思い出の映画ポスター | 極楽ブログPart2

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世の中に寝るより楽はなかりけり浮世の馬鹿が起きて働く(「母の教へ給ひし歌」なのです)

大学のクラスメイトだったアベちゃんは、大分県下毛郡(何という地名!)出身であった。


アベちゃんは、洋画マニアであった。彼のオススメ映画ベストテンの中に「お熱いのがお好き」や「アパートの鍵貸します」があったのを覚えている。今にして思えば、かなりの見巧者であった。


アベちゃんの下宿の壁には、映画のポスターが、ズラリと貼ってあり、中に007があった。




アベちゃんの言葉には、訛りがあった。007がジェロジェロシェブンになるのである。


で。


悪い友人sifusoが、彼を揶揄う。


「おい、これを読んでみろ」

「マルマルナナ」


どこで手に入れたのか、一際大きなポスターは、「風と共に去りぬ」であった。


挑むような表情のビビアン・リー。こんな眼で見つめられたら、たまらんと思ったものである。