とにかく、目を閉じることで現実から目をそむけようとした。
手造りで作った、お昼寝専用の寝床。

でも、この2日間はさすがの(ボア・)ハンモックでも癒しを与えてくれることはなかった。
さて、手元に残ったのは、酒樽・ハリセン・成人男性誌…
肝心な食料がない。
大丈夫。
水さえあれば、少しは生きていける。
水なら目の前に腐るほどあるではないか!
しかし、今さらイカダを作る気にはなれない。
理想の旅とは程遠い展開に戸惑いを隠せない。
毎晩、一人考えた。
「そうだ、仲間を探そう!」
ってことで、はるばる隣町まで出向くことに。
こんな時代だ。世はみんな忙しい。
その中で一緒に旅をしてくれる仲間がみつかるのか…正直、無理だと思った。
散々歩き回る。
人が集まりそうな場所。全て回った。
残念ながら、見つけることは出来なかった。
時計に目をやると深夜3時。こんな時間から戻れる訳もなく、この町で夜を明かす事に。
こんなときは酒だ!やけ酒をしようと目に入った居酒屋へ向かう。少しばかりのお金を握りしめて。
お店の前についた。
が、お店の前にある上階に上がる階段のところに人が寝ている。
いや、泣いているのだろうか。
そっと近づいてみると…ただ、酔い潰れてるだけのようだ。
「大丈夫ですか?」
そう言うと、その男はムクっと起き、うなずいた。
それから少し話してみた。その男には野望と秘密があるようだ。
一度食べてしまえば、“特殊な能力と引き換えに、お酒が弱くなる”
そう、デビルの実の能力者だった。
体毛系のシリーズでも希少な“ヒゲヒゲの実”の能力。
彼は「髭族王になる!」と言っている。
若干、夢がピンポイントのような気もするが…
それなら話が早いと、「お前は俺の仲間だ!一緒に旅しよう!」と言った!!

そして、オウジ・D・ヨウヒラーが仲間になった。続く。
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