初めての。 | 筋筋膜性疼痛症候群(MPS)闘病記

筋筋膜性疼痛症候群(MPS)闘病記

日本の整形医学界ではまだ認知度が低いとされている筋筋膜性疼痛症候群(MPS)を発症してしまった僕の、これまでのあれやこれやをつづりたいと思います。記憶を辿りながらの為、不定期更新です。

上司からの半強制により、幡ヶ谷の整体治療院に行く事となりました。

幡ヶ谷駅の改札を出て、上司から渡された地図を頼りに治療院を探します。

この時も、当然ながら左下肢部の激痛と闘いつつ、脚を引きずっての探索です。

痛みに涙ちょちょぎれながらも駅から歩く事約10分。目的の場所にたどり着きました。

実はこの時点で治療がどんなものか上司からは聞かされておらず、着いて初めて整体と分かったのです。

ただ、かえって何も知らされなかったのは良かったのかもしれません。

その時の僕は完全に「原因=ヘルニア」と思い込んでおり「なぜ、整体?」と上司に難癖をつけて、断ってしまったかもしれなかったからです。

おそるおそるドアをノックし、「ごめんくださ~い・・・」と中に入ると「おお!お待ちしてました!徒然さんですね?どうぞどうぞ!」という、元気な声と共に、50代半ば程の治療師の先生がそこにいました。

初めて来る土地で初めての整体。先生とも初対面だけにやや不安がありましたが「○○さんから話は聞いてますよ。坐骨神経痛だそうですね。」と、社長の名前が先生の口から出たので、少し安堵する事が出来ました。

早速用意されたパジャマを着て、ベッドにうつ伏せになります。

まずは、骨格矯正前のマッサージから開始です。

「固いですね、ここ。ここも、ここも。」

肩、背中全体、尻に太股、ふくらはぎまで。どうやら僕の身体全体的に、かなり筋肉の凝りが酷かった様です。

特に痛みが激しかった左下肢部は全体的に筋肉の硬直を起こしていたみたいです。

この時マッサージされて一番効いた(痛かった)のは、両足ふくらはぎのリンパ管でした。

先生曰く「リンパが硬くなっています。代謝が悪くて、老廃物が溜まってしまってますね。」

どんなに若いつもりでも、少しずつ加齢は僕の身体にも来ていたのだという事を実感させられます(泣)

マッサージが終わり、いよいよ骨格矯正です。

背中、骨盤、脚の指とテンポ良くポキポキ鳴らされていきます。

そして先生との話がはずんだ刹那、先生から「徒然さん、力抜いてくださ~い。」

「えっ?」と思う間も無く首を「コキッ!」

「ふおぉ~・・・。」生まれて初めて、首を「コキッ!」とされました。

少しビックリしましたが、自然な会話の中での不意なものであったので、恐怖心は全く感じませんでした。この先生は、かなり熟練した腕の立つ先生であるのは間違いないと、この時確信しました。

その後次の予約を取り、先生からは痛みを改善するためのストレッチ、日常生活で動作に気を付ける事、はたまた食生活の事まで多彩なアドバイスを頂き、その日の治療は終えました。「神経痛で、なぜこんな話を?」と思いながらも、大人しく先生の話を聞いておりました。

幡ヶ谷駅に向かう道すがら、何故か脚の痛みは若干軽減しており、嬉しさと共に頭の中では大量の「?」が。

「飛び出たヘルニアが脊髄・神経を圧迫して痛みを発しているんじゃなかったのか?なぜ整体、マッサージで少なからず楽になっているんだ?坐骨神経痛ってなんなんだ?」

坐骨神経痛という症状に疑いを持ったのはこの時からです。


つづく