Safuro語録(その89:回折格子のネクタイピン) | 極楽ブログPart2

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世の中に寝るより楽はなかりけり浮世の馬鹿が起きて働く(「母の教へ給ひし歌」なのです)

Safuroは、勉強家であった。広範な知識を持ち、最新のテクノロジーについても詳しかった。


それはいいのだが、知ったばかりの知識を滔々と講義する癖があった。多分、自分の中でおさらいしていたのであろうが、聞かされるほうは、たまったものではない。


あれは、ワタシが生意気盛りの中学生の時であった。


Safuroは、会社の取引先から貰った回折格子のネクタイピンの説明を始めた。


回折格子というのは、こんな虹色の模様が見えるシロモノである。




最近は、CDで見慣れているので、珍しくもないが、当時は、最新のテクノロジーであった。


何故虹色に見えるか。その原理は、結構難しいのだ。




Safuroは、台所の壁に掛けてある小さな黒板に図を描いて、説明し始めた。


「こんな風に細かい溝が刻まれていて、そこに光が当たると・・・」


偉そうな説明を聴いている内に、ワタシは腹が立って来た。よおし。


「どうして、コレがこうなるの?」

「それは、コレコレこういう理由なのだ」

「なんで、コレコレなの?」

「それは、カクカクシカジカで」

「なんで・・・」


質疑応答が繰り返され、遂にSafuroは、答えに窮して、黙ってしまった。


勝った!と思ったが、あまり後味はよくなかったね。