降りそうで未だ降らない初雪にホッとしています。
しかし峠や山間部、道北方面は既に積雪し、昨夕の道内ニュースでは民家の軒先に立派なツララが出来ておりました
札幌周辺も11/23=勤労感謝の日にはマークが。
ジワリとコロナの感染者数が増えつつある現在、どうかドカ雪となりませんように
さて今回ご紹介するパウダーコンパクトはコチラ
Royal Enamel Compact 1974年
セカイモン経由ebayにて購入
このコンパクトと漸くご縁が繋がりました~
けどね、ひっさびさにバトりました
毎年1年間隔でこの時期にトラブルんだわねー、セカイモン側と(笑)
平置きしてみました
六角形のコンパクトは濃紺のエナメルに彩られ、
中央には貴婦人の細密画が。
このコンパクトの米国人出品者は「マリー・アントワネットの肖像画」だと
タイトルをつけて数年間出品していたけれど、アントワネットではないですよ
(画像はお借りしています)
アントワネットと顔つきや目鼻立ちが全く違うでしょ?
でも、髪型や装飾品の感じからしてアントワネットに近しい時代の人物です。
それは誰かと
い
う
と
だ
ね
?
答えは、
ルイ15世と王妃マリー・レクザンスカの第四王女:マリー・アデライード・ド・フランス
アデライード内親王のこの肖像画が使われていたのでした
アデライードは仏語読み、英語だとアデライドもしくはアデレードになります。
この名前にピンときた方はベルばら通、或いは歴史通ですね(笑)
何を隠そう、ベルばらでは「三婆」と呼ばれ初期に登場した、ルイ15世の三人の娘達。
(画像はお借りしています)
原作漫画の絵が見つからなかったので、TVアニメの方で
アントワネットには「叔母様」と呼ばれ、玉ねぎ頭でそっくり同じ顔立ちの内親王たち。
ルイ15世の愛妾デュ・バリー伯爵夫人と王太子妃アントワネットが
いざこざを起こすきっかけを作った張本人。
アントワネットについては様々な漫画で描かれていますが、この三人の内親王達も登場しています。
(各漫画の画像はお借りしています)
作:坂本眞一 「イノサン」8巻より
フランスの死刑執行人:サンソン一族の視点から、ルイ15世・ルイ16世時代の
フランス国内を描いた作品で、続編の「イノサンRougeルージュ」共々
かなり強烈なインパクトを持つ内容でした
玉響は坂本先生の別作品で山岳クライマーを描いた「孤高の人」も好きです。
作:惣領冬実「マリー・アントワネット」より
左から、六女ソフィー、五女ヴィクトワール、四女アデライード。
惣領先生が描くアントワネットは、主にプチ・トリアノンで生活するルイ16世一家を描いており。
外界が次第に革命に向かいつつある中、プチ・トリアノンでは牧歌的で穏やかな
時間を感じさせてくれます。
惜しむらくは全1巻のみで、革命勃発以降のアントワネットが描かれていないのが残念
続巻出てほしいなあ。
作:磯見任月「傾国の仕立て屋ローズ・ベルタン」3巻より
フランス王太子妃~王妃となったアントワネットのドレスを手掛け、流行を生み出した
モード商ローズ・ベルタンの視点で描かれており、現在も連載中の漫画です。
ベルばらでは中年で眼鏡をかけたデザイナーとして描かれていたベルタンですが。
ウィキで調べたら、ベルタンとアントワネットの年齢は8歳しか違わないの
そんなベルタンがマリー・ジャンヌ・ベキュー(後のデュ・バリー伯爵夫人)や
髪結い師レオナールと結託しながら次々とモードの流行を生み出し、
とうとう王太子妃アントワネットの耳にベルタンの名が届いた、というのが5巻の内容。
今後どのように話が展開していくのか非常に楽しみなのだ
この漫画では三人の内親王や王族や貴族たちは、当時の流行の一つである
付けボクロが描かれているのもポイント
それぞれに面白い漫画なので、興味ある方は読んでみて下さいな
漫画では悪役というか陰謀を巡らすせいか、不細工に描かれがちだけれど、
(画像はお借りしています)
左:マリー・ルイーズ・テレーズ・ヴィクトワール・ド・フランス
右:ソフィー・フィリップ・エリザベート・ジュスティーヌ・ド・フランス
同父同母の姉妹だけあって、肖像画は意外と美女なのよね~
ソフィー内親王は革命前の1782年に死去したけれど、二人の姉は革命を避けて
諸外国を転々とした後、生涯独身のままイタリアのトリエステで亡くなりました。
(画像はお借りしています)
読書中のアデライード内親王。
愛犬のチワワかな?を侍らせながら、肖像画を描かせる内親王。
アデライードは殊にプライドが高く、幼い頃より父王の愛妾の存在を認めなかったようです。
多分ミンクと思われる毛皮の縁取りが付いているので、
ベルベット素材の冬のドレスなんでしょうね
YOU TUBEで三人の内親王達を取り上げた動画を見つけたのでご紹介
動画内の1:03より、コンパクトの細密画にも使われたアデライードの肖像画が登場します。
一時は確かに両親から愛されていた筈なのに、母である王妃が亡くなった後。
公妾が沢山いた父王にいつしか三姉妹とも疎まれる存在となり、アデライードのあだ名は「雑巾」とか「ボロ」と呼ばれるように。
更には長年敵対していた筈のオーストリアから甥(ルイ16世)の花嫁が嫁いでくることとなり。
やがては異国の年下の娘が自国の王妃として君臨することになるとあっては、三姉妹のやり場のない悪感情がアントワネットに向いても仕方なかったのかな
話はパウダーコンパクトに戻って。
コンパクトをひっくり返しています
コンパクトの留め具デザインは、ブルボン王朝の家紋である
百合の紋章こと、フルール・ド・リス
容器の側面には薔薇の模様と。
一見キリスト教の象徴である十字に見えるけれど、四つ葉のクローバーが
交互にデザインされていますよ
このコンパクトのオリジナルデザイン容器は、もしかしたら英国王室の収蔵品の可能性大ですが。
フランスでの薔薇の花言葉は、花の色により花言葉も変わるのだとか。
四つ葉のクローバーは、フランスでは「幸運」を意味するそうですよ
また、細密画を取り巻くように描かれている植物は、多分ヤドリギかと思われます。
ヤドリギの花言葉は「私は困難を乗り越える」、アデライードのための言葉のようですね
コンパクト底面部を。
通常であれば、商品シールが貼られている部分です
玉響の元に届いたコンパクトには商品シールが剥がれてありませんでした。
そのシール内に収まるように、ごく小さく「Estee Lauder©」と刻印されています。
このコンパクトがセカイモンのLA拠点へ到着後、「検査中」表示のまま中々発送されず。
2週間ほど経った頃かなぁ、いきなりDMで、
「商品検査確認したところ、薬事法の化粧品に該当するため航空貨物規制品により輸送できないのでキャンセルします」ときて驚いたのなんの
DMが届いて直ぐにさ、Ms.Annのコレクター本にも掲載されている、れっきとしたエスティローダー製のパウダーコンパクトであること。
他にも同じコンパクトを数点、別の出品者が出品中だったのでね、その指摘をしたうえで他のコンパクトも同様に出品規制をかけるべきではないか。
エスティのコンパクトや練香水を何度もセカイモン経由で購入してるのに、今更薬事法云々でキャンセル扱いにするのはおかしいとクレームを入れました。
だってね、キャンセル連絡が来た時点で既に購入した商品欄からこのコンパクトの項が消えていたので、出品者に返送される前に大至急対処する必要があったのよ
更に言うなら、エスティローダーの製品は、米国大統領夫人がファーストレディ外交で相手への贈り物に利用しているほどなのよ??
これがパルファムなどアルコール濃度の高い香水で航空規制品対象となり、個人での輸出入不可だというならまだ理解できる。
しかし、ファンデーションを薬事法違反で輸入できないというなら、エスティローダーの全製品を日本国内で輸入販売禁止になるわよと反論したのです
さらさらのお粉状で粉塵爆発を引き起こす可能性があるなら規制対象になるかもだけど、ファンデーションはガッチガチに固形化されてるしね~。
DMにて何度かやり取りした数日後、再確認の結果は「可燃性のない化粧品であることが確認されたため、キャンセルを取り消して発送します」との連絡が。
最短6日という超特急で、ロスから札幌近郊の我が家まで無事届いたのでした
これまでにもトラブルで泣き寝入りされたお話を、複数の方からDMなどで伺っています。
練香水は過去似たようなトラブルは何度もあったけど、パウダーコンパクトは今回初めて。
今回の経過を掲載しますので、何方かのお役にたてば幸いです
蓋を開けてみました。
ELロゴマーク入りのパフは付いてましたが、プラシートは無し。
鏡も縁部分に沿って多少の劣化はあるけれど、問題になるほどでもなく。
左:黄金の枝と名のついた葡萄のコンパクト(1995年)
右:前回紹介の天秤座コンパクト(2013年)
この二つのコンパクトを引っ張り出したのは、
前回の記事コメントでHaemiさんが仰ってましたが。
エスティのパウダーコンパクトは大小の二種類あります
2013年製黄道十二星座コンパクトは小サイズのリフィルになります。
そしてコンパクト容器としては、今回のロイヤルエナメルが一番小さくて
コンパクトな造りになっているのです
ポートレート系の練香水容器を虫干しがてら出しました(笑)
後左:ポートレートレディ、後中:ポートレート・ミニアチュール、後右:ポートレートの三点。
。。。ポートレート・ミニアチュールの細密画女性の身元が未だ不明。
見たことのある絵だと思うのだけど、思い出せん。。。
更に、初代ベンガル総督となった英国人:ウォーレン・ヘイスティングス夫妻の
細密画を嵌め込んだキープセイクも。
四点の練香水はいずれも1973年製なのよね。
エスティがまた細密画シリーズを発売するなら、アントワネットやシシィが良いなあ(笑)
さて、予想外に記事が長くなりましたが、パウダーコンパクトの紹介は今回で終了し。
次回からは練香水へ戻りますが、エスティ以外の練香水をご紹介予定
このブログではお初ブランドの練香水容器ともご縁があったので、どうぞお楽しみに。