こんにちは、ふじおです。
今回は、4月23日にシネマ・クレールで観てきた「型破りな教室」をご紹介します。
麻薬と殺人が日常と化したアメリカの国境近くのメキシコの小学校。
子どもたちは常に犯罪と隣り合わせの環境で育ち、教育設備は不足し、意欲のない教員ばかりで、学力は国内最底辺。
しかし、新任教師のフアレスが赴任し、そのユニークで型破りな授業で、子どもたちは探求する喜びを知り、クラス全体の成績は飛躍的に上昇。
その内10人は全国上位0.1%のトップクラスに食い込む!
アメリカとの国境の町、マタモロスの小学校で2011年に起きた嘘のような本当の実話。
小学校6年生の担任教師フアレス先生を演じるのは、以前もブログで紹介した「コーダ あいのうた」で音楽教師で合唱部の顧問役を演じたエウヘニオ・デルベス。
今回もフアレス先生を情熱的に演じています。
フアレス先生が教えたのは、テストで良い点数を取るための学習ではなく、自分で興味を持ったことを突き詰める力。
自分で考え、能動的に自ら学ぶ姿勢を身に付けることです。
フアレス先生の情熱がクラスの児童たちを魅了し、浮力や質量、天文学や哲学など、それぞれの興味に拡がっていきます。
貧困な家庭に育つ児童たちは、家庭の事情に翻弄されながらも葛藤し、自分の道を切り開いていく、そんな姿に感動します。
この冬にTBS系列のテレビで放送していたドラマ「御上先生」の御上先生も、クラスの生徒に「どうしたらいい? 考えてみようか」と、いつも言っていました。
このドラマのテーマも、問題提起と生徒一人ひとりが「考える」ことでした。
「education」の語源は、ラテン語の「educatio」で、「educere(引き出す)」と「educare(養い育てる)」の2つの意味を持つ動詞から派生しています。
教師とは、子どもの能力をいかに引き出すかが、本来の職務なのだと思います。
残念ながら岡山での上映は終了してしまいましたが、機会があれば、ぜひ、「型破りな教室」を見てみてください。