「ちょっと話そう」
家に帰って、ムスメと向き合った。
のり子の気持ちはよくわかった。
もう13歳なんだから、自分の思うこともあると思う。
でも感情をそのままぶつけるのはもうやめてほしい。
2歳や3歳の子の癇癪やったらまだ可愛いなで受け止められるけど、13歳の大人になろうとしている子のキツイ言葉はしんどいから。
のり子は大人になろうとしているんだと思う。
つのつくうちは神様の子の話はしたよね?
そこから10歳、11歳、12歳を経ていろいろママに黒い感情ぶつけてたよね?
ママだったらなにを言っても大丈夫。
ママだったらなにを言っても好きでいてくれる。
そういう甘えがあったんじゃない?
でもさ。
13歳で大人になろうとしているなら、ママものり子のことを大人として一人の人間として扱うようにしていこうと思う。
オトナになるっていうのは、周りに気を使えるようになるってことだよ。
なんでもかんでもガーって感情吐き散らかしてたらうまくいかないじゃん。
好きな人に好かれようと思ったら気を使わないと。
どうでもいい人は別にどうでもいいけど、好きな人には好かれたいよね?
ママはダディにものり子にもじーじにもばーばにもママ友にも気を使ってるよ?
言葉とか、態度とか。
それはやっぱりその人たちを大事に思うからだし、ずっと長く一緒にいたいからだよ。
ママはのり子とずっと仲良くいたい。
一緒にお茶したりおでかけしたり、娘とふたりでってママの夢だったから。
でも大人になってこじれちゃうとさ、もう親とは口もきいてないとか、子どもとは縁を切ったからわからないとか、いろいろあるじゃん。
長く関係を続けていくためには努力が必要ってことだよ。
大人同士ならね。
だからのり子にはもう少し周りに気を使ってほしい。
こういうことを言ったらママは傷つくなとか、ダディは怒るだろうなとか。
じーじだってのり子のことは大好きだけど、いい加減にしないと嫌になるよ。
もう少し考えて言葉や態度にしないと。
わかる?
そういうことを淡々と話した。
彼女は時折わかるとうなずいたり、同意したりしながら話を聞いていた。
学年末テスト期間だったから、正直こんな話してる時間がもったいないとも、この話はテストに出ない
とも思ったけど、大事なことだからタイミングを逃したらいけないと思って1時間くらい話した。
4月から早いもので中学2年生。
1年ずつ大人になっていく娘。
もう守ってあげないといけなかった小さな子どもじゃない。
子育ては、卒業なのかもしれない。
自立していく分岐点だ。
親はその背中を見守るしかない。
小さくなっていくその背中をいつまでも見送れるように木の上に立って(親という字)。
でもまだまだ不安定なお年頃。
卒業だからとばっさり手を離すと
「わたしのこといらないんでしょ?!」
となるのでボチボチでw
大事なわたしのムスメに変わりはない。