先日、脳出血を起こして緊急搬送先を探していた東京都内の妊婦が、7つの医療機関に
受け入れを拒否され、出産後に死亡したというニュースを聞きました。
大変お気の毒なことだと思います。
・・・まあ実際のところ、緊急で脳出血と妊娠両方に対応できなければならなかったわけで、
そう考えるとこの妊婦を助けられる可能性はかなり低かったんでしょう。
7つの医療機関って、じゃあどこよと調べてみると、墨東以外に慶応に日赤、
順天堂に慈恵に慈恵医大青戸、日大板橋、あと東大病院も拒否したとのこと。
墨東と日大板橋が、確か3次救急だったかな。
本当に受け入れが無理だったのか。厚労省の調査が入ることになるのでしょうね。
アイの妹は外科の看護師をしていて、2次救急の病院で働いていますが、
もう受け入れがムリな時は、受付で最初っから断るように医師が命令してくるそうです。
個人的な見解に過ぎませんが、妊婦のかかりつけ医はおそらく、
ちゃんと状況を病院に連絡したのではないかなって思ってます。
でも、届かなかった。
ちょっとズレますけど、感染症が疑われる場合鳥インフルエンザじゃねーだろーなって
恐怖もあって、そうなると鳥インフルエンザに対応できる病院って少ないので、敬遠されがち
だったりもするようです。
じゃあ受け入れ先の病院が見つからなきゃどうしょうもないのかって、妹に言わせると
実はそうでもないようで、半ば無理やり病院まで連れてきちゃえば医師は結構
なんとかしようとするそうです。そういうケースはよくあるとのこと。
ただ、そのせいで別の誰かが手遅れになったりするんだけどね。
わかったようなことをいう妹を見てたら妙に悲しくなってきて、
とりあえず蹴っときました。
「一ヶ月お疲れ様でした。」
9月から雇用したパートさんたちに、はじめてのお給料を渡すアイ。
なんていうか、新人の時。初給料というのは大変に嬉しいものでしたが、
渡すほうの立場になってみても、実は案外嬉しいものだということを知りました。
独立稼業として、調剤薬局はラーメン屋や美容院と比べれば潰れにくいといえますが、
それでも処方せん40枚に薬剤師1人という人員配置基準がある以上、稼げる金額には
制限がつけられています。まあ厚労省の方針として、医療は生かさず殺さずと
いったところかな。
そう考えると、人件費削減のため、短い時間で働くパートさんを上手く使うほうがいい
ということになります。
短い時間、というのは人を雇用した場合、労災保険と雇用保険に入るかという問題が
あります。
労災保険には、必ず入らなければなりません。(てか入っとけよ。危ないから)
まあ農家や漁業、畜産業とかは働く人が5人以下なら入らなくてもいいようですが。
そして雇用保険ですが、
1.1年以上働くことが予想されるもの。
2.週20時間以上働くもの。
という条件があります。
雇用保険は雇われる側にとってはいい保険ですが(どういいかって、失業保険と
いいかえればわかりやすいでしょうか)、雇う側も雇われる側も雇用保険料を
負担しなければなりません。払わなくて済むなら、それがいい。
週20時間以下で働く人なんて、要は結婚してる女性のパートってことです。
薬剤師にはそういう方がたくさんいます。まる1日勤めるのはつかれちゃうのでイヤだけど
ちょっと働きたいという人も。オンナは欲友だからな。
相方の扶養なら、雇用保険は必ずしも必要ない。
アイは最初から短時間勤務、そしてできれば家が薬局に近い人を
雇用の対象にしてました。
家が薬局に近いというのはセコイですが、交通費の削減のためです。
就業規則にも、交通費は一ヶ月20000円までと上限をつけました。
自転車でも往復200円は出すともしましたけど。以前勤めていた薬局で、
途中から引っ越したんですけど宇都宮から東京まで新幹線で通うちょっと頭おかしい
薬剤師がいて、社長はその人の交通費も全額負担していました。
確かにいい薬剤師でした。
振込みじゃまずいのか、毎月社長が微妙な顔でその人に、封筒で交通費だけ
手渡ししてたのを、覚えてます。
希望どおりの条件なんて、そう計算通りにはいかないかと思ってましたけど、
なんかたまたま上手くいきました。
後は年末調整をすれば問題ないです。短時間パートさんの場合、2箇所以上で
働く人もいて、その場合はよりどの職場で多く働いてるか?要はメインとサブに分けて
税金の計算をせねばならないのですが、いまのとこアイの薬局で働いてるのみなので、
それも簡単に済むでしょう。
人間関係も、まあ良好です。
とはいえ人徳なんてアイに期待されてもムダで、アイは契約通り働いた分に
ちゃんと給料を払う。必要な福利厚生はする。それだけなんですけどね。
いまのところ遅刻も病欠もなくきっちり来ていますが、パートさんたちにはお子さんが
いるので、冬になればお子さんが調子が悪くなって病欠したりもするでしょう。
そういう時は家族を優先して、いつでも休んでいいと言ってあります。
ただノーワークにはノーペイ。その日の給料はあたしがもらうとも言いましたが。
休まれたその日は苦労することになるでしょうが、取り分がそれだけ増えるなんて。
(払わないだけなのに)
そんな卑しいことを考えるアイは、どこまでもフツーで、まともだ。
週末の夜。自室のソファーにもたれかかり、リモコン片手にDVD録画したテレビを
楽しむアイ。
ドラマ、「小児救命」を好んで見ています。
もう医療ドラマなんて正直うんざりだ、なんて気もありますが、これは主人公がいい。
子供たちを救いたいという一心だけで、主人公である小児科医 青山 宇宙
(ガンダムオタクじゃあるまいし、女性につける名前じゃないと思う)は大病院を辞め、
周囲の反対も無視して開業を決意します。
親が閉院した病院を改装したとはいえ、こんな若い女医がカネ持ってるわけねー。
このスペースなら改装費は機材も含めて少なくとも2000、いや3000万近くいってるはず。
どこからカネを借りたんだ?親?区?市長村?銀行?貸してくれんのか?担保は?とか。
スタッフが集まったのは幸運なことだ。それにしても、24時間小児の患者を
受け付けてるみたいだけど、スタッフの労務管理は誰がやって、誰が給与計算してんだ?
税理士とか経営顧問はちゃんとついてるのか?とか。
院内投薬みたいで、錠剤の薬品タナの描写はあるけど、小児のクスリって
散薬とかシロップばかりなんスけど。誰がクスリ用意してんだ?とか。
ていうか夜になっても、待合室が小児科の患者でいっぱいってものすごーくイヤな光景
なんですけど。なぜかって東京が舞台だとしたらこの子供たちの医療費はみんな
窓口負担タダなわけで。つまりそれは何を意味するかというと、2ヶ月間現金収入が
ほとんどないってことで。そうするとスタッフの給料と運転資金でまた借金・・・
まあそんなこと、どうでもいい。
まだ2話までですが、このドラマで特筆すべきは主人公の異常性。
病院の開業日というのはその他の業種と違い、保健所の開設許可と社会保険庁の
保険認定によって決まるものなのです。要は開業日から、保険で診療ができるということ。
主人公 青山 宇宙は開業日2日前に、大怪我をして連れてこられた子供を
他のスタッフが別の病院に搬送しようという意見を無視して、自分のところで治療します。
この子の治療代は保険で請求できません。
24時間診療体制で、スタッフのシフトは破綻状態。
見かねたベテランの女医が「医療はコンビニじゃないのよ!」と指摘するのに対し、
主人公は「コンビニにしたいんです」と即答します。
医師会との軋轢もあり、夜間に緊急オペが必要な小児が来ても、受け入れてもらえません。
そこで主人公は自分が元、働いていた大病院に搬送し自分でメスを持ってオペしようとします。
小児科で、オペの経験もないのに。
・・・やることが、まともじゃありません。
こういう一見普通そうで、実はひどく歪なキャラクターというのは、なんか魅かれます。
社会問題となっている小児科医の深刻な現状を描くことが、このドラマのコンセプト
なのでしょうが。
この主人公自身の救済ともなれば、いいんだけど。
早送りしながら見たドラマを見終わって、ごろんとソファーに寝転がるアイ。
ぼーっと、天井を見上げます。
まあ、誇り高く生きるというのは、損得とか、こうすれば賢いとか、そんなもん無視して。
自分のルールで生きるってことじゃないかな。
何かをなそうと、わざわざイバラの道を選ぶヤツは、他人からこっちに来ればいいのに、
絶対こっちのほうが歩きやすいよといわれても、実はイバラの道を歩かずにはいられなくて。
そんなヤツが、まともなわけはないんだよ。
誇りと共に燃え尽きるまで。セカイに挑むのは、いつだってどこか歪んだ人間だ。
to be continued・・・⇒