浅草の鬼滅イベント、風流ですね… 東京西部出身なので、東京東部への憧れと屈折した心境があります。母方はみんな下町出身なので… 奥東京市生まれです←嘘


 鬼滅の刃をネタバレバレ自己中心的に読みなおして、勝手に感想を書くブログです。ご注意ください。

「鬼滅の刃」吾峠呼世晴著

第十九巻 蝶の羽ばたき

表紙 伊黒小芭内

カバー下 嘴平琴葉 嘴平伊之助

扉 胡蝶カナエ 胡蝶しのぶ 栗花落カナヲ


【ここまでのあらすじ】宿敵無惨の巣くう無限城での決戦。上弦の陸を善逸が、上弦の参を義勇と炭治郎が倒すが、上弦の鬼はまだひかえている。どうなる、鬼殺隊!


 上弦の弐・童磨と戦闘中の、カナヲと伊之助。童磨は軽薄な女好き…ですが、合理的な考えの持ち主です。女性を喰うのは、栄養価が高いから。自分の役割は、情報を得て無惨に提供すること。氷の分身に戦闘を任せ、逃げに転じたが…しのぶさんの毒が、効き始めた。そう、十五巻でしのぶさんがカナヲに告げたのは、姉の仇を倒す為に自分が喰われる覚悟だった。柱であり女である自分を、仇の鬼の傾向ならば必ず喰うだろうから、その頚をカナヲに斬って欲しいと望みます。お館様の爆死も大概でしたが、しのぶさんも一年以上かけて藤の花の毒を摂取していたとは…


 童磨最後の大技に、失明の危険のある終ノ型を使うカナヲ、伊之助の思いつき技が重なり頚が落ちる。自分の「万世極楽教」は人間の心の支えであり、喰った人を救済しているとうそぶき行動していた童磨だが、人間だった時から感情を持てずにいた結果がこれなのだと、認めるしかなかった。

 死者の空間で、童磨の死を待っていたしのぶさん。珠世さんの協力のおかげと静かに語るしのぶさんに、急に恋心を伝え地獄への同行を誘う童磨に、笑顔で

「とっととくたばれ糞野郎」と。

※自分としては、しのぶさんの最後の台詞はこっちだと思ってます。どっちも毒たっぷりだけど…


 仇を討っても、伊之助には母を追慕する涙が流れるばかりだった。右目を失明したカナヲは、カナエが亡くなった時には流せなかった涙が溢れる。天国で両親と再会する胡蝶姉妹。死にたくは、なかっただろう。でも、悲しみの鎖がひとつ、断ち切られた。

※カナエさんの髪飾りが壊れ、これ以降カナヲはしのぶさんの髪飾りを付けています。


 気絶から目覚めた炭治郎が見たのは、上半身裸で焚き火する義勇だった(わぁっ!としか言えないわなそりゃ)。止血しても血が止まらないから、焼いた刀で焼く…最前線では仕方ないだろうが、とても痛そう。そこへ鎹烏が、上弦の弐撃破を伝える。残る上弦は…

※煉獄千寿郎君からの手紙、炭治郎君読みました。


 無限城をさまよう伊黒さんと蜜璃ちゃんは、上弦の肆・鳴女を見つける。無鉄砲に攻撃し、あっけなく攻撃をかわされる蜜璃ちゃんに、「相手の能力がわからないうちは、よく見てよく考えて冷静にいこう」と、注意する伊黒さん。いや~ネチ柱伊黒さんにしては、かなり優しい言い方ですよ。他の隊士だったら…こんなもんじゃない暴言の嵐たぶん。しかし恥ずかしいは恥ずかしい(~_~;) 気まずい空気が漂い、お互いの顔を見れません(-_-;) 意識し過ぎだよ、おふたりさん。

 覚悟!と言いつつ、また落とされる蜜璃ちゃん…伊黒さんの攻撃もかわされ、まだまだ鳴女に翻弄される二人だった…



 背中合わせに攻撃再開するおばみつが格好よかったので、伊黒版と甘露寺版を描いてみました。一番描きにくいのは、伊黒さんの髪型です。う~ん。

 悲鳴嶼さんと行動していた時透君は、空間血鬼術で別の場所に落とされる。そこにいたのは、上弦の壱・黒死牟だった。その重みのある風貌に、威圧される時透君。名前を問われ(上弦の奴らはやたら相手の名前を聞きたがる)答えると、「私は継国巌勝…お前の先祖だ」と、唐突に自己紹介してくれます。驚きはするものの、すぐに落ち着く無一郎君。「さすがは私の子孫」と自意識過剰な敵に対し、痣を発現しオリジナル技・朧を使うが…黒死牟の月の呼吸で、左手を失う。即座に止血し斬りかかるが、今度は近くの柱に串刺しにされてしまう。もうやめてくれ、いたいけな少年に何しやがる…「あの方に鬼にしてもらおう」と、自分の末裔に執着します。
※時透君の一人称は「僕」ですが、戦闘中など頻繁に「俺」になります。お兄さんの影響かな?

 物陰から黒死牟を狙撃した玄弥だが、たちまち背後から両腕と胴を切られる。鬼喰いをしていた剣士は、三百年前にもいたらしい。首を狙われた玄弥の前に、風柱不死川実弥が現れた。何のためにお前を守ったと思っている、普通の幸せを送って欲しかったのに… 本心を語る実弥に「鬼狩り兄弟とは懐かしや」と意味深な呟きの黒死牟だが

「よくも俺の弟を刻みやがったなァこの糞目玉野郎ォ!許さねェ許さねェ 許さねェェ!!」の名台詞の前に、霞んでしまいます。実弥のイレギュラー攻撃に、今まで見せなかった刀身をあらわに。黒死牟の体から作った目玉だらけの気色悪い刀、目が六個もあるし、どうも目にこだわりのある鬼らしい。
 玄弥の刀や銃も使う機敏な実弥だが、腹に大きな傷を負う。が、同時に黒死牟の動きも乱れる。実弥は稀血の持ち主だった。
※稀血、第三巻以来に言及されました。清少年は栄養としてさらわれてましたが、実弥の血には鬼を酩酊させる効果がある。

 攻防の中、実弥の過去が語られる。鬼になった母を手にかけ、街に潜む鬼を日光で焼き殺す無茶をしていた頃、鬼殺隊の粂野匡近と出会い育手を紹介してもらった。二人で下弦の壱を倒したが柱になったのは自分だけ。当初はお館様にも反抗的な態度だったが、匡近の遺書を見せてもらい、涙ぐんだ…
※この匡近の遺書の文面は、最終巻二十三巻でも出てくるので、その時ご紹介するつもり。

 実弥の危機に、岩柱悲鳴嶼行冥登場。実弥は腹の傷を縫うため、戦闘を悲鳴嶼さんに任せます。悲鳴嶼さんの武器は、鎖で繋がれた鉄球と鉄斧。二メートル超えの長身のうえ盲目なのに、軽やかな身のこなしで敵の刀身を折った。上弦の壱の再生力の高さに、悲鳴嶼さんは両腕にひび割れの形の痣を浮かび上がらす。

 弟を助けに現れた不死川実弥さんの模写。後ろに玄弥が倒れてますが、顔を見せずに、いつもの乱暴な口調で弟への想いを吐露します。強面で気性の荒い人の優しさは、胸に堪えますよ実際。実弥さんの髪も描くの難しいんですが、前髪ある人はなんとかなる…だから炭治郎君は描くの苦手。あ、十九巻の表紙の伊黒さんは、彼が活躍する第二十二巻の感想書きに掲載します。何時になるかは、聞かないで。ではでは