英語講師、通訳、翻訳者の門田直樹です。
英語学習でよく耳にする意見があります。
「教材の英語より、生きた英語の方がいい」
「ドラマや映画で学ぶべきだ」
「ネイティブが実際に使う表現を覚えなければ意味がない」
こういった声、みなさんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
私も現場でよく受ける相談のひとつです。
結論から言いますと、教材の英語と生きた英語、どちらが優れているということはありません。
どちらにも強みと弱みがあり、学習者のレベルや目的、興味・関心によって最適な選択は変わってきます。
「教材の英語 < 生きた英語」という序列があるかのように思い込んでしまうのは、少し違うと感じています。
1.「生きた英語」の落とし穴
生きた英語というのは、ドラマ・映画・ポッドキャスト・SNSなど、ネイティブが実際に使う英語のことです。
自然な表現が身につく、モチベーションが上がりやすい、といったメリットがあるのは確かです。
しかし、特に初中級者には注意が必要です。
生きた英語には、文法・語法のイレギュラーが多く含まれます。
省略、スラング、文法的に正確とは言えない口語表現なども頻繁に出てきます。
基礎が固まっていない段階でこれらに大量に触れると、「何が正しいのかわからない」という混乱が生じやすくなります。
2.「教材の英語」の強みを見直す
教材の英語、つまり文法書・教科書・問題集で使われている英語は、「整理された英語」です。
文法・語法のルールが適切に反映されており、初中級者が英語の構造を理解するうえでは非常に有効なんですよね。
「教材の英語は不自然だ」と言われることがありますが、これは必ずしも正確ではありません。
正確で読みやすい英文であるという点では、教材の英語にも十分な価値があります。
3.レベルと興味で使い分ける
では、どう使い分ければいいのでしょうか。
少なくとも私の経験では、次のような目安が1つの参考になると感じています。
初中級者(英検3級~準2級・TOEIC500点前後)
まずは教材の英語で基礎を固めることを優先する方が、結果的に伸びが早いと感じています。
文法・語法の土台ができてから生きた英語に触れると、理解の速度がぐっと上がります。
DUO 3.0や英語のハノンのような整理された教材は、この段階では特に力を発揮します。
中上級者(英検準1級・TOEIC700点以上)
ある程度の基礎が固まった段階で、生きた英語を積極的に取り入れるのは非常に有効です。
ポッドキャスト・映画・英語記事など、自分の興味に合ったコンテンツを選ぶと継続しやすくなります。
この段階なら、多少のイレギュラーにも対応できますからね。
興味・関心で選ぶという視点
もうひとつ大切なのが、「自分の興味に合っているかどうか」です。
英米の文化・歴史・映画・音楽に深い関心がある方にとっては、生きた英語のコンテンツは非常に効果的なインプット源になります。
逆に、ビジネス英語や試験対策が目的であれば、教材の英語に特化した学習の方が効率が良いことも多いですね。
学習者の目的と関心によって、最適な素材は変わります。
正解はひとつではありません。
まとめ
- 「教材の英語 < 生きた英語」という序列はない
- 初中級者は教材で基礎を固めてから生きた英語に移行する方が無難
- レベルが上がるにつれて生きた英語を取り入れるのは有効
- 学習者の興味・目的によって、最適な組み合わせは変わる
どちらが正解かではなく、「今の自分のレベルと目的に合っているか」を基準に選んでみてください。
色々試してみて、自分に合うやり方を見つけるようにしましょう!!
参考になれば幸いです。^^
皆さんはどう思われますか?是非コメント欄で教えて下さい。
ご意見、感想大歓迎です。
