天気の乱高下が続いておりますが、皆様体調は如何でしょうか?
札幌では6/14~16と北海道神宮祭(通称:札幌まつり)が数年振りに大規模開催となり。
昨日15日は札幌の最高気温26.5℃を記録し、お祭り会場は賑わっているようです
札幌近郊にも拘らず、我が家周辺域は強風が吹いて22.3℃と少し肌寒く。
それでも漸くストーブを焚かずに過ごせる季節になってきました(笑)
さて、今回ご紹介するのはまたまたニナリッチ社のレールデュタンですよ~
ニナリッチ「L'Air du Temps Antoinette Poisson」 2022年
香水の種別:オードトワレ
50ml (17 oz)
国内の香水専門サイトより購入
こちらもまたパケ買いの「レールデュタン アントワネットポワソン」。
この限定ボトルもまた何故か米国では未発売だったようです
左側面を。
前回紹介の2021年版限定ボトルは白地に黄色で紋様印刷でしたが、
2022年版は白地に青(濃紺)でシルクスクリーン印刷
背面を
今回のボトルを眺めていると、白地に青色の彩色が日本の有田焼や
中国の景徳鎮のようにも見え。
フランスだとセーヴル焼やリモージュ焼などの陶磁器を思い浮かべますが、
実際にはクリアガラスに白色ラッカーを吹き付け、
更にシルクスクリーン技法でパターン印刷してるんですよね~
右側面を
複雑な曲面へのシルクスクリーン印刷であるが故に、ボトルによっては
白地部分が多い箇所もあります。
(右画像はお借りしています)
正規品は白地に青色で印刷された絵柄のパッケージ。
ご縁を頂いた2022年版もまたテスター品なので、パッケージは白黒印刷なのだ
左は外箱底面に印字された商品内容で、TESTERと記載が
2022年版にも外箱が付属していたのはラッキーでした。
右はボトル底面に貼られた商品シール。
商品シールにもテスターと印字されています
前回紹介の2021年版限定ボトルはオードパルファムでしたが、
今回はオードトワレになります
今回のボトルもまたスプレー式。
二羽鳩部分は樹脂製なので、ボトル本体の印刷面とは
若干色合いが異なります
2022年版限定ボトルの調香を手掛けたのは二人の女性調香師
ルイーズ・ターナーとナタリー・グラシア・チェット。
2022年版はマンダリンオレンジやベルガモットなど柑橘系が材料になってるそうで、
1プッシュしてみたら非常に濃厚な甘さを感じました
あくまで私見ですが、湿度の高い日本では甘すぎるかも。。。?
ボトル部分をズームイン
アントワネット・ポワソン社が手掛けたパターンデザインは、
2021年2022年とも全くの同一。
2021年版と2022年版ボトルを並べてみました
。。。並べると、2021年版は白地に黄色よりも赤色の方が
よりボトルが映えたでしょうに、何故そうしなかったんだろう?
モノに拠るけど耐光堅牢度では淡い色や鮮明な色ほど抜けやすい傾向が
あるらしいので、赤系の色を避けたのかなあ??
赤色だったなら青白赤とフランス国旗に準えて
「自由・平等・友愛」の標語に準えることも出来たのに~
前回記事では、アントワネット・ポワソン社が手掛けている
ドミノ紙について取り上げました。
(画像はお借りしています)
アントワネット・ポワソン社が復刻させたドミノ紙のデザイン。
(左)は植物と鳥をあしらったもの、(右)は花綱。
アントワネット・ポワソン社ではドミノ紙のパターンをプリントした
リネン(麻)生地をも販売しています
(画像はお借りしています)
こちらはリネン生地なんですけど、よーく見ると分かりますかね~?
一つ上画像のドミノ紙と全く同一デザインなんですよ
紙の方は製本や栞や壁掛けとして、布地はカーテンやクッションカバーなどの
ファブリック類にと様々な活用法を提案しています
在仏邦人の方のブログでは、カルトナージュ作品を作る際や
額装などに取り入れているのを拝見した記憶が。
アントワネット・ポワソン社では代表的な布地「トワル・ド・ジュイ」にも
敬意を表して、パターンデザインしたと前記事で記載しました
トワル・ド・ジュイとは、ベルサイユ近郊にあるジュイ=アン=ジョザス村の
工場で木版や銅版プリントされた西洋更紗を指します
17世紀後半、東インド会社を通じてヨーロッパにもたらされたインド更紗が
フランスにも伝わり、あっという間に大人気に。
しかし、あまりの人気ぶりに時の国王ルイ14世の勅命により、
1686年よりインド更紗の製作・輸入禁止、73年間も着用禁止措置に
(尤も、闇市では密輸入・売買されていたらしい(笑))
トワル・ド・ジュイはインド更紗を基にして生まれた仏国デザインの更紗。
1760~1843年にかけて稼働した工場で生み出されたテキスタイルの
デザインは3万点を超え。
人物を配した田園風景や動植物等を描いた布地が現代にまで伝わっています
(画像はお借りしています)
2016年に東急のBUNKAMURAザ・ミュージアムで開催された
トワル・ド・ジュイ展にて展示された布地パターンの数々。
当時この展示会の存在を知っていたら是非とも観に行きたかった~
(画像はお借りしています)
展示会の目玉だったであろう一点が
王妃マリー・アントワネットの1780年頃のドレスに使用されたという
コットン生地のトワル・ド・ジュイの断片です
リボンに花綱に花籠に鳥をあしらった可愛らしいパターンのドレスは、
プチ・トリアノンで生活していた頃のものかしらね?
王妃の地位にある者が絹ではなく綿プリントのドレスを着るという事は
面倒な慣習や伝統に縛られたフランス宮廷では非常に革命的なことだったそう
わずらわしい仕来りに嫌気が差したアントワネットは毎日の謁見を拒否。
子供達を連れてプチ・トリアノンへ引っ越し、ポリニャック伯夫人をはじめとする
お気に入りの取り巻き達に囲まれながら素朴な暮らしを楽しんでいたのでしょう。
後年、フランス革命が起きて王制廃止、更には断頭台で処刑されるとは
夢にも思わなかったんではないかしら
オリジナルの二羽鳩(30ml)よ、もう一度
(下記画像はいずれもお借りしています)
現代版トワル・ド・ジュイの絵柄の数々
(左)鹿と植物の組み合わせ (右)天使と植物・リボンの組み合わせ
(左)ダマスク柄 (右)見たことのある香水壜が。。。
伝統柄からポップなものまで、どのパターンも素敵ですよね~
残念ながら、ニナリッチ社とアントワネット・ポワソン社とのコラボは2年間のみ。
うーん、赤色印刷のボトルも出してほしかった!
(画像はお借りしています)
そして今年2023年は既に欧米で発売中の限定ボトル
「L’Air du Temps Alix D. Reynis」 50ml
2011年に設立されたフランスの陶磁器ブランド:アリックス・デ・レニス社との
異業種コラボによる限定ボトルで、リモージュ焼の白磁ボトルなのだ
二羽鳩栓も白磁かな、それとも樹脂製??
「レールデュタン アリックス・デ・レニス」の香水種別はオードパルファムで、
調香は女性調香師ソニア・コンスタント。
練香水友はえみさん情報では、香りが非常に素晴らしいそうです
しかし長年輸入を請け負っていた川辺(株)が昨年末でニナリッチ社との
契約終了になってしまいました
現状の日本で輸入代理してくれる企業はあるかしら?
只でさえ国際航空法規制により個人での香水輸入が出来ない状況で、
更にロシアーウクライナ間の戦争長期化により現在EU圏から
香水を含む一部品目は日本への輸出禁止措置が継続中
。。。商社さん経由じゃないと入手は非常に難しいかも???
1本でいいからご縁が繋がりますように