして、前置詞は、前置詞+名詞をひと固まりにして( )でくくります。
できましたか?では原則「主語を訳した後は後ろから訳して、最後に動詞を訳す」です。
This(これは)of society(社会の)a book(本)is(です)となります。
3
I really enjoyed playing baseball.
副詞と動名詞の処理の仕方を学びます。
「わたしは野球を(するのを)本当に楽しんだ」です。
構造をとりましょう。主語(I)に下線。副詞は飛ばします。動詞(enjoyed)を丸で囲む。
動名詞は、動名詞の目的語と一緒に< >でくくります。
では原則「主語を訳した後は後ろから訳して、最後に動詞を訳す」です。
ちなみに副詞はどこで訳してもかまいません。自分がしっくりくるところで訳しましょう。
I(私は)playing baseball(野球をするのを)really(本当に)enjoyed(楽しんだ)となります。
4
I want you to work hard.
動詞の語法と、不定詞の処理の仕方です。
「私はあなたに一生懸命働いてほしい」
まず、want A to doで「Aに~してほしい」を知らなければ話になりません。知識あっての和訳です。
主語(I)に下線。動詞(want)を丸で囲む。に目的語(you)に二重下線。
to不定詞は動名詞と同様、不定詞の目的語とともに< >でくくります。副詞は何もつけないんでしたね。
I(私は)you(あなたに)hard(一生懸命)to work(働いて)want(ほしい)です。「私は、あなたが一生懸命働くことを望む」でもかまいません。
5
I went to the town when I was child.
副詞節の処理の仕方です。
「私が子供のころ、そこに行った」
主語(I)に下線。動詞(went)を丸でくくる。前置詞+名詞(to the town)を( )でくくる。
Ifやwhenなどの副詞節は、その節の初めから終わりまで[ ]でくくります。そしてその副詞自体は四角で囲みます。
基本的に文の形をとる従節は[ ]でくくります。たとえばShe told me when she will visit.などでもwhenは[ ]でくくりましょう。
副詞節の中でも主語(I)に下線、動詞(was)を丸でくくる、補語(child)に二重線です。
訳す時は副詞節の中[ ]から訳します。
I(私が)was child(子供だった)when(ころ)、to town(町に)went(行った)です。
6
She is a girl whom I love.
関係詞について。
「彼女は私が愛している少女だ」
主語(she)に下線。動詞(is)を丸でくくる。補語(a girl)に二重下線。
関係詞節は副詞節と同様、始めから終わりを[ ]でくくります。
その中で関係詞自体は四角で囲む。主語(I)に下線、動詞(love)を丸で囲みます。loveの目的語はwhomということは文法で学ぶことです。つまり目的格。
訳す時は主語を訳した後、[ ]内を訳しましょう。a girlは関係詞にかかっているので[ ]内を訳した後です。
She(彼女は)I(私が)love(愛した)is s girl(少女です)。
今回のwhomなどは省略される場合もありますが、省略されていても[ ]でくくります。
7
This is a letter written in English.
後置修飾の分詞についてです。
「これは英語で書かれた手紙です」
主語(this)に下線。後置修飾ですのでletterよりも先にwritten以下を訳します。
doing,doneの現在分詞、過去分詞の修飾では分詞以下のひとまとまりを< >でくくります。
前置詞(in English)は( )でくくります。
This(これは)in English(英語で)written(書かれた)is a letter(手紙です)。
基本的なものはすべて挙げました。線引きは英文の構造をとる練習をするのに最適と言われています。
最初は戸惑うかもしれないけれど、慣れれば確実に構造が取れるようになります。
もちろん、この線引きはそこまで厳密なものではありません。
たとえば7番の問題ではwrittenだけを< >でくくるのか、それ以下も< >でくくるのか考えるかもしれませんが、どちらでもいいです。
比較のasはどう線を引くのか?疑問詞は?notは?などありますが、そこまで深く考えなくてもいいです
最終的に、自分が構造をきちんと把握することができればいいのです。線引きは副次的なものです。
【応用】
この講義の対象は、入試問題に下線部和訳が出る大学を受験する人とします。。
□無生物主語構文
・Heavy rain prevented me from climbing the mountain.
そのまま直訳すると「大雨は、私がその山に登るのを妨げた」になります。
しかし、これは適切な訳ではありません。なぜならheavy rainという無生物が生物のように扱われているためです。
生物でないものが主語で、後に人を目的語に取る場合、そのまま訳すと不自然になりますし、和訳問題では減点対象です。
この場合、まず無生物を「~によって/~のせいで/~のおかげで」などと訳します。
そして目的語を主語にし、その後の動名詞を訳します。Preventの場合はその動名詞を否定で訳します。ですので正確な答えは、
「大雨によって、私はその山に登ることができなかった」となります。
・The train will bring you to that town.
そのまま直訳すると「その電車はあなたをあの町に運ぶでしょう」となり、不自然な訳です。
無生物主語のtrain、目的語に人ですので、無生物主語構文です。先ほどと同じようにすると
「その電車によって、あなたはあの町に行けるでしょう」となりますが、「その電車によって」ではまだあいまいさが残ってしまいます。
この文章では、きちんと状況を理解して意訳することが必要になります。電車にどうするかを考えましょう。
完全な訳は「その電車に乗れば、あなたはあの町に行けるでしょう」です。この論理展開こそが意訳であり、適当に意訳をしてはいけません。
□所有格+名詞化された動詞
・His search for comfortable living is important.
そのまま訳せば「彼の、快適な生活の追求は重要だ」です。「の」が二つかぶっていたり、訳された文章も、抽象的で理解しにくいでしょう。
さてsearchはもともと動詞です。それが名詞化して「追求」という意味になっています。
searchの前にhisという所有格が来ています。つまり「所有格+名詞化された動詞」という形です。
この場合、所有格はS(主語)として、名詞化された動詞はV(動詞)として訳すとすっきりします。
また、名詞化された動詞の後ろに続く、前置詞+名詞はO(目的語)としましょう。すると、
「彼が快適な生活を追求することは重要だ」となります。どうでしょうか。すっきりしたでしょう。
□名詞化した動詞+of
・Some understanding of the past enables us to know where we are.
まとめの文章です。少し難しいでしょう。この文章は無生物主語構文ということに気付いたでしょうか?無生物主語構文を意識してそのまま訳すと、
「過去の、何らかの理解によって、われわれは、自分たちがどこにいるのかを知ることができる」となります。
先程のように「の」の繰り返しや、抽象性によって理解しにくい訳です。
understandingは動詞understandが名詞化したものです。よって、「名詞化された動詞+of+名詞」という形になっていることがわかります。
この場合、名詞化された動詞をV(動詞)として、of+名詞をO(目的語)として訳しましょう。
「過去をある程度理解することによって、われわれは、自分たちがどこにいるのかを知ることができる」という訳になりすっきりします。
□所有格+名詞化された動詞+of+名詞
・his understanding of the past
上記二つをまとめてみました。考え方は今までと変わりません。
「彼が過去を理解すること」という訳になります。「彼の過去の理解」では抽象すぎて理解できないことでしょう。
和訳がない人も、英文解釈として必要なのでぜひチャレンジしてみてください。
以下、英文をノートに写して和訳を書いてください。
1
I have a dream.
どうでしょう。簡単すぎますね。
「私は夢を持っています」です。この簡単な英文から技術を身につけることが大切なのです。
この文章はS(主語)V(動詞)O(目的語)から成り立っています。
英語は日本語と違って、述部を先に訳すという特徴があります。それを和訳に利用します。
主語(ここではI)に下線を引きます。動詞(ここではhave)を丸でくくります。目的語、または補語(ここではa dream)に二重下線を引きます。
できましたか?和訳最大の原則「主語を訳した後は後ろから訳して、最後に動詞を訳す」です。
ここではI(わたしは)a dream(夢を)have(持っている)となっています。
次に行きましょう。
2
This is a book of society.
前置詞がついただけです。
「これは社会の本です」が答え。
では構造をとりましょう。主語(this)に下線。動詞(is)を丸で囲む。補語(a book)に二重下線。
そして、前置詞は、前置詞+名詞をひと固まりにして( )でくくります。
できましたか?では原則「主語を訳した後は後ろから訳して、最後に動詞を訳す」です。
This(これは)of society(社会の)a book(本)is(です)となります。
3
I really enjoyed playing baseball.
副詞と動名詞の処理の仕方を学びます。
「わたしは野球を(するのを)本当に楽しんだ」です。
構造をとりましょう。主語(I)に下線。副詞は飛ばします。動詞(enjoyed)を丸で囲む。
動名詞は、動名詞の目的語と一緒に< >でくくります。
では原則「主語を訳した後は後ろから訳して、最後に動詞を訳す」です。
ちなみに副詞はどこで訳してもかまいません。自分がしっくりくるところで訳しましょう。
I(私は)playing baseball(野球をするのを)really(本当に)enjoyed(楽しんだ)となります。
4
I want you to work hard.
動詞の語法と、不定詞の処理の仕方です。
「私はあなたに一生懸命働いてほしい」
まず、want A to doで「Aに~してほしい」を知らなければ話になりません。知識あっての和訳です。
主語(I)に下線。動詞(want)を丸で囲む。に目的語(you)に二重下線。
to不定詞は動名詞と同様、不定詞の目的語とともに< >でくくります。副詞は何もつけないんでしたね。
I(私は)you(あなたに)hard(一生懸命)to work(働いて)want(ほしい)です。「私は、あなたが一生懸命働くことを望む」でもかまいません。
5
I went to the town when I was child.
副詞節の処理の仕方です。
「私が子供のころ、そこに行った」
主語(I)に下線。動詞(went)を丸でくくる。前置詞+名詞(to the town)を( )でくくる。
Ifやwhenなどの副詞節は、その節の初めから終わりまで[ ]でくくります。そしてその副詞自体は四角で囲みます。
基本的に文の形をとる従節は[ ]でくくります。たとえばShe told me when she will visit.などでもwhenは[ ]でくくりましょう。
副詞節の中でも主語(I)に下線、動詞(was)を丸でくくる、補語(child)に二重線です。
訳す時は副詞節の中[ ]から訳します。
I(私が)was child(子供だった)when(ころ)、to town(町に)went(行った)です。
6
She is a girl whom I love.
関係詞について。
「彼女は私が愛している少女だ」
主語(she)に下線。動詞(is)を丸でくくる。補語(a girl)に二重下線。
関係詞節は副詞節と同様、始めから終わりを[ ]でくくります。
その中で関係詞自体は四角で囲む。主語(I)に下線、動詞(love)を丸で囲みます。loveの目的語はwhomということは文法で学ぶことです。つまり目的格。
訳す時は主語を訳した後、[ ]内を訳しましょう。a girlは関係詞にかかっているので[ ]内を訳した後です。
She(彼女は)I(私が)love(愛した)is s girl(少女です)。
今回のwhomなどは省略される場合もありますが、省略されていても[ ]でくくります。
7
This is a letter written in English.
後置修飾の分詞についてです。
「これは英語で書かれた手紙です」
主語(this)に下線。後置修飾ですのでletterよりも先にwritten以下を訳します。
doing,doneの現在分詞、過去分詞の修飾では分詞以下のひとまとまりを< >でくくります。
前置詞(in English)は( )でくくります。
This(これは)in English(英語で)written(書かれた)is a letter(手紙です)。
基本的なものはすべて挙げました。線引きは英文の構造をとる練習をするのに最適と言われています。
最初は戸惑うかもしれないけれど、慣れれば確実に構造が取れるようになります。
もちろん、この線引きはそこまで厳密なものではありません。
たとえば7番の問題ではwrittenだけを< >でくくるのか、それ以下も< >でくくるのか考えるかもしれませんが、どちらでもいいです。
比較のasはどう線を引くのか?疑問詞は?notは?などありますが、そこまで深く考えなくてもいいです
最終的に、自分が構造をきちんと把握することができればいいのです。線引きは副次的なものです。
【応用】
この講義の対象は、入試問題に下線部和訳が出る大学を受験する人とします。。
□無生物主語構文
・Heavy rain prevented me from climbing the mountain.
そのまま直訳すると「大雨は、私がその山に登るのを妨げた」になります。
しかし、これは適切な訳ではありません。なぜならheavy rainという無生物が生物のように扱われているためです。
生物でないものが主語で、後に人を目的語に取る場合、そのまま訳すと不自然になりますし、和訳問題では減点対象です。
この場合、まず無生物を「~によって/~のせいで/~のおかげで」などと訳します。
そして目的語を主語にし、その後の動名詞を訳します。Preventの場合はその動名詞を否定で訳します。ですので正確な答えは、
「大雨によって、私はその山に登ることができなかった」となります。
・The train will bring you to that town.
そのまま直訳すると「その電車はあなたをあの町に運ぶでしょう」となり、不自然な訳です。
無生物主語のtrain、目的語に人ですので、無生物主語構文です。先ほどと同じようにすると
「その電車によって、あなたはあの町に行けるでしょう」となりますが、「その電車によって」ではまだあいまいさが残ってしまいます。
この文章では、きちんと状況を理解して意訳することが必要になります。電車にどうするかを考えましょう。
完全な訳は「その電車に乗れば、あなたはあの町に行けるでしょう」です。この論理展開こそが意訳であり、適当に意訳をしてはいけません。
□所有格+名詞化された動詞
・His search for comfortable living is important.
そのまま訳せば「彼の、快適な生活の追求は重要だ」です。「の」が二つかぶっていたり、訳された文章も、抽象的で理解しにくいでしょう。
さてsearchはもともと動詞です。それが名詞化して「追求」という意味になっています。
searchの前にhisという所有格が来ています。つまり「所有格+名詞化された動詞」という形です。
この場合、所有格はS(主語)として、名詞化された動詞はV(動詞)として訳すとすっきりします。
また、名詞化された動詞の後ろに続く、前置詞+名詞はO(目的語)としましょう。すると、
「彼が快適な生活を追求することは重要だ」となります。どうでしょうか。すっきりしたでしょう。
□名詞化した動詞+of
・Some understanding of the past enables us to know where we are.
まとめの文章です。少し難しいでしょう。この文章は無生物主語構文ということに気付いたでしょうか?無生物主語構文を意識してそのまま訳すと、
「過去の、何らかの理解によって、われわれは、自分たちがどこにいるのかを知ることができる」となります。
先程のように「の」の繰り返しや、抽象性によって理解しにくい訳です。
understandingは動詞understandが名詞化したものです。よって、「名詞化された動詞+of+名詞」という形になっていることがわかります。
この場合、名詞化された動詞をV(動詞)として、of+名詞をO(目的語)として訳しましょう。
「過去をある程度理解することによって、われわれは、自分たちがどこにいるのかを知ることができる」という訳になりすっきりします。
□所有格+名詞化された動詞+of+名詞
・his understanding of the past
上記二つをまとめてみました。考え方は今までと変わりません。
「彼が過去を理解すること」という訳になります。「彼の過去の理解」では抽象すぎて理解できないことでしょう。