3月の後半は自宅の引越しをした、ということを前回のブログに書いて、ずいぶん時間が経ってしまいました。
そして引っ越しのプロセスのなかで、足の中指を骨折した。
そのことについて自分への整理も含めて書いてみます。
まず引っ越し。
私は寺と神奈川の家と二拠点の生活をしているのだけど、この神奈川の家を江ノ島の近くに移した。
湘南と呼ばれる地域のど真ん中。
子供二人の家族ごとの引っ越しはなかなか大変で、荷物も多く、また手続きも大変だ。
今度の家は築年数が50年を経過しているとてもユニークな家だ。
古いがしっかりとした作りの洋館で、随所に建築者の意図がしっかりと込められている。
この家はオーナーの方から「大切に住んでほしい」と言われて、私たちの家族が住まわせていただくこととなった。
しかし設備が古く、いろんなところにだいぶガタがきていて、何かをしようと思うとひとつひとつ補修をしながら進まなければならない。
なにしろ和室を私の書斎にするために、壁をすべて塗りおなす必要があったほどだ。
オーナーの方からは、どんなふうに手を加えても良いという許可をもらっている。
そんなわけで、通常の引越しに比べて、とんでもなく時間がかかっている。
現在引っ越しから三週間ほど経過して、段ボールは片付いたものの、まだまだ家の補修は追いつかない。
家というのもはひとつの生き物だ。
家を移り住むということは、ひとつの生き物の体の内側に入り込むような感覚がある。ヤドカリのような感じだが、少し違う。ヤドカリは死んだ貝の殻に入り込むが、家は生きているのだから。
また土地というものは、非常に大きな場の力を持っている。
場の力に関しては、ブッダスクールでも大きなテーマとして扱うトピックだ。
一般的には個人があって、場があるように現代ではとらえられやすい。
しかし私は僧侶・アカシックリーダーとして思う。
場の力なくしては、個人はないのだ。
スティーブ・ジョブスを生み出したものは、これからコンピューターとインターネットの時代になっていく時代×カリフォルニア・サンフランシスコという土地がかけ合わさった場の力である、ということだ。
また私も寺という場や、現代という時代があってこそ、僧侶・アカシックリーダーというスタンスでの活動が成り立つとも言える。これは以前にも書いた。
今回は何を書きたいかというと、湘南という場の力のことだ。
引っ越してきてから、湘南の場の力として現れようとしているものが、私と重なってくプロセスをじっくり味わっている。
このあたりは芥川龍之介や志賀直哉といった文豪たちが集まった、知の集合場であり、また江ノ島で霊的な体験を得た日蓮を代表として、僧侶たちにも馴染みが深い土地だ。
また近年のスピリチュアルのムーブメントのなかでは、江ノ島は「産み出す力」としての弁財天の象徴として、パワースポットの代表的な場所と言える。
そんな土地に足を踏み入れ、家を移した途端、右足の中指を骨折した。
一瞬で指が腫れ上がり、青紫になった。
冷蔵庫を見たら、氷がなかったから、ラップに包んだ冷凍のご飯を、足の甲に置いて冷やした。
そんななか翌日は用事があったので、その足を引きずったまま、早朝に千葉まで出かけた。
私個人でももちろん骨折の原因や縁についてリーディングをしたが、こんなとき私には心強い仲間がいる。
早速、アカシックのプロクラス生に、状況を伝えて、リーディングの依頼をかけた。
いわばリーディングの検体として。
皆、すぐに反応してくれて、それぞれ的確な情報を与えてくれた(本当にありがとう!)。
・やらなければならないことへのストップ
・休めという体からのメッセージ
・がんばりすぎ
・諸々の感情・トラウマの解放
そんなわかりやすい情報と共に
・次に行く前にやることあるやろ
・実験
・極から極へ
・土地とのコミットメント
・騎馬隊
・信頼
・地面からのジャンプ
といった象徴的な情報があった。
それらのプロクラス生からの情報を踏まえていくと、私のなかで
「場の力との契約」というものが浮上してくる。
場の力は本当に大きい。
私個人としては、この江ノ島近くに住むということは、ある意味大きなコミットメントを必要とする場所だ。
そして江ノ島に住まう土地の存在は、ハートチャクラに大きく関与し、その人の本質の願いを暴き出す。
閻魔の鏡のように、表面的な願いではなく、ずっと底にある本心を無理矢理見せられるような力が、ここにはある。
ブッダプログラムとしてスクールをスタートさせ、この三月でちょうど四年がたった。
この四年は私にとって、本当に大きな期間だった。
ノウイングスクールで講師をしていた時代に比べ、あらゆる点で、自分のうちなるものと外にあられわものに直面していくプロセスのまっただなかにあった。
溶鉱炉の中みたいに熱くて、そして凝縮していた時間だった。
人体のなかで骨という部位は、最も深い記憶と重なる部位だ。
人が死に、肉が消え、神経が溶けても、骨は残る。
その意味では、骨は最も深く、また永続する古い情報を残す。
骨が折れるとき、その最も深く、古いものが解き放される。
長くセッションに関わってくる中で、骨折にまつわる情報にも数多く触れてきた。
また僧侶として遺骨を預かる墓に長く関わってきた。
そのようななかで、人間が生きながらにして、骨を折るとき、ほんとうは死んだ後に行うべき、深く古い記憶や感情に触れていく必要があるときなのだと私は理解している。
そしてまたその部位は、その人にとって「まさにそこでしかない」という部位の骨を折るのだ。
足の中指は、5本の指の中心であり、手の中指がハートチャクラの面だった感情面であることにくらべ、さらに内側にある無意識面を表す。
そしてまた足はもちろん行動の原理そのものなので、踏み出す力や、いまの現実をどのように捉えているのかを示すものとも言える。
これらは一般論に過ぎないが、私にとって今回の足の骨折は、これまでの進み方のリセット、そして新しい湘南という場の力の流入を感じている。
そしてまた江ノ島という場の存在によって、自分自身の本質との直面が日々行われていることを感じている。
そしてまたまったく見えてこなかった、新しい展望が私のなかで開かれてきた。
そんな日々なのだけど、現実的には湘南や鎌倉に住む方々と途端にご縁が開かれて、またこちらの方々に歓迎会まで開いていただき(ほんとうにありがとうございますー!)、なんだか目まぐるしい新しいことが始まっている。
少し長くなってしまったけれど、いまいま起こっていることを、つれづれなるままに書いてみました。
あ。そうそう。骨折の経過は順調です。
二週間ほど経って、いまは腫れもほとんどなく、痛みもほとんどありません。
ギプスもなしで、他の指を支えにしているテーピングだけです。
日常生活にはほとんど支障はありません。
ご心配なく!
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