こんにちは、ふじおです。
今日ご紹介する映画は「コーダ あいのうた
」です。
先日発表されたアカデミー賞で、作品賞・助演男優賞・脚色賞の
3冠を達成!
しました
現在MOVIX倉敷で上映しています。私は3月上旬に観たのですが、パンフレットを買おうと思ったらすでに完売でした
“コーダ(CODA)”と聞いてピンときた方は、このブログをよく読まされているかもしれません。
“コーダ(CODA)”とは“Child Of Deaf Adults(聾者の親を持つ子ども)”の略語です。
2019年11月5日付のブログで、SODAの会のことをご紹介しましたが、それに近いです。
元は2014年のフランス映画「エール!」のリメイクだそうです。
聾者の両親と兄を持つ健聴者で高校生のルビーは、いつも家族の通訳として、家業の漁業も毎日欠かさず手伝っていた。新学期になり、ルビーは合唱クラブに入ったことから彼女の人生は大きく変わる。そして家族も変わっていく--という成長物語です。
聾者の家族を持つ健聴者の苦悩と葛藤を描いた作品で、見る者に感動を与えます
また聾家族あるあるのエピソード(例えば大音量で音楽を流しながら車を運転する)が盛り込まれていて、笑いを誘います
この映画で特筆すべき点は、ルビーの家族である父フランク・母ジャッキー・兄レオを本当の聾者が演じていることです。聾者が演じることでリアリティーが増すと伴に、今後聾者の俳優の活躍の場が増えていくことでしょう。父フランクを演じたトロイ・コッツァーが助演男優賞を獲得したことは大きな追い風になるでしょう。
コーダでエッセイストの五十嵐 大氏は、本作を見て「『コーダの生きづらさ、苦しさ、葛藤』にスポットライトを当ててくれている」と評価した上で、「『これでコーダというマイノリティについて、知ってもらえるかもしれない』…親を支えたいという気持ちと、自分の人生を生きたいという気持ち。その両極端な想いに揺れるコーダの心情が、ありありと描かれていた。この映画を通じてコーダを知ってもらえれば、コーダのリアルな心情を深く理解してもらえる」と感じたとそうです。さらに「エンターテインメント作品のなかで、もっともっとろう者が描かれてほしいと思っている。ろう者だけではない、あらゆる社会的マイノリティが描かれてほしい」と願っています。(「コーダを生きる7」[PR誌「scripta16-3」紀伊國屋書店2022年4月]より)
聴覚障害者だけではなく、あらゆる障害者やその家族、またLGBTsなど社会的マイノリティをリアリティーについてもっと知ってもらうには“映画”というツールは最適かもしれません。
本作がアカデミー賞を受賞したことで、上映期間も長くなるかもしれません。
まだ見ていない方は、ぜひ映画館でご覧下さい