こんにちは、ふじおです。
今回は今年3月から約2ヶ月間にわたってNHKで放送された「しずかちゃんとパパ」をご紹介します。
このドラマは、笑福亭鶴瓶演じるパパ野々村純介の営むカメラ屋があるミノワ通り共栄会という商店街を舞台に繰り広げられます。
野々村純介は聾者で、吉岡里帆演じる娘の静は健聴者で所謂コーダです(ママの遥は静を産んだ後他界します。ママも聾者)。
コーダについては、4/4付のブログで、「コーダ あいのうた」でも取り上げたので、説明は不要でしょう。
ある時、商店街に再開発の話が持ち上がります。その開発会社の社員として中島裕翔演じる道永圭一がやってきて、商店街の再開発に反対、イヤ賛成とすったもんだする内に、静と圭一は惹かれ合い、やがて恋仲となるというストーリーです。
このドラマで取り上げられているのは、聴覚障害者やコーダの問題と街の再開発です。
このドラマは、うわべだけの障害者とその家族を取り上げているのではなく、しっかりとした考証をしてリアルな登場人物像や物語を作っている点です。
エンドロールにはコーダ考証やまちづくり考証がされていることがクレジットされています。
一方、圭一も、空気は読めないけどまっすぐで一途な行動をとり、実はアスペルガー症候群の特性を現しています。
圭一や純介が密かに好意を寄せる小学校教師鈴間さくら(木村多江)が急速に手話を習得するなどのツッコミ所はありますが、話をスムーズに展開させるためなので目をつむりましょう。
障害者とその家族、その父子を取り巻く街の人々が、互いを思いやり助け合う姿が暖かく心を打ちます。
障害という難しいテーマを取り扱いながらネガティブではなく、優しい気持ちになるコメディーになっているのは、しっかりとした考証に裏打ちされたリアルがそこにあるからでしょう。
すでにドラマは終わってしまいましたが、再放送の機会があれば見てみて下さい