こんにちは、ふじおです。
9/11(日)にキッズ*ファースト主催の「こどもたちのことばとこころをはぐくむ講演会10」(オンライン)が開催され、理事長の福島邦博先生(早島クリニック院長・耳鼻咽喉科専門医)が講演をされました。
私も参加したので報告します。
今回のテーマは「受験上の配慮」について。主に大学入試です。
大学入試で受験上の配慮をしてもらうには、いろんな人の助けが必要です。
なので、まずはセルフアドボカシーを身に付けましょう!
セルフアドボカシーについて、以前の同講演会で福島先生が話して下さいました。
セルフアドボカシーとは、社会に対して自分がしてほしい配慮を自分で手配したり要望したりできる能力のこと、です。(詳しくは2019年の7/21と7/23のブログで報告したので、そちらをごらん下さい)
セルフアドボカシーの練習は、中学校・高校と少しずつでも身に付けたいモノです。
その格好の機会が大学入試センターの大学入学共通テスト(旧 センター試験)なのです。
大学入試センターでは障害に合わせ、様々な配慮を用意しています。
これらの受験上の配慮を受けるためには「配慮申請」の書類を大学入試センターへ提出しなければなりません。
申請書類は、
①受験者(orその保護者)が記入するもの
②学校が記入するもの
③病院が記入するもの
以上3種類が必要です。
また、配慮してもらうには、必ずしも身体障害者手帳は必要なく、条件に合致すれば、障害生徒が対象となる全ての配慮を受けられますので、大学入試センターへ一度確認してみましょう。
ここで重要なのが、その準備時期です!
まず第一に、申請書類を大学入試センターへ8月中に提出して回答が届くのが10月下旬だということです。
大学入学共通テストの出願が10月上旬!なので、一般の出願の時期と同じと思っていると、手遅れになってしまいます。
第二に、②の学校で作成してもらう書類は「状況報告書」です。
校内での日常的な配慮の状況を書いてもらいます。
そのためには、日頃の授業や定期テストの時から(高校1年生の時から!)合理的配慮を受けていることに意味があります。
第三に、③の病院で作成してもらう書類は医師による「診断書」です。
作成には時間がかかるため、依頼から作成・完成まで1週間は見込んだ方が良いでしょう。
また、発達障害を合併している場合は、発達検査が必要なこともあるので、より早い段階で医師に相談する必要があります。
以上のように、大学入試の準備はすでに高校入学直後から始まっています!
大学入学共通テストで認められた配慮は、他の市立大学など入試でも認められる可能性が高いので、ぜひ申請してみて下さい。
大学入試と同じことが高校入試でも言えます。
配慮申請は中学校の校長に申込書を提出し、その校長から受験先の高校の校長へ要望してもらう必要があります。
その際、中学校でどのような配慮がされてきたかが重要になってくるので、日常から中学校側(担任教員や校長)と連携・協議しておくことが大切です。
高校入試や大学入試に向け、早い段階から日常的な配慮を学校側と連携して実施していることが必要です。
そのためには、子ども自身がどういった配慮を受けたいかを自分で説明できる能力、周囲の人たちに上手に助けを求める能力を養うことが肝要です。
保護者として我が子の能力をどうやって伸ばしていけるかを考え、学校と相談しながら対策を立てていきましょう。