豚汁とお塔婆としだれ桜の一日 | 斉藤つうりのブログ 『ブッダプログラム』

斉藤つうりのブログ 『ブッダプログラム』

斉藤つうりのブログ 『ブッダプログラム』

今日はお寺の年に一度のお祭り。

 

お祭りに合わせるように、本堂前のしだれ桜が咲きました(^-^)♪

お祭りといってもお施餓鬼といって、餓鬼供養の法要です。

この日はウチのお寺の一年のなかでも、参拝者が最も大勢いらっしゃる日。

施餓鬼とはいわゆる『食』にまつわる、お清めの儀式。

木蓮尊者にまつわる逸話が有名な施餓鬼ですが、もっと普遍的な意味合いもあります。

食というものは、言うまでもなく人間にとって、とても大きなもの。

現代の日本では飢えで亡くなる人は少ないけれど、かつては飢饉など人は『食』に対して、あまりにも大きな何かを残したまま、大勢亡くなったものです。

現代でも食にまつわる人の欲求は限りがありません。

より美味しく。より珍しく。
広告などでは、人々の食欲をかきたてます。

それと同時にダイエットの宣伝。

電車の吊り広告で、食べ物とダイエットの記事がとなりに並んでいると、なんだか頭がおかしくなりそうになります(^_^;

異常なまでに膨らんだ食に対する願望のエネルギ-は、奪い合いをベ-スにした経済システムをがっちりと支えているのですね。

そしてどこかに食料が過剰にあるということは、どこかで過剰になくなっているということ。

先進国であふれている食料の裏には、後進国の食料難があります。

単純に現代の日本に食が豊かだから、食に関するお清めは不要というわけではないのです。

このように、人に根源的に関わる『食』。

このエネルギ-のバランスをとり、地と天をつなぎ、世界中の人の食にまつわる葛藤を開放する儀式がお施餓鬼であると言えます。

…というわけで、堅苦しい話ここまでです(^_^;

食にまつわる儀式だけあって、この日の本堂の祭壇は実ににぎやか。

☟五大元素をあらわす色に飾られた須弥壇。全檀家のお塔婆をお供えしてあります。

 

☟こんなにみごとに野菜を盛りつけます。
野菜ソムリエもびっくりです(笑)。

  

中央には、塩と、米と、お清めの水。
☟そしてローレルの枝。これで住職が水のお清めをします。

 

法要の後は、皆さんの交流会。
ウチのお寺は素晴らしい皆さんに支えられていて、お手伝いの方も大勢。豚汁が美味しかった!

☟集まる人の多いこと!!小さいお寺ですが、とってもにぎやかです。

 

日もとっぷりくれて、わいわいとした一日も終わり。
いっしょに手伝ってくれた妻と夕飯を食べ、帰って来ました。


私が東京でスピリチュアルな活動を展開出来るのも、こうして土着のたっぷりとしたエネルギ-の支えがあるからこそだよなあ…としみじみ。

斬新な新しさも楽しい。
けれど、伝統的な古きも楽しい。

どちらも本当に大切です。

住職の兄、寺を支えてくださる皆様。
心から感謝です。

ウチのお寺は本当に良いお寺です。