本屋のオヤジ推薦「生涯NO1ミステリー」のポップに触発されて買った「占星術殺人事件」で嵌った島田荘司です。
久住さんありがとう。本物の本格ミステリですね。今後も嵌り続けます。
「水晶のピラミッド」は、エジプト文明から、遭難するタイタニック号船上、オーストラリアなどへ時代と場所を飛び越えながら物語が進みます。ミステリのはずが、SFかホラーかと間違う展開で始まります。
富豪がガラス張りのピラミッド横の塔に作られた「密室」で、死んでいます。しかも溺死です。この何事件に探偵「御手洗潔」とワトソン石岡が挑みます。
「文明の中心地は西へ移動するんだよ」と御手洗は言います。「中国、インド、バビロニア、エジプト、ギリシャ、ローマ、パリ、ロンドン、ニューヨーク、文明の中心地は絶えず,そして必ず,西へ西へ動いていく。けして逆転は無いんだ。コオリオ効果、すなわち地球の自転と関係があるのさ。」
この事件は、1986年におきています。日本でバブルが始まっていた頃です。当時、東京の土地を売るとアメリカ合衆国が丸ごと買えると言われていました。ニューヨークの次は東京に文明の中心が移ると考えても不思議は無いですよね。
バブル崩壊ともに文明の中心が、日本より西動いている気がしますが。
密室は、やっぱり窓が外れて解決します(あ!言っちゃった。これから読む人ごめんなさい。)。でもその前に、ピラミッドは何のために造られたかに関する新しい発想と、巨大なサイホンが登場します。ここが凄い!!。