(13)パクボゴム 「Let me fly」あらすじ | おしゃべりなひとりごと ☆気ままにパクボゴム

おしゃべりなひとりごと ☆気ままにパクボゴム

パクボゴム経由 西回りしあわせ行き~ 

パクボゴム出演

ミュージカル「Let me fly」



[ブログ12]の続きです


頭が痛くなり

うずくまっていたヨンガン


取り戻した過去を

ひとつひとつ辿っていくように

舞台で繰り広げられるシーン


ストーリーが大きく展開していきます




前半の山場となった 歌「旅行」の辺りと

対比しているように見えます(ブログ8)


忘れていた過去を回想することになった

ソンヒの時間旅行のシーン

同じ忘れた過去でも

ソンヒの場合は

現実を生きるのに忙しかったから…




今度はヨンガンの番

舞台の床に

照明で線路が映し出され、列車の音がします

カバンを持ったナムウォン

1969年のあの日、約束した駅で

なかなか来ない

ジョンブンを待っています



サムネイル

ジョンブンは来る
ジョンブンは来る…
もし来なかったらどうしよう
気が変わったら?
いや、ジョンブンは
約束を守る人だから必ず来るよ

あ、ジョンブナ!
行こう、遅れそうだ

いえ、私はいかない
気が変わったの



ジョンブナ、どうしたんだよ

一緒に行ったら
苦労するばかりよ
お父さんが良い結婚相手を
探してくれるんだって
どういうことか分かるよね

あなた1人で行って!
じゃいくね

ジョンブナ!ジョンブナー‼︎


ジョンブンに何が起きたのか…


もうすぐ列車が来るのに…

それに乗らないと入学が取り消される

でも、一緒に行くはずの

ジョンブナがいない


追わないと…

時間が無い…

列車が来る…

ジョンブナがいない…



さあ、どうするナムウォン…




ヨンガンは

このシーンを見ていました

19歳の自分とジョンブンの姿を


それは、ヨンガンの頭の中で

蘇っている記憶






この歌「逃したら終わりだ」もまた

[ブログ3]の歌「お前ば誰だ」

思い出すシーンです


ナムウォンが

ジョンブンを探しに廃駅へ行き

鏡に写る自分を見て

知らないおじいさん(ヨンガン)がいると

不気味に思ったあのシーン



ここは、選択を迫られ迷い緊迫する様子を

ナムウォンとヨンガンが左右で

同じような動きをし

お互いに場所を交差して

行ったり来たり迷いを表現してました


緊張感のある雰囲気を

オーケストラで演奏したような大音量と

癖になるフレーズの繰り返し



ジョンブンが「私は一緒に行けない」

立ち去ってしまい

ナムウォンは

列車に乗るか、ジョンブンを追うか

選択を迫られます


この時の ✴︎ボゴムナムウォンの表情に

びっくりしました

見たことの無い…なんとも硬い顔で

ボゴミ…こんな顔をするんだと



あぁ、来た!

列車の音が、どんどん近付いてくる


ナムウォンにとって

人生を左右する大きな選択の時…

左に行くのか、右に行くのか…


ナムウォンとヨンガンが

舞台でも左右に別れて消えていきました


ナムウォンはどこに向かったのか…



家にひとりいるジョンブン


遠くに汽笛が…

列車の音が徐々に小さくなる


「ナムウォンは行ってしまったかな

出発したよね

もう今までみたいに

ナムウォンと一緒には暮らせない」




今度はピアノだけの伴奏が
小さくシンプルに聞こえてきます





↓初演時のナハナさん

ますます泣けてしまう



ジョンブンが涙を溜めながら

必死に歌っていました


ナムウォンのいなくなった修繕部屋に

目をやり

その部屋の壁に寄りかかり

ナムウォンを想いながら…



ナムウォンと一緒に行けなくなった理由は

まだ明かされていませんが

この歌詞で

若いジョンブンが 抱えなければならない

現実が見えますね



ナムウォンが選択を迫られる前に

ジョンブンが

大きな選択をしていたみたい


表情を見たら

きっと辛い選択だったのでしょう

選択はしたものの

既に悲しみが押し寄せているようで


私はひとりここに残っても大丈夫

私は世界に1人じゃない…


と、歌いながら

必死に自分を納得させているみたい



自分は小さな石ころのようで

でも、ナムウォンの夢が叶うなら

私は幸せな石ころだって…


夢に描いた 大きな月じゃなくて

地面にある ただの石ころ




ジョンブンにとって

ナムウォンがどんな存在だったのかも

歌から見えるようですね


夢を見て、しっかり者で

賢くて、明るいジョンブンが

いつもナムウォンを

応援し、力付けるような印象でしたが



そんなジョンブンの

支えが ナムウォンだったのですね


いつもジョンブンを気遣って

ジョンブンの笑顔を守るナムウォンの

大きな大きな愛に包まれていた

ジョンブンでした




今のように携帯電話も無い時代

電話も 町に出て借りると話してましたね


頻繁に行き来出来る程

交通の便も良くない、裕福でもないふたり

世間の考えも 今とは違う


ナムウォンがひとり

遠いソウルに行ってしまうのは

別れを意味すると想像出来ますね



ベンチ座り、ひとり泣いていたジョンブンに

誰かが 声をかけます

「アンニョン」

おじいさんが隣に座りました



サムネイル
ジョンブナ、アンニョン

え?どなたですか?
僕かい?僕は…
未来のチュナムウォンさ

えぇ?未来のチュナムウォン?
ははは、あり得ないわ
あぁ
もうおかしくなったみたい
本当におかしくなったみたい
私がすごく会いたくて…

じゃ、未来のチュナムウォンは
どうですか?
未来のチュナムウォンは?

ただこのままの未来さ
なんでもない、ただ年老いた
チュナムウォンさ

ダメなのに…そのために
見送った訳じゃないのに


ここにも「おかしくなったみたい 」って…

ミッチゲンネじゃないけれど

引用元ツイートでは 미쳤나봐(ミチョンナボァ)


馴染みのものに 自然と引き寄せられる

その人の元にあるべき物を

無意識に引き寄せてる… 

そんな磁石の言葉


ジョンブンには

会いたかったナムウォン…

でもそれは

未来のナムウォン(ヨンガン)でした



サムネイル

ジョンブナ
君はひとりで全てを
抱え込む必要はないよ
君はまだ若い
そんなにたくましくなくていい


サムネイル

本当はね…
本当は、私もナムウォンと
一緒にソウルに行きたいの
私もナムウォンと一緒に
遠くに遠くに行きたいの

遠くに行くの?それはダメだよ

どうしてダメなの?
どうして…
実は…そんなこと
どうでもいいんです
私はただナムウォンと
おじいさんとおばあさんに
なるまで一緒に暮らしたいんです
(ジョンブンが泣いています)

ありがとう



ジョンブンが

子供のように泣いています

強がって我慢してた彼女の

張りつめていたものが切れたように…


ストーリーの始めの頃

ヨンガンがソンヒの前で子供のように

泣いていたのを思い出します


今度はジョンブンが

ヨンガンの前で、子供みたいに泣いてる



このふたりは

良い時に、一緒に喜び合うだけでなく

悪い時には

気遣って、慰めて、救い合う…

そんな愛でもあるみたい


人生は、このストーリーのように

情が重なって、縁が繋がって、

運命が繰り返し、reprise…

良い事も、悪い事も

そうやって通り過ぎていくものなんですね


ひとつの選択が、次の選択に繋がり

マトリョーシカの人形のように

重なっていく人生



大好きなジョンブンに

カッコいい姿を見せたかった19歳の

ナムウォンだったのに


未来のナムウォンはなんでもない

ただの年老いた修繕屋だと

答えてるヨンガンを見て…切なくて


未来の自分がここにいるから

ジョンブンにも遠くに行ってはダメだって…

それがまた 切なくて…




でも、ジョンブンの夢は

NASAで仕事をするより、ソウルに行くより

おじいさん、おばあさんになるまで

ナムウォンと一緒に暮らしたいって…

それが1番の夢だと分かりました


未来のナムウォンが

ただ何者でもない修繕屋だと知らされた

ジョンブンなのに

それでもナムウォンといたいと

言ってくれる


ヨンガンの

「コマウォ(ありがとう)」


この一言が 本当に響きます



✴︎ボゴムナムウォンのシーン以外で

私の1番好きなところがここなんです


特に、キムテハンヨンガンが演じてる

このシーン

セリフの言い回しに重みがあり

言葉の間(ま)が好き

ここの渋さと優しさが混じった表情が

良かったんです

アンニョン …コマウォ…

こんな単語だけでも涙が止まらない

深くてすごく良いシーンに感じます



ヨンガンの戻ってきた記憶を

辿るシーンなのですが

すごく解釈が難しいシーンの連続ですね


まだ一連の続きがあるので

もう少し後で

またここを振り返る予定です


観た人それぞれの解釈があり

それぞれの感動がある

それが芸能の魅力なんですね



[ブログ14]に続きます →🔗


読んで頂き、ありがとうございます

写真、映像はお借りしました

ありがとうございます